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女性は思春期、成熟期、更年期といったライフステージにともないカラダが変化していきます。女性特有の生理不順や更年期障害などの不調は、毎日の生活にさまざまな影響を与えるため、そのときの体調に合わせて自分自身で整えていかなくてはいけません。漢方では、毎日の食事は体作りの基本だと考えています。健康を維持するためにその人の体質や、そのときの体調に合わせた食事を摂ることを食養生といいます。少しでも楽しく食事を楽しむために、普段の食事の中に薬膳スイーツを取り入れてみませんか?薬膳の考え方によるカラダにやさしい食材やナツメや黒ゴマを使った薬膳スイーツ レシピを紹介します。
ガマンばかりはストレス!こんなときは薬膳スイーツ
女性のみなさんは、普段どんなカラダの悩みがありますか?女性特有の症状には、生理不順や更年期障害などがあります。生理時は、周期が乱れる生理不順のほか、・生理痛・貧血気味・むくみやすいといった症状が現れることがあります。更年期障害の症状としては、イライラする・落ち込み・不眠・カラダがほてるなどがあります。
これらの症状を改善させるためには、毎日の生活や食事を見直すことが大切です。でも、これは食べてはいけない、あれも食べられないでは、ストレスがたまってしまいます。そんなときにおすすめなのは、薬膳スイーツです。甘いものが食べたい!ちょっとカラダに優しい食べ物を食べたい!そんなときには薬膳スイーツ作りにチャレンジしてみませんか。
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【漢方流】「気」・「血」・「水」のバランスの乱れからくる不調におすすめの食材
漢方では、健康を維持するためには気・血・水のバランスが大切だと考えられています。気・血・水のバランスが乱れると、カラダがだるくなったり、イライラすることもあります。
「気」は、生命活動を維持するためのエネルギーです。
「血」は、全身に栄養を運んだり、潤いを与えたりします。
「水」は、血液以外の水分をあらわし、全身に潤いを与え、関節の働きをよくします。
また、漢方ではカラダの不調は年齢によって変わっていくものだと考えています。女性の場合は、7の倍数の年齢で変化が起こります。
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漢方の考えによる女性が不調を起こしやすい体質に合わせたおすすめの食材を紹介します。ぜひ、普段の生活にとりいれてみてください。
体質タイプ:気虚
症状:疲れやすい・食欲がない・カラダがだるい
食材:栗・小麦・かぼちゃ・さつまいも
体質タイプ:血虚
症状:肌に艶がない・乾燥肌・貧血
食材:黒豆・レーズン・くるみ・黒ゴマ
体質タイプ:気滞
症状:イライラする・お腹がはる・生理の前に胸がはる
食材:みかん・キウイ・ライチ
体質タイプ:瘀血
症状:顔色が暗い・肩こり・腰痛・生理のときに血の塊がでる
食材:黒豆・桃・たまねぎ・ナス
体質タイプ:陰虚
症状:空咳がでる・便秘になりやすい・カラダがほてる・肌が乾燥する
食材:豚肉・卵・きゅうり・トマト
体質タイプ:水滞
症状:むくみやすい・お腹がぽちゃぽちゃする・汗がべたつく・下痢をしやすい
食材:ハトムギ・小豆・とうもろこし・しょうが
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【女性にうれしい】おすすめ薬膳スイーツ レシピ3選
女性のカラダにやさしい食材をつかったスイーツ レシピを紹介します。漢方では、甘味は滋養強壮効果や、痛みや、緊張をゆるめる作用があります。甘味を摂る上で気をつけたいのは、できるだけ「あまり砂糖を使わない」「冷たいものは控える」です。少しだけ心がけてください。
貧血を起こしやすい血虚体質の方におすすめの薬膳スイーツ レシピ
・ナツメとくるみのパウンドケーキ
生理不順で貧血を起こしやすい人に。ナツメには貧血予防・カラダを温める・エイジングケア・精神を安定させるはたらきがあります。
カラダの成長・発育・生殖などを補う:くるみ
気(エネルギー)を補う:ナツメ
材料:
薄力粉:120g
黒糖:50g
バター:80g
ベーキングパウダー:5g
卵:2個
くるみ:適量
ナツメ:3個くらい
作り方:
1. ナツメは中の種をとって切っておく。くるみは、適度に刻んでおく。
2. 薄力粉はふるいにかけておく。バターは常温に戻し、卵は溶いておく。
3. バターをボウルにいれて泡だて器で混ぜる。黒糖・卵の順に入れて混ぜる。
4. 薄力粉・ベーキングパウダーを少しずつ入れながら混ぜる。
5. くるみとナツメを入れて混ぜて、クッキングシートをひいた型に流し込む。
6. オーブンは170度の予熱で温めておく。その後、40分ほど焼く。
ストレスをためやすい気滞体質の方におすすめの薬膳スイーツ レシピ
・さつまいものはちみつレモン煮
更年期障害でイライラしやすい人に。レモンは気のめぐりをよくし、肝の気を整え、さつまいもは脾(胃腸)を整えます。
気(エネルギー)を補う:さつまいも
カラダの中の気と血をめぐらす:レモンなどの柑橘類
材料:
さつまいも:1本
はちみつ:大さじ
塩:少々
レモン:1個
水:100ml
作り方:
1.さつまいもを洗い、1cm幅の輪切りにしたあと、10分間水にさらします。
2.レモンも洗い、輪切りにします。
3.お鍋にレモンと水と塩を入れます。さつまいもを入れたあとにレモンを上に重ねます。
4.さつまいもが柔らかくなるまで弱火でじっくり煮込みます。
5.最後にはちみつをかけます。
カラダの血行が気になる瘀血体質の方におすすめの薬膳スイーツ レシピ
・黒ごま黒豆豆乳プリン
いつまでも若々しくいたい人に。老化と関係の深い「腎」の働きをよくします。腎の働きを補うには、黒い食材がおすすめ。アンチエイジングや美肌の食材としてよく使われています。
腎の働きを補う:黒ゴマ・黒豆
血を補う:黒糖
材料:
豆乳:250ml
黒ねりごま:20g
黒豆煮:80g
黒糖:40g
粉ゼラチン:5g
水:大1
作り方:
1. 水に粉ゼラチンを入れてふやかす。
2. 黒豆煮をフードプロセッサーで混ぜる。黒豆煮は市販のものでOK。
3. 鍋に豆乳、黒糖、黒ねりごま、黒豆煮を入れて中火にかける。
4. 温まったら火を止めて、ふやかしたゼラチンを入れて混ぜる。
5. 器に流し入れたあと、粗熱をとり、冷蔵庫で冷やす。
6. 黒豆をプリンの上におく
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監修
多田 有紀