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カラダに良い働きをする菌を積極的に食事から取り入れる“菌活”や腸内環境を整えて健康なカラダを手にいれる“腸活”。あなたも聞いたこと、ありませんか?
また、近年では腸内細菌の生態系や状態のことを腸内の細菌を顕微鏡でみるとお花畑に見えることから、お花畑と意味する「フローラ」をつけて、「腸内フローラ」とも呼ばれて話題になっていますね。そんなことから、発酵食品を日頃から積極的に取り入れ、腸を整えることを意識した食生活を送っている方も増えてきているのではないでしょうか?
腸内細菌は私たちのココロとカラダにとってさまざまな健康効果をもたらしてくれていることが、遺伝子解析の発達により次々にわかってきました。今回は、ますます注目が高まっている腸活について、改めてそのメリットと食生活のポイントについてご紹介します。
「腸活」には嬉しいメリットがいっぱい!
私たちのカラダの構造は、例えるなら「ちくわ」の構造。焼き目の部分が皮膚だとすると、穴の部分が口から肛門までの消化器官です。つまり、皮膚と腸はつながっているということ。だから、腸の不調はお肌に“サイン”として現れやすいのです。吹き出物が出たり、かゆみがでたり、「なんとなくお肌の調子が優れないな」と、いうときは、お通じの状態にも意識を向けてみましょう。そういえば、「便秘気味だった」や「お通じの状態がよくない」など腸の不調が隠れているかもしれません。お肌の調子を整えるには、適切なスキンケアと腸のケアをセットで!これぞ“内外美容”ですよね。
さて、腸を整えることで得られるメリットは、美肌だけではありません。最近の研究により、腸内細菌が私たちにさまざまな健康効果をもたらしてくれていることが分かってきました。アレルギーの予防や改善、精神的な健康、ダイエット効果などうれしいメリットがたくさん!ぜひ、腸活をあなたの生活習慣に取り入れて、良い腸をキープするようにしましょう。
腸活で目指す「良い腸」とはどんな腸?
では、良い腸とはいったいどんな状態なのでしょうか?
それはずばり、「腸内細菌のバランスが良好」であること。理想的なバランスは、善玉菌が2割、悪玉菌が1割、優勢な方につく日和見菌が7割と言われています。日和見菌が善玉菌を応援してくれるためにも、腸内環境を善玉菌優勢にしておく必要があるわけですね。
ちなみに、腸内にはどのくらいの数の菌がいるかご存知ですか?実は、1,000種類、100兆個、重さにすると1〜2kgつまり500mlのペットボトルだと4本分にも相当します。膨大な数すぎで想像ができませんが、“すごい数”ということは分かりますね。
さて、自分の腸がどんな状態かを確認するには、どうしたらよいでしょうか?それは、やはり“お通じ”のチェックが一番良い方法です。あなたの便は“美便”ですか?“美便”とは、スルッとでるバナナ1〜2本分の便。異臭がしない、黄土色、プカッと浮くなどのポイントも。そして、毎日出る便こそが、美便といえるでしょう。ぜひ、あなたも毎日の便が美便かチェックしてみてくださいね。お肌のチェックだけでなく、カラダからのお便りチェックも毎朝の習慣にしていきましょう。
実践!腸活~良好な腸を保つための食生活、3つのポイント
では、腸を整えるため、善玉菌を応援するためにはどんな食品を取り入れていくのがよいのか、腸内細菌を育てる“育菌”を含めた腸活を3つのポイントでお伝えします。
①応援する食品「プロバイオティクス」
「プロバイオティクス」とは、腸で良い働きをしてくれる細菌や酵母のこと。プロバイオティクスが含まれている食品は何か分かりますか?それは発酵食品です。具体的には、ヨーグルトや甘酒、乳酸菌飲料、ぬか漬け、味噌、キムチ、納豆など。
②育てる食品「プレバイオティクス」
腸内環境を整える上で、プロバイオティクスと両輪で大切なのが「プレバイオティクス」です。プレバイオティクスとは、自分の腸内細菌のエサになって、細菌の増殖を促してくれる食品で、食物繊維やオリゴ糖などが該当します。特に腸内のお掃除役でもある食物繊維は積極的に摂りたい食品の一つです。しかし、残念ながら食生活の変化により目標値に達してない人がほとんどのようです。
成人女性の場合、食物繊維の目標とされる1日の摂取量が18g* に対し、平成25年「国民栄養・健康調査」によると13g程度した摂取できていないことがわかっています。便通をよくするため、そして、腸内細菌のためにもひじきやきんぴらごぼうなど食物繊維の多い食材を使ったお惣菜を、できれば毎食一品加えるようにするといいですね。
*出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要」食物繊維の食事摂取基準(g/日)より
毎日プロバイオティクスやプレバイオティクス食品をせっせと摂っていても、同時に揚げ物などの脂っこい食事や甘いもの、スナック菓子など脂質が多くて食物繊維が少ない食事を食べていたらせっかくの努力も報われません。なぜなら、これらの食品は悪玉菌の大好物だから。お肉を食べるときは、食物繊維たっぷりの野菜もご一緒に!
避けたほうがよい食品に意識を向けることで、腸内細菌を応援する食品、育てる食品をプラスして取り入れようと意識改革できそうですね。
時代は育菌へ
腸内細菌の重要性が定着するにつれて、ますます注目度が増している菌の世界。最近では、育菌は腸だけではなく、肌や女性のデリケードゾーンのケアにも使われています。むやみに除菌しないで自身のもつ常在菌と上手く付き合うお手入れ方法は、“育菌”ケアと言われ注目されています。腸内ケアも外から菌を取り入れるだけでなく、自分の菌をいかに“育てて”&“活用”できるか、つまり“育菌”&“菌活”。そんな、”Wケアが新しい腸内ケアのポイントになってきそうです
腸活のメリットと食事ポイントについて、ご紹介いたしました。良い腸に整え、キープする。これこそが、健康と美の要といっても過言ではないでしょう。 ぜひ、あなたもちょっとだけ腸を意識して生活することを始めてみてください。 “腸活”をお手軽に始めるには、漢方を試してみるものいいですね。
この記事を書いたライター
吉田 容子
NPO法人日本ホリスティックビューティ協会インストラクター
専門は食事・サプリメント。幼少期からアトピーに悩んできたことがきっかけでHBAに出会う。ココロとカラダのセルフケア術を広めるため、活動をしている。
NPO法人日本ホリスティックビューティ協会ウェブサイト
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