冷え性改善!冷え性の原因は十人十色。タイプ別おすすめ漢方対処法

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どの時代も、常に女性のお悩みの上位に君臨する“冷え症の悩み”。女性の永遠のテーマと言っても過言ではないでしょう。雑誌やテレビでは常に“冷え症によい”といわれる対処法が紹介され、きっと今まで色々と実践されてきた方も多いのでは。しかし、冷え症で悩む女性がなかなか減らないのが現状です。なにがどう間違っていたのか…。

そこで、“漢方流”の冷え症の治し方を紹介します。
きっと“あなたの冷え症”にピッタリの解消法が見付かるはずです。

冷え症の原因は十人十色
「ただ温めればよい」は大きな間違い

冷え症の改善のためには“ただひたすら温めればよい”と思ってはいませんか?冷え症の原因は十人十色。温めて楽になる冷え症の人もいれば、むやみに温めると、のぼせや気分が悪くなるなど、逆効果となる冷え症の人もいます。

まずは、自分の冷え症のタイプを知ることが重要。
なぜならタイプによって対処法が全く違うからです。

冷え症のタイプは大きく2つ
あなたはどのタイプ?

冷え症のタイプは、大きく2つあります。
ひとつは、カラダに熱がないために全身を温められないタイプ。そしてもうひとつは、熱自体はあるのですが、全身にうまく行き届かせることができないタイプです。

≪ 冷え症の2タイプ ≫
①カラダの熱を作り出せない熱源不足タイプ
②巡りが滞り、熱が行き届かない循環不足タイプ
それでは、それぞれ詳しく紹介しましょう。

1)カラダの熱を作り出せない熱源不足

このタイプはカラダの熱の量自体が不足しているタイプです。
熱の量が少ないために全身を温めることができず、全体的に冷えやすくなります。
比較的体力がなくカラダの弱い人に多く、もともとの虚弱体質や慢性疲労、老化、胃腸の弱りや無理なダイエットなどが原因に。
体力が低下し熱を作り出すチカラが弱くなると、熱の量が不足し全身を温められなくなり冷え症に繋がります。
また、熱を作り出すための原料の不足も注意が必要です。
栄養不足により炎を燃やすための薪が不足すると、やはり熱の量が不足し、全身を温められなくなるため冷え症に繋がります。

2)巡りが悪くて熱が行き届かない循環不足

熱源不足タイプに対して、カラダの熱自体はあるのですが、巡りが悪いために、カラダの隅々まで熱が行き届かないのが、このタイプです。
特に熱が届きにくい手足や末端、下半身など局所が冷えやすくなります。
食生活の乱れや運動不足、ストレスなど生活習慣が原因に。
自律神経のバランス(気の巡り)や血液循環(血の巡り)、水分循環(水の巡り)が乱れ、悪化することで、全身に熱が行き届きにくくなり冷え症に繋がります。
熱自体はあるため、むやみに温めると、顔がのぼせたり気分が悪くなるなど逆効果になることも。
実は、冷え症にお悩みの女性に結構多いのがこのタイプです。

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あなたはどのタイプ?あなたの冷え症改善にピッタリの漢方は?

冷え症の原因は、熱源が不足している場合と、熱の循環が不足している場合の2タイプ。さらに気血水の不足・滞り具合で分類することができます。「クラシエの漢方診断」の結果はどのタイプでしたか?
それでは、あなたの冷え症のタイプに合った解消方法を紹介します。

熱源不足タイプ 気虚体質の方はこちら >
血虚体質の方はこちら >
循環不足タイプ 気滞体質の方はこちら >
瘀血体質の方はこちら >
水滞体質の方はこちら >

1)熱源不足タイプ

カラダの熱の量自体が不足しているタイプです。熱を作る力が不足している「気虚」体質の人と、熱を作るための燃料が不足している「血虚」体質の人がいます。

熱源不足×気虚体質
熱を作り出すチカラを復活させよう!

体力の低下のため「熱を作り出す力」が不足しているのが、このタイプ。カラダの元気を取り戻し、熱を作り出すための力を復活させることが冷え症解消の鍵になります。まずはしっかり休むこと。睡眠や休息をしっかりとって、エネルギーを充電しましょう。

漢方薬でカラダに元気を補おう
漢方薬でしっかり根本原因から改善して、熱を作り出せる元気なカラダを取り戻しましょう。
漢方薬の中で、カラダを温めるものを“補陽薬”といいます。お馴染みの朝鮮人参や、桂皮、附子、黄耆などの生薬がこれにあたります。

■代表的な漢方処方
八味地黄丸(はちみじおうがん)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

「温め漢方薬」でさらに熱源をプラス
それでもまだつらい時、カラダを温める漢方薬で熱源をプラスしましょう。漢方薬の中で、カラダを温めるものを“温裏薬”といいます。乾姜、附子、桂皮、細辛、呉茱萸などの生薬がこれにあたります。

■代表的な漢方処方
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

熱源不足×血虚体質
炎を燃やすための薪を補おう!

栄養不足で炎を燃やすための薪が不足しているのが、このタイプ。そのため、熱を作り出す薪となる栄養をしっかり補ってあげることが、冷え症解消の鍵になります。食生活を見直し、栄養をしっかり補給しましょう。

漢方薬でカラダに栄養を補おう
漢方薬でしっかり根本原因から改善して、栄養満点の炎を燃やせるカラダになりましょう。
漢方薬の中で、カラダに栄養を補うものを“補血薬”といいます。当帰、芍薬、地黄、竜眼肉、酸棗仁などの生薬がこれにあたります。

■代表的な漢方処方
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
人参養栄湯(にんじんようえいとう)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

あたため漢方薬でさらに熱源をプラス
寒い冬はカラダを温める漢方薬で熱源をプラスしましょう。漢方薬の中で、カラダを温めるものを“温裏薬”といいます。乾姜、附子、桂皮、細辛、呉茱萸などの生薬がこれにあたります。

■代表的な漢方処方
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

2)循環不足タイプ

カラダの熱の量自体は足りているのに、熱の巡りが悪いために、隅々まで熱が行き届いていないタイプです。気が滞る「気滞」、血が滞る「瘀血」、水が滞る「水滞」の3体質とも巡りをよくすることを意識しましょう。

循環不足×気滞体質
カラダの機能を安定させよう!

ストレスや環境の変化などにより気の巡りが悪くなり、血や水を巡らせる機能が乱れて冷えやすくなっているのが、このタイプ。ストレスはカラダを調整する機能である自律神経(気)を乱しやすく、血の巡りや水の巡りなどカラダのさまざまな機能が連動して乱れやすくなります。気の巡りを整え、カラダの機能を安定させることが、冷え症解消の鍵になります。

漢方薬で気の巡りを整えよう
漢方薬でしっかり根本原因から改善して、気の巡りの良いカラダに整えましょう。
漢方薬の中で、気持ちや機能を整えるものを“理気薬”といいます。柴胡、厚朴、半夏、枳実、紫蘇、竜骨、牡蠣などの生薬がこれにあたります。

■代表的な漢方処方
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

循環不足×瘀血体質
熱を隅々まで行き渡らせよう!

血の巡りが滞っていることにより、熱がうまく行き渡らず局所的に冷えやすいのが、このタイプ。届きにくい手足などの末端や、下半身が冷えるのが特徴です。特に“冷えのぼせ”しやすいタイプでもあります。

分かりやすく例えるなら“お風呂のお湯がかき混ぜられていない状態”。お風呂のお湯がしっかりかき混ぜられていれば適温なのですが、放っておくと上の方が熱く、下の方が冷たくなります。つまり、下の方が冷えやすく、反対に上の方に熱がこもりやすいため、手足や下半身が冷えやすく、その反面上半身はのぼせやすいのです。血の巡りを整え、熱を隅々まで行き渡らせることが冷え症解消の鍵になります。

漢方薬で血の巡りを整えよう
漢方薬でしっかり根本原因から改善して、巡りの良いカラダに生まれ変わりましょう。
漢方薬の中で、血の滞りを解消し巡りを整えるものを“活血薬”といいます。桃仁、牡丹皮、紅花、川芎、当帰などの生薬がこれにあたります。

■代表的な漢方処方
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸加ヨクイニン
加味逍遙散(かみしょうようさん)

循環不足×水滞体質
カラダに溜まった余分な水を取り除こう!

水の巡りが滞っているため、溜まった水でカラダが冷やされてしまっているのが、このタイプ。水には“低きに流れる”という性質があるため、手足や下半身に溜まって冷えやすくなります。水の巡りを整え、カラダに溜まった余分な水を取り除くことが、冷え症解消の鍵になります。

漢方薬で水の巡りを整えよう!
漢方薬でしっかり根本原因から改善して、巡りの良いカラダを取り戻しましょう。
漢方薬の中で、水の滞りを解消し巡りを整えるものを“利水薬”といいます。茯苓、白朮、猪苓、沢瀉、ヨクイニンなどの生薬がこれにあたります。

■代表的な漢方処方
八味地黄丸(はちみじおうがん)
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

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