おしりニキビの原因は?体質別解消法で改善

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おしりニキビの原因は?体質別解消法で改善

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座るたびに気になるおしりニキビ。なかなか他人に相談しにくいためひとりで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。おしりニキビは、毛穴に皮脂がつまり炎症を起こしている状態です。おしりは、常に下着が肌に接しているだけでなく、座ったり寝たりするなど体重で圧迫されているため、血の流れが悪くなったり、熱がこもりやすくなったりします。椅子に座っているだけでも痛い…そんな悩みがある方のために、漢方の考えによるおしりニキビができる原因や予防法ならびに漢方薬を紹介します。

おしりニキビができる原因を漢方で考えてみると

漢方で考えるおしりにニキビができるタイプには、大きくわけて2つあります。
一つ目は、ストレスやイライラなどが原因でカラダに熱がこもる気滞(きたい)タイプです。熱の勢いが盛んになるため、カラダの中は乾燥しやすく便秘やのぼせなどの症状がある方もいます。睡眠不足や疲れ、甘いもの辛いものなどの食べ過ぎなどが多いタイプです。
二つ目は、ストレスや冷えなどが原因となる瘀血(おけつ)タイプです。
漢方の体質タイプについては、漢方の基礎知識3「気血水とは」をご覧ください。

運動不足や生理不順などが原因でニキビができる場合もあります。肩こりや腰痛が起こりやすい、目の下にクマが出やすい方に多いタイプです。おしりは、むれたり、擦れたりするため、皮膚に負担がかかるのも原因のひとつです。ストレスや睡眠不足・働きすぎなどで疲れやすく気血が不足した場合もニキビができやすくなります。

漢方では、皮膚は内臓の鏡といわれ、肌トラブルはカラダの中と関係していると考えています。ニキビなどの肌トラブルはカラダの内側の状態を確認するサインです。ニキビができたときは、肌だけに注目をするのではなく、カラダの中から改善することが何よりも大切だと考えています。

おしりニキビを予防するには

おしりにニキビができたときは、食生活から改善していきましょう。脂っこいもの・甘いもの・辛いものは控えることが大切です。
例えば、揚げ物を食べるときは、野菜・海藻類など食物繊維と一緒に摂るといいでしょう。食べ過ぎを防ぐと同時に、便秘を改善させることもできます。おしりの蒸れを解消するために、通気性のいい下着や洋服に替えましょう。また、締付けの強い衣服を着る際にも注意が必要です。肌に直接つける下着は肌に優しいシルクや吸収性のよいコットンなどがおすすめです。汗をかいたら洗う、もしくはウェットティッシュで拭くなど、普段の生活でも気をつけることが大切です。
また、ストレスや睡眠時間にも注意しましょう。ストレス解消にはレモンやオレンジなどの柑橘系の香りがおすすめです。気のめぐりをよくしてくれます。なかなか眠れない・熟睡できない方は、食べているものに原因があるかもしれません。食べ過ぎや刺激の多い食事は、お腹のはりや胃の不調などが原因で眠れなくなります。

おしりニキビができたときの対処法は?

ニキビができてしまったときは、むやみにつぶしたりしてはいけません。さらに悪化してしまうことがあります。特に赤いニキビは、炎症を起こしている状態なので注意しましょう。熱がこもっている気滞タイプの方に多い状態です。

茶色っぽく跡が残っている場合は、シミが残り色素沈着している状態で瘀血タイプの方に多く見られます。暑邪(しょじゃ)・湿邪(しつじゃ)の影響を受けやすい夏は、皮膚の炎症や化膿・かゆみなどが起こりやすい季節です。

暑いときは、カラダのむくみやほてりをとる野菜がおすすめです。カラダにこもった熱を外に出してくれます。冬瓜・にがうりなどがあります。湿気の多い日はカラダの中の余分な水分を排出する野菜がおすすめです。とうもろこし・はとむぎなどがあります。湿邪が影響で起こるむくみ・だるさなどを解消してくれます。

ニキビを改善するためには、体に吹き出物ができやすい体質を改善することが大切です。ニキビは塗り薬で治す方法もありますが、何度も繰り返すニキビは体の中から改善することが必要です。ストレスや睡眠不足などにより気血が不足したときは、気(エネルギー)をおぎなう牛肉・鶏肉やエビなどがおすすめです。血が不足したときは、ひじき・ほうれん草などの食材を普段の食事に取り入れていきましょう。毎日の気温や湿度だけではなく、自分の体質や症状にあった漢方薬を同時に使うといいでしょう。
おすすめの食材や薬膳食材については、「薬膳食材図鑑」をご覧ください。

おしりニキビができてしまった方向けの漢方薬

おしりにニキビができる原因は、ストレスや冷え、食事などが関係しています。ストレスが多く熱がこもっている方は熱を冷ます漢方薬を、カラダがの冷えや血の流れが悪くなっている方は、気血の流れを良くする漢方薬などを利用します。食事や生活習慣を変えてもよくならない方は、自分の体質にあった漢方薬を利用しましょう。ここでは、4つの漢方薬を紹介します。

■十味敗毒湯

ニキビなど皮膚炎が化膿しやすい方に
体力が中程度で皮膚が赤く、化膿する状態の方に利用します。蕁麻疹や湿疹・水虫など皮膚の炎症が起きて化膿した状態の方に向いている漢方薬です。カラダの中の水(すい)や熱を発散させる働きがあります。

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■荊芥連翹湯

慢性鼻炎やニキビなどの症状がある方に
体力が中程度で皮膚が浅黒く、手足の裏に脂汗をかきやすい方に利用します。ニキビだけではなく、蓄膿症や慢性鼻炎の方に向いている漢方薬です。カラダの中の余分な熱を抑えることにより、気のめぐりをよくし鼻づまりや肌の炎症を改善させます。

■桂枝茯苓丸

下半身の冷えや血行不良に悩む方に
比較的体力があり、肩こり・腰痛・月経痛・月経不順・めまいなど瘀血タイプの方に利用します。冷えのぼせやイライラなど更年期症状にも利用される漢方薬です。カラダの血の流れを良くすることによってニキビなどの肌トラブルを改善していきます。

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監修
多田 有紀





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