
目次
- 実は多い「隠れ不眠」。大切なのは時間より質
- リラックスモードの敵、それは?
- 快眠へのコツ まずは基本を!
- 眠りが浅い人の特徴は?
- 浅い睡眠を改善するには?
- 眠気を誘う方法は?
- 異常な睡魔の原因とは?
- 最高の睡眠をとるための方法まとめ
- 目指せ快眠!お手軽リラクゼーションケア
朝起きても疲れが取れていない…そんな経験ありませんか?
「私は毎日ぐっすり眠れて、疲れしらず!」と、自信をもって言える人、今の世の中でなかなか多くないのではないでしょうか?何かと忙しい現代社会、なんと男性の約4割、女性の半数近くが睡眠の質に満足していないと言われています。(注1)
本来睡眠は、その日にカラダと脳にたまった疲れをリセットしてあげることが目的です。毎朝すっきり起きられない、寝ているはずなのになかなか疲れが取れないと感じている人は、もしかしたら、睡眠がきちんととれていない「隠れ不眠」かもしれません。
(注1)参照データ:厚生労働省 平成25年「国民健康・栄養調査」の結果
実は多い「隠れ不眠」。大切なのは時間より質
自覚症状がなくても、意外と多いのが「隠れ不眠」。 快眠のために大切なのは、実は時間よりも、どれだけぐっすりと深く眠れるかという「質」なんです。私たちのカラダは、本来、日中は活動モード、夜はリラックスモードに切り替わるようにできています。しかし、現代人は夜にリラックスモードへうまく切り替えられずに、ぐっすり眠ることができない人が増えていると言われています。
リラックスモードの敵、それは?
なぜリラックスモードに切り替えられないのでしょうか?その答えは…「ストレス」!
人はストレスを感じると、そのストレスに対抗するために、自然に活動モードになってしまいます。 このストレスには実に色々な種類があり、人間関係の悩みなど心のストレスや、寝不足や暑さ・寒さなど、カラダが受けるストレスまで、さまざま。つまり、何かとストレスを受ける機会が多い現代人は、いかに夜、リラックスして快眠できるかがとても大切であると言えます。
女性の方は、「お肌のゴールデンタイム」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?ゴールデンタイムは夜22時~2時とされ、この時間にしっかりと眠ることで、カラダの中では成長ホルモンが分泌されます。それにより、傷づいた細胞の修復や入れ替えが促進されるので、肌のターンオーバーや代謝に大きく影響するのです。つまり、美肌やダイエットに気を付けている人こそ、夜にリラックスし、ゴールデンタイムは寝ることが大切なんです。
では、早速、質の高い睡眠をとるための「基本」と「リラクゼーションケア」をご紹介します。
快眠へのコツ まずは基本を!
分かっていても、なかなか出来ていないのでは?基本を確認して毎日の生活にとりいれてみましょう。
快眠へのコツ1 眠る2時間前には食事をすませる
胃に食べ物が入っていると、内臓は食べ物を消化するまで働き続け、カラダは活動モードになります。そのため、そのまま寝ても、深い睡眠につながらず、睡眠の質が悪くなります。
快眠へのコツ2 電気やテレビは消して、暗い環境で眠る
カーテンを開けて寝ると目覚めが良いように、光はカラダを起こす作用があります。目を閉じていても、瞼越しに脳は光を認識するので、眠るときは暗い環境で寝ましょう。
快眠へのコツ3 朝の散歩や通勤・通学時に1駅歩くなどして、朝日をしっかり浴びる
朝日を浴びると体内時計がリセットされ、夜に眠気が来やすくなります。カラダに朝ということをしっかり認識させて、活動モードにしましょう。
眠りが浅い人の特徴は?
眠りが浅い人には、なかなか眠れなかったり、入眠後も途中で目が覚めたりしやすい特徴があります。浅い睡眠は、睡眠の質を下げてしまいます。そうしたことで、仕事中や日中に眠気を感じやすかったり、疲労感が強くなったりすることも眠りの浅い人の特徴です。なかなか眠れないと、リラックスする前に気が張ってしまうことがあります。
浅い睡眠を改善するには?
眠りが浅い人の睡眠を改善する方法を紹介していきます。
- ・カフェインやアルコールの摂取時間に気をつけましょう。
- ・寝室を快適な温度と湿度に保ちましょう。
- ・照明は柔らかい光にします。強い光は避けましょう。
- ・毎日同じ時間に眠り、起きることで体内時計を整えましょう。
- ・日中は適度に運動し、程よい疲れを感じるようにしましょう。
- ・寝ている間の胃腸の負担を減らすため、眠る3時間前には消化の良い夕食を済ませましょう。
- ・深い眠りの実現のために、静かで快適な空間を作り出しましょう。
- ・ストレスを減らすことが浅い眠りの改善にも役立ちます。
眠気を誘う方法は?
自然な眠気を誘うには、生活リズムを整えることが大切です。
毎日同じ時間に寝起きすると、体内時計が規則正しいリズムを保つようになります。
日中、適度な光を浴びることは、睡眠に関わるホルモン(メラトニン)の分泌につながります。
次にリラックスできる環境を整えましょう。
寝室環境は快適な温度・湿度を保ってください。特に足先を温めると効果的です。同時にカラダに負担の少ない寝場所を選ぶようにしましょう。
自律神経をリラックスさせることが睡眠の質向上には効果的です。眠る前のスマートフォンやパソコンの使用はできるだけ避けましょう。心地よい音楽や自然の音が心をリラックスさせてくれることもあります。
心とカラダがリラックスすると、自然な眠りが訪れやすくなります。
異常な睡魔の原因とは?
日中の異常な睡魔にお悩みの方も少なくないと思います。
浅い睡眠のように睡眠の質が影響している場合は、時間的に十分寝ているつもりでも日中、眠気を感じることがあります。これは夜中に何度も目が覚めることや、深い眠りに入れないことが原因です。
不規則な生活、遅い時間までの飲酒やカフェインの摂取の影響で乱れた体内時計が引き起こす睡眠不足が、日中の異常な睡魔の原因になることもあります。
ストレスや仕事のプレッシャーで乱れた自律神経が原因で、日中の眠気を誘発することもあります。
最高の睡眠をとるための方法まとめ
最高の睡眠をとるためには、まずは睡眠環境を整えていきましょう。
眠る1時間~1時間半前の入浴は、カラダをリラックスさせるとともに、入浴で一度上昇した体温が眠るときには適温まで下がっていくため良質な睡眠を促してくれます。少しぬるめの38~40度のお湯に15分程度入るのがポイントです。
毎日同じ時間に眠ると、睡眠リズムを自然な形に整えてくれます。スマートフォンなどの明るい光を避け、暗い環境を作るようにしましょう。もちろん、カラダに負担の少ない快適な場所で眠るようにしましょう。
朝の太陽光を浴びることは体内時計をリセットし、カラダに一日の始まりを知らせることができます。朝起きたら最初にカーテンを開けて太陽光を浴びることや、朝の散歩を楽しむのもいいですね。
カフェインは眠る6~8時間前には摂取を避けましょう。アルコールの場合は、眠る3時間前までに飲み終えるようにします。
このような方法を毎日実践してみることで、睡眠の質の高まりを感じられるようになります。
目指せ快眠!お手軽リラクゼーションケア
最後に、カラダをリラックスモードに切り替え、快眠につながるおすすめリラクゼーションケア法をご紹介します。
おすすめケア1 眠る前は深呼吸!
深くゆっくり息を吐く行為は、カラダをリラックスさせるためにとても効果的です。
お腹にも肺にもたっぷり空気を入れて、ゆっくり息を吐く、深い呼吸が理想なのですが、意外と難しいこの腹式呼吸。苦手な人は下の方法を参考にしてみてください。
- ①仰向けに寝て、目を閉じる(ベッドでも床でもOK)
- ②両手を背中と床の間に入れる(肺の真下くらいの位置)
- ③鼻からお腹に空気を入れながら、同時に肺にも空気を入れる。
このとき、背中で手を押し出すようなイメージで、肺を膨らませて息を吸うのがポイント!同時に空気を入れるのが難しい人は、お腹→肺の順番でやってもOK。ストレスも一緒に吐き出すつもりで息を吐いてみてください。
おすすめケア2 ぬるめのお湯で入浴!
お風呂に入ってカラダを温めるのは、快眠にとても有効です。
ただ、熱すぎる温度は逆に刺激になってしまうので、下のポイントを参考にしてみてください。
- ①温度は38~40度を目安に、自分で熱すぎない、心地よいと感じる程度にする
- ②肩までしっかりつかり、じんわり汗が出てくる前に上がる
- ③入浴から就寝までに時間が空きすぎると逆に体が冷えてしまうので、入浴後1時間~1時間半くらいでベッドに入る
お風呂でテレビやスマホを見る人も増えていますが、ブルーライトはリラックスを妨げてしまいます。マッサージをするなど、できるだけリラックスしながら浸かるように しましょう。
おすすめケア3 働く女性必見!お手軽入浴法
忙しくて、なかなか毎日湯船につかる時間が取れない…という人には、「手浴」がおすすめです。
手浴は文字の通り、手だけをお湯につける入浴法です。人は大体1分間で血液が全身をめぐると言われていますが、手浴によって温まった血液が全身をめぐることで、カラダが温まりぐっすり眠りやすくなります。もちろん足湯でも効果はありますが、手浴のほうが手軽にできるので個人的にはおすすめです。
- ①洗面器や洗面台に、お湯をためる(やや熱めの42~43度くらいでもOK)
- ②両手首くらいまでをお湯につける
- ③4~5分くらいつけたらお湯から手を出し、タオルで拭いて完了
両手が使えないので、洗面器の場合は床に置いて、パックをしたり、一緒にストレッチをしたりなど、ながら手浴もよいですよ。
おすすめケア4 デスクワーカーやママに!おすすめ肩ストレッチ
一日中パソコンを使うデスクワーカーや、子どもを抱く機会が多いママは、どうしても肩が前に出がちで凝りやすいです。凝っているということは、それだけ疲労が溜まってカラダがストレス状態にあるということ。以下のストレッチ法を参考に、凝ったカラダをほぐしてカラダをリラックスモードにしてあげましょう。
- ①自分の肩に手を置く(右手は右肩に、左手は左肩に)
- ②ヒジで大きく円を描くイメージで、ゆっくりと回す
- ③前回し10回、後ろ回し10回行えば完了!
肩周りをしっかり動かすことで、血行も促進され肩こり改善も期待できます。肩や肩甲骨周りが凝っていると母乳の出にも影響するので、授乳中のママはぜひやってみてください。
いかがでしたか?疲れやすい方、睡眠がうまく取れてない方は、まずは1つからでも、できる範囲で日常生活の中で実践してみてください。
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この記事を書いたライター
尾野 真美子
NPO法人日本ホリスティックビューティ協会インストラクター
専門はストレスケア、睡眠、入浴。味噌作り教室の開催等、発酵食品も得意とする。一児の母であり、働く女性やママ向け講座も多数開催。