【歯ぎしりに漢方薬!?】アゴまわりの不調を和らげ、睡眠の質を上げる生活養生法

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【歯ぎしりに漢方薬!?】アゴまわりの不調を和らげ、睡眠の質を上げる生活養生法

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たっぷりと寝たはずなのに、翌朝すっきりと起きられない。アゴや歯に痛みや違和感がある。肩や首まわりが凝っている…。そんな時は、もしかしたら睡眠中に歯ぎしりをしている可能性が考えられます。今回はそんな、自覚のない人も多い不調「歯ぎしり」がテーマです。

「歯ぎしり」はアゴや歯へのダメージにつながる

ご家族などから「寝ている時に歯ぎしりしていたよ」と言われたことはありませんか。歯ぎしりとは、睡眠時に上と下の歯をガリガリと擦り合わせている状態。でも本来、上下の歯はほど良く離れているのが自然です。そのため、歯ぎしりをしていると、アゴや歯にダメージが起きてしまう可能性があります。

悩みが深刻になる前に、歯科医院で適切な治療を受けるのがおすすめ。歯科医院では、かみ合わせを改善したり、マウスピースなどを作ったりして、アゴや歯にかかる負担を和らげるなどの治療を受けることができるでしょう。その一方で、漢方の視点からも歯ぎしりの原因や解決策が考えられます。

「ストレス」が肝を高ぶらせ、怒りや感情のコントロールができない状態に!

自分ではあまり気づかない、だからこそ気がかりな歯ぎしり。その原因のひとつが「ストレス」だと言われています。ストレスは、目に見えないけれど、カラダはさまざまな形でシグナルを発しています。肌あれやPMS、便秘、イライラ、頭痛なども、ストレスの表れといえるでしょう。

漢方の考えでは、積もり積もったストレスは、気の巡りを整えたり血を蓄えたりする働きに関わる「肝」の高ぶりにつながり、怒りや感情のコントロールが利かない状態を作り出します。しかし、頑張り屋さんほど、ストレスを感じていても「まだまだ大丈夫!」と無理をし、心とカラダにかかっている負荷を見て見ぬふりしているかもしれません。
また、歯ぎしりをしている自覚がないという方でも、

  • ・朝起きたときにアゴまわりが痛む
  • ・食事以外のタイミングで、上下の歯を噛み締めることがある
  • ・冷たいものを食べると歯にしみる
  • ・眠りが浅いと感じる
  • ・たっぷり寝たのに、前日の疲れが残っている

という場合は、歯ぎしりや「食いしばり」をしている可能性があります。これらを放っておくと、歯そのものがすり減ってしまうなどの深刻なトラブルにつながる可能性が。また、歯ぎしりや食いしばりによって、良質な睡眠を妨げてしまうこともあります。

「歯ぎしり」に効果のある漢方薬を紹介します

神経の高ぶりやイライラを抑え、ストレスによる歯ぎしりを改善してくれる漢方薬といえば、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)。抑肝散加陳皮半夏は、効能の中に「歯ぎしり」と書かれている代表的な漢方薬です。

神経が高ぶり、いら立ちやすい方に
■抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
子どもの引きつけや夜泣きなどに処方されていた漢方薬「抑肝散(よくかんさん)」に、みかんの皮から作られた陳皮(ちんぴ)とカラスビシャクの根茎から作られた半夏(はんげ)を加えた、大人も飲みやすい漢方薬です。女性に嬉しい当帰(とうき)や川芎(せんきゅう)、釣藤鈎(ちょうとうこう)、白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)など9種類の生薬を配合しています。
抑肝散加陳皮半夏は、胃腸が少し弱い方が服用できる漢方薬としても知られていますね。怒りや感情の起伏に振り回される「肝の高ぶり」を抑え、ストレスへの抵抗力を高める働きも。「歯ぎしり」や「食いしばり」はもちろん、不眠症や血の道症、神経症、更年期障害、自律神経の乱れにも効果が期待できるでしょう。

ストレスをためない生活養生法

「日常のストレスを減らす」という試みは、そう簡単なことではありません。ガラッと生活を変えることが難しい場合は、寝る前の時間の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。夜遅くまで飲酒をしていませんか。暗がりでスマートフォンやパソコンの光を浴び続けていませんか。一度、夜のルーティンを振り返ってみましょう。

おすすめは、気の巡りを良くする習慣です。まずは、お好みの精油をアロマポットやハンカチなどに垂らして、やさしい香りを感じながら深呼吸。その間に、ストレッチやヨガでカラダを伸ばすと呼吸がより深まりやすいです。
ポイントは、吸う時間よりも吐く時間を長めにとること。頭に上がった気をそっと下ろすように、意識してみてください。

そして、シャワーで済ませずに、毎日お風呂に入ってカラダを温める習慣も大切。全身の血行が良くなると、婦人科系トラブルの予防にもつながり、よりリラックスできる環境が整います。本当はボーっとカラダを休めたいですが、頭の中でつい考え事をしてしまうときは、そんな自分も否定せずに受け入れてあげましょう。毎日頑張っていることをご自身が認めてあげてくださいね。

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