目次
本記事では日本におけるオーガニックコスメとは何かという基本情報から、オーガニックコスメの魅力、さらには違いを知って選べるようになれるポイントまでをお伝えします。
実はよく知られていない!?「オーガニックコスメ」
コロナ禍で「人と会うための美容」から「自分を大切にする美容」への関心が高まり、ナチュラル、オーガニック、エシカル、サステナブル、クリーンなど、人や環境に配慮したキーワードの化粧品が話題になっています。
中でも「オーガニックコスメ」は、その全ての要素を併せ持つ化粧品として注目されていますが、きちんと理解している人は1割に満たないとの調査結果も?!
日本には、欧米のような「オーガニックコスメ」の公的な基準がないため、店頭にはさまざまな処方の「オーガニック」を謳うコスメが並んでおり、「ナチュラルコスメ」や「無添加コスメ」と混同されていることもしばしば。
「オーガニックコスメ」を普段のスキンケアに取り入れてみたいなら、使う側が選ぶ“基準”や“目的”をしっかり持っておくことが大切です。
まずは、日本の店頭で「オーガニック」を謳う化粧品には大きく分けて以下の3つがあることを知っておきましょう。
- 1. 国際的なオーガニックコスメ認証を取得しているもの
- 2. 国際的なオーガニックコスメ認証と同等レベル以上の厳しいオーガニック処方基準でつくられているもの
- 3. オーガニックや天然の原料を主としながらも、オーガニックコスメ認証で排除されている原料を一部使用し機能や使い心地を高めた処方でつくられているもの
国際的なオーガニックコスメ認証機関では、「オーガニック原料」を使用するだけでなく、人と環境への影響に配慮する観点から予防原則として、「肌本来の健やかさ=ありのままの美しさ」を保つ力を阻害したり「将来的に健康や環境に悪影響を及ぼすリスク」となる“可能性”がある原料や技術を使用しないことを認証基準として定めています。
そのため、国際的なオーガニック認証を取得している、もしくは同等以上の厳しい処方基準でつくられている本格処方の「オーガニックコスメ」は、「一般的なスキンケア化粧品」に比べて、使える原料や技術(石油系原料やナノ化技術など)が大きく制限され、それが、使い心地や機能にも影響していることも事実です。
そのことを理解した上で、本格処方のオーガニックコスメを選びたいと思う場合には、
- ●第三者機関からのオーガニックコスメ「認証」や「推奨」の取得有無
- ●商品開発における独自のオーガニック処方基準
- ●各商品に配合されている全成分(キャリーオーバー成分含む)
などを商品の裏面表示やパンフレット・ホームページなどで確認しましょう。
「オーガニックコスメ」と一般的な「サイエンスコスメ」の違い
従来の、一般的なスキンケア化粧品は、その多くが、近代医学に基づいた「皮膚科学研究」がベースの、いわば「サイエンスコスメ」で、肌悩みにピンポイントで、早く良く効果を感じられることに重きを置いたものが多いのが特徴です。
「ナチュラル」や「無添加」を謳うスキンケア化粧品であっても、処方上は、この「サイエンスコスメ」の考え方で作られているものが多くあります。
一方、オーガニックコスメは、伝承医学に基づいた「自然療法(植物療法)」がベースで、肌本来の力(自然治癒力)を高めて健康美を保つことに重きをおいたものが多いのが特徴です。
単なる「ナチュラル」や「無添加」ではなく、厳しい処方基準をクリアした本格処方のオーガニックコスメを選ぶ最大のメリットは、環境ストレスに強くバランスを取ることに長けた植物や自然の力をまるごと取り入れることで、私達の「心・身・肌」に「ホリスティック」に働きかけてバランスを整え、「肌が自ら美しくなる力」でうるおいを作り出し「美しく健やかな肌」を保てるようになるという事です。
「オーガニックコスメ」と一般的な「サイエンスコスメ」では、肌へのアプローチや得意技が違うと考えて、それが、自分が美しくなりたいと願う、その理想や目的を叶える手段として適当かを考えて選ぶことが大切です。
「オーガニックコスメ」でキレイになれる?
オーガニックコスメの多くは、漢方と同じく自然療法の考え方をベースに、オーガニック植物が持つ「美容成分」はもちろん、その「香り」や「エネルギ―」まで、まるごとの力を取り入れて、「心・身・肌」のバランスを整え、「肌が自ら美しくなる力」を引き出す、まさに、「ホリスティック」な考えに基づいて作られています。
オーガニックコスメはその特性上、サイエンスコスメに比べると、肌悩みをカバーする効果については、少し物足りなく感じることがあるかもしれません。
ですが、昔に比べてストレスの多い自然環境・社会環境・生活環境の中で、カラダやココロ、その先にある美しさのバランスを崩しがちな現代人にとっては、むしろ、どんな過酷な環境下にあっても動くことができない「植物」ならではの「優れたバランス調整能力」を取り入れることは、肌の美しさを保つ上でもとても効果的なのではないでしょうか?
事実、最先端の皮膚科学研究においても、植物が持つ「抗炎症」や「抗酸化」「抗糖化」などの効果は、さまざまな肌悩みの原因にアプローチするものとして注目されています。
使い続けるうちに、コスメの力を借りてキレイになるのではなく自分の力で潤いを作り出し、コスメをたくさん塗り重ねなくてもキレイを保てる状態を目指すのがオーガニックコスメならではの醍醐味。
いろんな、高機能コスメを使っても効果を感じなくなって来た時には、思い切ってオーガニックコスメに切り替えてみると、サイエンスコスメとはまた違う新しい肌実感を得られるかもしれません。
「自ら美しくなる力」を守り・育てる美容法
私達に本来備わる「自ら美しくなる力」は、
- ●肌表面の潤いを作り出す「皮膚常在菌」バランス
- ●肌の生まれ変わりにも大きな影響を与える「自律神経」や「女性ホルモン」のバランス
- ●「肌ストレス」に対するダメージ防御反応と回復機能(抗炎症・抗酸化・抗糖化etc.)
などに支えられています。
一方で、これらは、現代ならでは自然環境や社会環境、生活習慣や美容習慣の影響を受けてバランスを崩しやすいものでもあります。
「オーガニックコスメ」の力を借りて、肌本来の「自ら美しくなる力」を守り・育てるにはその取り入れ方や使い方において、まずは、以下の3つを意識しておきましょう。
- ●「皮膚常在菌」のバランスを守る=「洗浄剤」で殺菌や洗い流しを過剰にしすぎないことを意識する。
- ●強い洗浄力でないと落ちない「UVケア」や「メイク」が本当に毎日必要なのかを考える。
- ●植物本来の「香り」を楽しみ、スキンケア時間を「自分をいとおしむ」時間にする。
まずはこれで、肌本来の力がぐんと高めることが期待できます。
季節や年齢の変わり目だけでなく、社会環境や生活環境・ライフスタイルの変わり目は、美容習慣を見直す絶好のチャンス。
肌の上から必要な美容成分を補うスキンケアだけでなく、身・心・肌のバランスをホリスティックに整えることを目指すオーガニックスキンケアで、肌本来の「自ら美しくなる力」を守り・育ててみませんか?
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執筆者
後藤三彩子
ホリスティックビューティエキスパート インストラクター
専門はスキンケア、ヘアケア、ネイルケア