更年期の「汗が止まらない」症状の原因と対処法を漢方の視点で解説

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汗が止まらない!更年期の「汗が止まらない」症状の原因と対処法を漢方の視点で解説

目次

夏の猛暑の時期や、スポーツをした後に汗をかくのは自然な生理現象のひとつです。しかし、女性で「汗が滝のように流れる」「汗だくになる」「汗が止まらない」といった不調が気になる方は、年齢が関係しているかもしれません。今回は、そんな女性の汗が止まらない症状の原因と対処法を漢方の視点から考えてみましょう。

【更年期】汗が止まらない原因は、カラダが大きく変わる年齢?

漢方では、女性は「7の倍数」の年齢で変化すると考えます。14歳前後に初潮を迎え、28歳前後に女性らしさがピークに達し、35歳頃から肌や髪の衰えを感じ始めます。そして、42歳頃に体力の衰えが気になり始め、49歳前後に閉経が訪れます。閉経が近づいてくると、女性ホルモンのバランスが大きく変動し、子宮そのものが小さくなっていくのです。そんな閉経前後の約10年間を「更年期」と呼びます。この時期には汗が止まらなくなったり、イライラといった精神状態が現れることがあります。これは「更年期」にみられる特徴的な症状と言われます。閉経前後の大きくカラダが変わるタイミングに、このような症状に悩む方が多いようです。

汗が止まらないのは一体なに?

のぼせたり、ほてったり、カーッと熱くなったり、汗が止まらないという症状では、更年期に起こりやすい「ホットフラッシュ」が考えられます。 ホットフラッシュは、年齢だけでなく、緊張やストレスによる自律神経の乱れが引き起こしている場合もあります。偏った食習慣などで、生活リズムが乱れていませんか。夜はぐっすりと眠れていますか。一度、ライフスタイルを見直してみましょう。

汗が止まらない以外にも!?更年期トラブル

更年期の時期は、まず生理の周期が長くなったり短くなったりと、不安定になり始めます。出血の量も月によって変わることもあります。そうしてだんだんと生理の回数が減っていきます。さらに、女性ホルモンの減少とともに、自律神経の乱れによる冷えや動悸、頭痛といった不快症状があらわれることも。イライラや憂うつ、不眠、不安感など…いろいろと悩ましいですね

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汗が止まらない不調を和らげる漢方3選

汗が止まらない不調には、さまざまな原因が考えられます。ひとつの原因で起こることもあれば、複合的な状況が絡んでいる場合も。体質や不調の傾向によって、使われる漢方も異なります。

⇒ あなたの体質は何タイプ?「クラシエの漢方診断」でチェックしてみましょう。

汗が止まらない「陰虚(いんきょ)タイプ」

陰虚とはカラダのうるおいが不足している状態。肌や髪が乾燥したり、空咳が出たり、眠れなくなったり、ほてりが生じたりします。手や足が熱く感じて、寝汗や多汗が気になることも。水分を補給するだけでなく、食事や漢方薬などからカラダの潤いを高めるライフスタイルを心がけましょう。

陰虚タイプにおすすめ
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
顔が熱くなる、汗が止まらない、口の中が渇くなど更年期のホットフラッシュに対応できます。ホットフラッシュだけでなく、頻尿などの尿トラブルにも効果があります。「知母」、「黄柏」、「地黄」、「山茱萸」、「山薬」、「茯苓」、「沢瀉」、「牡丹皮」 といった生薬が配合されています。

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汗が止まらない「肝火(かんか)タイプ」

漢方では、カーッと頭に血が上って感情的になっている人の様子を「肝(かん)が高ぶっている」と表現することがあります。ストレスなどでイライラしたり、頭に血が上りやすかったりすると、肝と呼ばれる臓器があおられて「肝火」という状態に。漢方のチカラで健やかな状態に落ち着かせてあげましょう。

肝火タイプにおすすめ
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
「肝(かん)」の高ぶりを抑える作用を持つ「抑肝散」に「陳皮」と「半夏」の生薬を加えた処方です。自律神経系を整えながら「血(けつ)」を補い、「気(き)」や「血」を巡らせる働きが期待できます。また、胃腸の働きを整える作用もあるため、胃腸の弱い方やお子さんに使われることもある漢方薬です。

汗が止まらない「気滞(きたい)タイプ」

気滞は、のぼせや汗をかきやすいだけでなく、イライラなどの精神不安を感じたりするタイプです。ストレスで乳房が張ったように痛む人や、ゲップやおならなどが出やすく、お腹が張っているなと感じる人もいるでしょう。気滞タイプの人は、カラダに溜まった余分な気を巡らせて、発散させる必要があります。

気滞タイプにおすすめ
加味逍遙散(かみしょうようさん)
上がり過ぎた「気(き)」をおろして、全身に巡らせる漢方薬。イライラや神経の不調がある女性に使われることも。自律神経のバランスを調整し、のぼせを鎮めます。「当帰」、「芍薬」、「白朮」、「茯苓」、「牡丹皮」、「山梔子」「甘草」、「生姜」、「薄荷」といった生薬が含まれます。

更年期障害の“ほてり”に効く漢方薬は?

更年期障害の“ほてり”に効果のある代表的な漢方薬は「加味逍遙散(かみしょうようさん)」です。

女性ホルモンの減少で気(き)や血(けつ)の流れに異常が生じ、カラダ全体の気血水(きけつすい)のバランスが崩れることによって、更年期障害は引き起こされます。対して、加味逍遙散は気の巡りを良くし、血の流れを整え、水分代謝を促進することで更年期に生じる不調を和らげます。また不眠、月経異常、月経時の不安感やいらだちなどの症状に対する効果もあります。
実は、気血水のバランスを整える漢方薬は他にもあるのですが、加味逍遙散は特に更年期の症状全般に幅広く対応する処方で、体内の異常な気や血の流れを正常に戻すことを目的に使用されています。

ただし、漢方薬は一人ひとりの体質や症状に合わせて処方されるものです。どの漢方薬が自分に合うのか分からないとお悩みの方は一度、漢方の専門家に相談してみてはいかがでしょう。

ホットフラッシュが起こる頻度はどれくらい?

ホットフラッシュが起こる頻度、程度には個人差があり、体質やストレスの状態によっても異なるものです。1日に何回も起こる場合もあれば、週に数回程度の場合もあるようです。

ほてりやのぼせを引き起こすホットフラッシュは更年期障害の一般的症状で、顔や上半身が急にカーッと熱くなり、血の流れが一時的に増加するために生じます。ホットフラッシュは血管運動神経症状の一種で、一般的に前触れなく症状が現れ、数分〜30分程度で治まります。神経系の調整がうまくいかない時に発生しやすい症状で、ストレスや生活習慣の影響を受けます。

更年期障害の中で特に目立つこの症状に対しては、適切なケアと生活習慣の改善が必要とされます。血管の健康を保ち、神経系の安定を図るためにリラックスする時間を持つこと、適度な運動を取り入れることが推奨されます。また、漢方薬やホルモン療法も選択肢の一つです。

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ホットフラッシュは改善できる?

アロマやハーブ、呼吸法を上手に活用することで自律神経を副交感神経優位の状態にして心のリラックス効果を得ること、乱れた生活習慣を改善すること、心地よい程度の適度な運動を生活に取り入れることなどでホットフラッシュの症状が緩和される場合があります。ただし、改善の程度は一人ひとりの体質、ストレス状態、治療法などにより異なります。ホルモン療法や漢方薬も同様に、改善効果の程度は個々の状況に影響されます。

ここで重要なことは、自分に合う治療法を見つけ、専門家と相談しながら適切に対処することです。再発する場合もあるため、継続的なケアが大切です。

更年期以外でホットフラッシュが起こる理由とは?

ホットフラッシュは更年期障害の一般的症状として知られていますが、更年期以外で発生することもあります。更年期障害以外でホットフラッシュが起こる理由のいくつかを見てみましょう。

  • ・自律神経の乱れで体温調節がうまくいかなくなり、ほてりやのぼせが生じる。
  • ・体温調節に関わる神経障害が発生している。
  • ・特定の薬物の副作用によるもの。
  • ・血管運動神経症状が原因で、顔や体が一時的に熱くなる。

更年期障害以外で起こるホットフラッシュにも個人差があり、その要因はさまざまです。
症状が続く場合には、専門医へ相談するようにしてください。

更年期障害を乗り切る方法

更年期障害では卵巣機能の衰えによるホルモンバランスの乱れを主な原因とし、自律神経のバランスも崩れることでさまざまな症状が現れます。更年期障害を乗り切るためには、適切な治療と生活習慣の見直しが大切です。

漢方薬やホルモン療法など、薬の使用で症状の緩和が期待できます。また、内科や婦人科、心療内科の受診で専門的な治療を受けることも有効な対策法です。
生活習慣の改善は効果的です。適度な運動、バランスの取れた食事、不足したビタミンやミネラルを補うことが症状緩和に役立ちます。
趣味を思いっきり楽しむことや生活にリラクゼーションを取り入れることでストレスに満ちた心をケアし、精神的健やかさを得ることも大切です。

更年期障害はとても個人差が大きいものなので、自分に合った治療法を見つけて、そのケアを継続することが症状を上手に乗り越える秘訣です。

心とカラダの変化を受け入れて更年期と上手に付き合う

あれ、前はこんな調子じゃなかったのに。いつもと違うココロとカラダの変化や揺らぎにとまどうことも多い更年期。汗が止まらない程度も一人ひとり異なるかもしれません。自分の不調や体質と向き合い、漢方の知恵を上手に取り入れながら、無理なく前向きに乗りきりましょう。

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