授業実践レポート
自分のもちあじを表現しよう!
「おえかきグミランド」と「香りラボ」を用いた
自己表現に関する学習
実践者:堺市立庭代台小学校 廣田菜々 先生
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対象年齢
小学2年生
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対象人数
約3名〜
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実施時間
約90分
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授業形態
オンライン授業
実施可
教材
自分の好きなことを形や香りで表現し、交流する活動を通して、
人それぞれの個性やもちあじを実感し、
多様な視点や考え方を持つことができるようにします。
「おえかきグミランド」と「香りラボ」の自由度を活用し、自己表現する中で、個々のオリジナル性を感じながら相互理解を深めることがこの授業のねらいです。「この子は〇〇だから」といったレッテルを貼るのではなく、友だちの新たなもちあじを発見し、自他を尊重できるようになることをめざしています。「自分の好きなこと」を導入として、最後は「それぞれ違ってそれぞれの良さがある」という意味で「もちあじ」という言葉を味わい、人それぞれの違いを認めていけるような多様性理解教育が授業の主軸です。事前学習として、「もちあじ」とは人それぞれ違うものであり、自分自身を表すものだということを理解し、自分のもちあじについて考える時間を設けました。知育菓子®を作る活動では、色や香りの選択や混ぜ方に個性が現れ、同じ型を使っても世界に一つだけのオリジナル作品が生まれることに子どもたちが気づくことができます。
知育菓子®を使った単発の授業とするのではなく、その後の教育活動も支えるような内容にしたいと考えました。
知育菓子®授業の様子
「もちあじ」ってなんだろう?
「もちあじ」という言葉の意味を知り、自分の好きなことや得意なことをワークシートに絵や文字で表現します。自分を見つめ直し、どんな色や香りを作り出したいかイメージを膨らませることで、自己理解を深めます。
好きなことを表現して友だちと共有しよう
班の友だちと協力しながら「おえかきグミランド」と「香りラボ」を使った自己表現にとりくみます。
班の友だちと見せ合い、色や香りの違いを楽しみながら交流します。
みんなで「もちあじ」をあじわおう
表現や好みは一人ひとり違っていて、このようにその人そのものをつくっているあらゆる要素が「もちあじ」であることを教えます。
「香りラボ」のしゅわしゅわドロップジュースで乾杯し、みんなで「もちあじ」を味わいます。振り返りを行い全体で交流します。
2024.11
廣田菜々 先生
小学校教諭/特別活動
堺市立庭代台小学校教諭。特別支援教育コーディネーター。あい・さかい・サポートリーダー。堺市初等教育研究会特別支援教育部会会員。堺LD研究会会員。一般社団法人日本LD学会会員。
「もちあじ」という言葉を生徒に教えたとき、「どんな味?」と聞く子がいて面白いと感じました。学校で知育菓子®を使った授業という特別感から、普段は授業に参加できない子や学習に困り感を抱えている子も、「やってみよう」と意欲を持つことができました。また、「おえかきグミランド」と「香りラボ」はアレルギー物質(特定原材料等28品目中)が使われていないので、全員が同じ条件で参加できる魅力的な教材です。
子どもたちは、夢中になって知育菓子®で自己表現をしていく中で、自然と多様性理解と自己表現の大切さを学んでいました。「もちあじ」を味わうことができたことで、「味わってこそその人がわかる」という話を理解できるようになりました。また、「あいつは悪いやつだ」のような決めつけがなくなり、相手を理解しようとする姿が見られるようになりました。