目次
- ストレスが肌のバリア機能を低下させる?
- 【漢方解説】カラダの栄養不足が“肌荒れ”等のトラブルとしてあらわれる
- ストレス性の肌荒れに【ヨクイニン】で対処
- 【美肌のツボ】ストレスで肌荒れが気になったら、試したい!
- 【肌荒れが気疲れのサイン!?】肌をうるおす食材を上手に取り入れて
「高価な化粧品をたくさん使っているのに肌の調子が上向かない」「年齢を重ねるごとに肌悩みが増えている」という方も多いのではないでしょうか。とくに、新年度を迎える4~5月は、人間関係などのストレスを感じやすい時期でもあります。冬の間に蓄積した乾燥ダメージに加え、環境の変化によるストレスにさらされると、肌荒れやキメの乱れ、シワ、くすみ、たるみなどの肌悩みにつながってしまうことも。そこで今回は、漢方の視点からストレスからくる肌荒れについて紐解いてみましょう。
ストレスが肌のバリア機能を低下させる?
漢方の考え方では、心身に過度なストレスがかかると、カラダのエネルギーである「気」やうるおいの元となる「血」を消耗します。すると、肌のバリア機能が低下し、かゆみなどの炎症や乾燥が進みやすくなります。
肌ツヤの不足も、血不足が原因のことがあります。気づいたらできるだけ早く気分転換して、栄養たっぷりの食生活を心がけたいです。気や血が十分に満たされ、スムーズに巡ることで、約28日周期で肌が生まれ変わる「ターンオーバー」が正常に行われるでしょう。
【漢方解説】カラダの栄養不足が“肌荒れ”等のトラブルとしてあらわれる
漢方では、カラダは「気(き)」、「血(けつ)」、「水(すい)」の3つの柱で支えられていると考えます。肌のうるおいはその中でも「血」と「水」の栄養から作られると考えられています。そのため、血が足りない体質、漢方では血虚(けっきょ)タイプや、水が足りない体質、漢方では陰虚(いんきょ)タイプの人は、より強く肌の乾燥や悩みを感じやすいです。
あなたはそんなタイプではありませんか?
血が足りない体質(血虚)タイプ
「血」の不足によってうるおいが足りていない体質。顔の血色が淡く、髪の毛のハリや量が物足りない人が多いです。パソコン作業などによる目の使いすぎで血虚になる人も。また、肌のカサつきや小ジワが気になりやすい傾向もあります。血を補うレバーやクコの実、昆布、きくらげなどを食事に取り入れましょう。
水が足りない体質(陰虚)タイプ
「水」の不足によってカラダの乾燥が進んでいます。顔の血色は暗めで、髪が抜けやすかったり、パサついたりしやすく、肌の乾燥や便秘といった不調が気になる人も多いでしょう。こまめな水分補給や旬の果物を適度に取り入れるなど、内側からも水分を補う食生活を心がけたいです。
ストレス性の肌荒れに【ヨクイニン】で対処
数ある生薬の中でも、肌悩みに応えてくれるのが「ヨクイニン」です。ヨクイニンとは、雑穀として知られる「はとむぎ」の皮を取り除いた種子の部分。中国最古の薬物書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」に記載されています。
ヨクイニンは、昔から「イボとり」など肌の調子を整える生薬として親しまれてきました。イボは、ウイルス感染によって、皮膚の角質が増殖することで起こる症状のものもあり、その場合他の部位に広がりやすいので注意が必要です。
ヨクイニンは、肌の新陳代謝を正常化することで、古い角質の排出と新しい肌の形成を促します。また、紫外線や乾燥によってダメージを受けた肌の新陳代謝や老廃物の排出を促してなめらかに整え、肌本来の機能を正常に導く働きも。肌のキメが荒いときにも効果が期待できるでしょう。
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【美肌のツボ】ストレスで肌荒れが気になったら、試したい!
顔には、肌荒れをはじめ、さまざまな肌トラブルを和らげるツボが点在しています。スキンケアをする際は、これらのツボを意識しながらマッサージしたり、両手で痛気持ちいい程度にやさしく刺激したりしてあげると効果的です。
顴髎(けんりょう)
両側のほほ骨の中でも、一番高い部分のすぐ下にあるのが「顴髎(けんりょう)」と呼ばれるツボです。「顴髎」は、シワやたるみ、むくみの改善などに効果が期待できます。フェイスラインを引き締めたいときにもおすすめです。
頬車(きょうしゃ)
あごのラインよりも少し頬側にあり、歯をぐっと食いしばると筋肉が盛り上がり、口を開くとへこむ場所です。「頬車」はたるみや二重あご、吹き出物などの悩みに効果的なツボ。むくみケアや小顔効果も期待できます。
【肌荒れが気疲れのサイン!?】肌をうるおす食材を上手に取り入れて
漢方では、肌荒れや乾燥が気になるときは、五臓の「肺」が乾燥していることも原因のひとつだと考えます。「肺」のうるおい不足は免疫力低下につながることも。呼吸器系だけでなく、肌のバリア機能低下とも深い関係があるといわれています。
そのため、「肺」をうるおす働きが期待できる食材を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
【肺をうるおす食材】
・松の実
・れんこん
・豚肉
・ゆり根
・はちみつ
・山芋
・牡蠣
新しい環境で新生活を始める人も多い春。肌荒れが「気疲れ」のサインとしてあらわれている可能性もあります。呼吸は浅くなっていませんか。ゆったりと「吐く」深い呼吸を意識することで、こまめにストレスを発散しておくことも大切です。心身がリラックスできているかどうか、ときどき自分のカラダと向き合ってあげてくださいね。
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