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大人女性の品格が手に表れるという言葉がありますが、年齢を重ねるにつれて、手の甲のふっくら感が失われ、乾燥やしわ、血管が浮き出た状態が気になる方も多いのではないでしょうか。健やかな美しい手は、手元に自信が持てるだけでなく、女性らしい仕草や上品さ、色気につながったりもします。手の美しさを保つにはどうしたらいいのか、今回は自宅で手軽にできる美しい手のケア法をご紹介します。
“手のふっくら感”がなくなる原因とは
なぜ、手は痩せてしまうのか、手指の美しさを損なう原因にはどんなものがあるでしょう。
<外的要因>
・乾燥
外気の影響やエアコンなどにより乾燥しやすい環境下では、手荒れ・乾燥が進みます。
・水仕事
刺激の強い洗剤や熱いお湯による刺激は、お肌のバリア機能を低下させ、乾燥を招きます。
・長時間のパソコン作業
パソコンだけでなく、スマートフォンの長時間の操作は、手首や指への負担となり、血行不良を引き起こす可能性があります。
・紫外線
紫外線によるダメージから、顔と同じように、光老化が起こります。手の甲の日焼けやくすみ、しみ、しわなどの要因にもなります。
・喫煙
血管収縮による血行不良だけでなく、体内に活性酸素を増加させ、肌の細胞を傷つけたり、美肌のビタミンといわれるビタミンCを大量に消費したり、肌に悪影響を及ぼします。
<内的要因>
・加齢による影響
年齢を重ねるにつれて、皮下脂肪が減少し、肌の弾力やハリを保つコラーゲン・エラスチンが減少します。
・女性ホルモンの変化
女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が変化することで、皮脂の分泌量が減少し、乾燥しやすくなります。
・生活習慣
偏った食事による栄養不足はもちろん、睡眠不足、ストレスも肌老化を加速させます。
美しい手元のために今日からできること【予防】
基本は「保湿」。ハンドクリームはこまめに塗り、季節を問わず鞄の中に入れて、いつでも塗れるようにできるとベストです。顔のパックのように、手専用のパックもあるのでハンドマスクで集中ケアもおすすめ。また、水仕事の時は少し多めにハンドクリームを塗り、綿手袋をしてからゴム手袋とダブル使いすることで、ハンドパックのような効果が得られます。家事をしながらケアできるので、時間を有効に使えます。そして、夜寝る前にたっぷり保湿してから、綿手袋などをして就寝すると翌朝のお肌の潤いが違います。
ハンドケア化粧品には、クリームやミルク、オイルなどのタイプがありますが、それぞれ使用感が異なります。水仕事の前に塗ることで水との直接的な接触を防ぐ撥水性の高いタイプや尿素やヒアルロン酸、セラミドなど保湿効果の高いタイプなどもあり、ワセリン、シア脂など肌表面をしっかりカバーする油性成分などがよく配合されています。選ぶ際には使用するタイミング、配合成分、香りの有無、ワンシーズンで使い切れる容量なのかもポイントになります。
次に、爪のケアとマッサージです。爪の長さや形を整え、甘皮をケアし爪まわりを健やかな状態に保つことが大切です。また、ハンドクリームを塗る時などに自身で簡単なハンドマッサージを併わせて行うと血行促進が期待できるだけでなく、リフレッシュ&リラックスにもつながります。
そして、生活習慣、バランスのよい食事・質の高い睡眠・適度な運動は、肌だけでなく、全身の健康を保つために不可欠です。特に、現代人はパソコンやスマートフォンを長時間使用しがちです。こまめな休憩を挟み、目を休ませたり、軽いストレッチをするなど体のリフレッシュを心がけましょう。
手の甲の浮き出た血管「ハンドベイン」とは?
ハンドベインとは、手の甲や腕の血管が浮き出て、見た目に気になる状態のことです。ハンドベインは、決して病気ではありません、加齢に伴って進行する「老化現象」の1つです。見た目に影響を与えるだけでなく、心理的なストレスを感じる方も多いのではないでしょうか。このハンドベインは、加齢・遺伝・生活習慣など、いくつかの要因が絡み合っていると考えられています。対策も確認してみましょう。
<ハンドベインの主な要因>
・加齢
年齢を重ねるにつれて、肌のハリ・弾力が失われ、皮膚が薄くなり、皮下脂肪の減少、血管の弾力低下などにより、血管が目立ちやすくなります。
・遺伝
遺伝的要因で、血管が目立ちやすい人もいます。
・生活習慣
腕力や握力を使う運動が影響している場合もあります。また、紫外線・乾燥などは肌の老化を早め、喫煙、過度な飲酒、コレステロール値や糖分の高い食事などは血管の老化を加速させ血管が目立ちやすくなります。
<ハンドベイン対策>
・保湿
顔同様にこまめに保湿して、肌の乾燥を防ぎましょう。外出先でも忘れずに!
・紫外線対策
日焼け止めの塗布や日差しの強い時は手袋の着用もおすすめです。
・生活習慣の改善
喫煙は控え、ビタミンCやEを多く含む野菜や果物を積極的に摂りバランスのとれた食事を心がけましょう。
・血行促進
温浴やハンドマッサージなどで血行をよくしましょう。
ハンドベインは、血管の太さや浮き出る場所、パターンなど様々あります。レーザー治療や注射などの治療法もあるので、気になる場合は、皮膚科や美容外科などを受診し、専門医に相談してみましょう。
セルフハンドマッサージでうるつや肌
音楽を聴きながら、TVを見ながらなどの「ながらケア」におすすめなのが、ハンドクリームを使用したセルフハンドマッサージです。毎日ほんの数分習慣化することにより、血行促進、保湿効果もアップして、しっとりうるつや肌が目指せます。覚えやすい2つのツボも一緒に押してみましょう。
①ハンドクリームをやや多めにとり、手の甲を優しく包み込み円を描くように馴染ませます。
②親指で指と指の間のあたりから矢印の方向に向かって、骨と骨の間を3回ほど滑らせます。手の甲の親指と人差し指の骨が交わるあたりに、頭痛や目の疲れによいといわれるツボ合谷(ごうこく)があります。
③指の付け根から指先に向かって、親指と人差し指でつかみ、先端に向かって軽く引っ張ります。上下・左右の両方から行ってみましょう。
④爪の生え際や爪の上下と左右に軽く圧をかけます。毛細血管が集まっている指先をマッサージすると、血行がよくなり、冷え、むくみ対策にもなります。
⑤手のひら側も全体的に、しっかりもみほぐします。
手のひらの中央よりやや親指寄りに、疲れや血行によいといわれるツボ、労宮(ろうきゅう)があります。
⑥最後に、爪まわり、指の関節にクリームを馴染ませてから、手の甲をもう片方の手で包みハンドプレス(軽く押さえる)して終了です。反対側も同様に行いましょう。
ハンドクリームがない時でも、手のグーパー運動やピアノタッチで指の柔軟性を高めたり、筋肉を鍛えたりすることができるので、気軽に試してみましょう。
健康のバロメーター「爪」のケア
美しい手には爪ケアも欠かせません。昔から爪は健康のバロメーターといわれます。爪は、硬質のタンパク質の一種である「ケラチン」が主成分となった薄い角質細胞が、三層重なり合っています。爪の根元にあるキューティクルという薄い膜は、爪を保護しています。爪のトラブルは、乾燥、外的刺激、ダイエットや偏食による栄養不足などの体の不調などが原因で起こることが多く、ささくれ、二枚爪、黄ばみ、縦筋、横溝などがあげられます。
<爪ケアのポイント>
・正しいケア
除光液を使いすぎたり、爪を切る時に強い衝撃を加えたりしていませんか。除光液の頻度や刺激の強さに気を付けましょう。そして、ネイルエナメルの前にはベースコートを用いましょう。除光液使用後は手を洗い、その後しっかり油分を与え保湿しましょう。また、爪切りを使わずエメリーボード(爪やすり)等で長さや形を整えると衝撃が少なくおすすめです。
・食事
偏った食生活になっていませんか。単一の食品からではなく様々な食品をバランスよく摂取することが1番ですが、特に良質なタンパク質、ビタミン(B群、C、E)、ミネラル(鉄分・亜鉛・カルシウム)が必須です。例えば、タンパク質が不足すると爪がもろくなったり、二枚爪になりやすくなったりします。鉄分が不足すると、爪が白っぽくなったり、スプーン状にへこんだりすることがあります。
・保湿
爪の生え際のキューティクル(甘皮)の部分は乾燥していませんか。肌の角層と違い爪は水分を通しやすいため、乾燥しやすいという特徴があります。爪に線状の筋ができたり、爪まわりのささくれなどのトラブルの原因になります。ハンドクリームなどの保湿以外にも、爪そのものや爪まわりの皮膚専用のブラシタイプやロールオンタイプのネイルオイルも持ち運びに便利でおすすめです。
爪の色や形がいつもと違う、傷みがあるなどの症状がある場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
手の甲のふっくらとした若々しい肌を目指すためには、日々のケアが大切です。まずは、予防が第一です。まずは、できるところから家事や仕事の合間を利用し、日々のルーティンに組み込んで、自身の手指を労る時間を作りましょう。今回ご紹介した方法を参考に、自分に合ったケア法を見つけて、美しい手肌を目指しましょう。
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