めまいの原因は?めまいが起きたときの対処法と改善方法を紹介

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朝、起きたら急にぐるぐる目がまわった、歩こうとするとふわふわ浮いているような気がした方は、めまいが起こっている可能性があります。めまいは、ストレスだけでなく、雨や、気圧の変化などによって起こる場合もあります。めまいは目の異常だと思われる方もいますが、多くの原因は耳や脳の異常だと考えられています。今回は、めまいについて漢方目線で紹介をします。

めまいには、どんな症状がある?

めまいは視覚や平衡感覚のバランスが崩れたときに起こる症状です。めまいの原因のほとんどは耳と脳にあるタイプにわかれます。めまいの症状には、回転性(ぐるぐる)のめまい・浮動性(ふわふわ)のめまいなどがあります。

回転性のめまいは、自分や周りは動いていないのに、ぐるぐると動いているように感じる状態です。

浮動性のめまいは、ふわふわと浮いているように感じるめまいです。

脳に十分な栄養が供給されないと、痙攣や失神などが起こる場合があります。めまいと同時に頭痛や意識がなくなるなどの症状がある場合は注意が必要です。いつもとあきらかに症状が異なる場合は、医師の診察をおすすめします。

めまいが起こる原因とは

漢方で考えるめまいが起こる原因とは、気血水で考えると、水分が滞っているもの(水滞)、気(エネルギー)が不足しているもの(気虚)、栄養が不足しているもの(血虚)などが考えられます。

気血水の考え方は、「漢方の基礎知識(気血水とは)」を参考にしてください。

水滞:水滞の方は身体の水分が多いことから、冷えやすくなるのも特長です。また、甘いものや脂っこいものが原因で起こるめまいを「痰飲」(たんいん)といいます。痰飲とは、カラダの中にある水分代謝が悪くなることによって起こる病気の原因となるものを指しています。もともと、痰飲は脾と関係が深いため、胃腸が弱い方に多いと考えています。
雨や気圧の変化によってめまいが起こる人は、食事に注意することも必要です。

気虚・血虚:過労・睡眠不足・ダイエットをしている人は気血両虚(気虚・血虚)の可能性があります。気血両虚は、カラダに必要な栄養が不足することによって、脳の栄養不足が起こります。

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【漢方流】めまいが起こりやすい人のタイプ分け

水滞・気虚・血虚タイプの方は次のような症状があらわれます。めまいは一時的なものだけでなく、疲れたときやストレスを感じたときにも起こる場合もあります。めまいが起こりやすい人は、自分に当てはまる症状がないか確認しましょう。

水滞タイプ:
・舌が大きくてはれぼったくなる
・カラダがむくみやすい
・鼻水やくしゃみが出る
・関節が痛くなる
・カラダが重だるくなる

気虚タイプ:
・疲れやすい
・食欲がない
・下痢をしやすい
・風邪をひきやすい
・朝起きられない

血虚タイプ:
・目がかすむ
・爪がもろい
・コロコロ便
・肌が乾燥する
・立ちくらみがする

めまいが起きたときの対処法

めまいが起きるときは、ぐるぐる・ふわふわするだけでなく、吐き気がしたり、眼の前が暗くなったりする場合もあります。軽いめまいなら、次のように対処しましょう。

・楽な姿勢をとる
・部屋を暗くする
・目を閉じる

じっとしていても良くならない、もしくはひどくなる場合は注意が必要です。めまいが 起こる原因 には、メニエール病や高血圧などもあります。めまいが続くときや、次のような症状があらわれた場合は医療機関を受診しましょう。

・手足がしびれる
・ろれつがまわらない
・激しい頭痛がする

など

めまいが起きやすい人におすすめの食材とは

めまいを改善させるためには、生活習慣を整える・睡眠時間を確保する・カラダを温めるなどを意識する必要があります。次に、漢方の考えによるタイプ別のめまいの原因、水滞・気虚・血虚による改善方法を紹介します。

水滞タイプ:カラダの中に水分がたまっている状態です。漢方による改善方法では祛湿化痰(きょしつかたん)といい、カラダの中の湿をとりのぞいて、痰湿を解消します。
食材では温性・苦味・淡味のある食材がおすすめです。できれば、めまいの原因となる、甘いもの、脂っこいもの、辛いものを控えましょう。お肉など脂っこいものを食べるときは、野菜を先に食べるようにすることが大切です。脂の多い豚バラ肉やウインナーなどの加工食品は控えましょう。アルコールもめまいやむくみの原因になります。カラダの湿をとりのぞく食材には、ハトムギ・冬瓜・昆布・里芋・みかんなどがあります。

気虚タイプ・血虚タイプ:食事の栄養バランスを整えることが大切です。偏った食事内容やダイエットは控えましょう。イライラしたり怒りっぽくなったりするときは、カラダの気をめぐらす、らっきょう・みかん・たまねぎなどがおすすめです。
カラダの気をおぎなう食材には、米・山芋・はちみつ・人参・鮭などがあります。血(栄養)が不足している場合は、ほうれん草・イカ・豚のレバーなどがあります。血流をよくする食材にはサンマ・ブリなど青魚がおすすめです。

おすすめの食材については、「薬膳食材図鑑」をご覧ください。

コンビニ食材をうまく活用するのもひとつの方法

食事を改善しようとしても、食事を作ったり、買い物に行ったりする時間がない場合があります。そんなときは、コンビニで販売されている食材を利用するのもひとつの方法です。

・サラダ
ブロッコリー・キャベツなどの野菜だけでなく、れんこん・さといもなどが入った根菜類のサラダもおすすめです。サラダチキンやツナなどがはいったものも利用できます。

・魚やお肉など
ひとつずつパッケージされたサラダチキンが販売されています。サラダチキンは胸肉でつくられているため脂身もすくなく、簡単にタンパク質も摂取できます。魚は煮付けや塩焼きなども利用できます。

・レトルト食品
肉じゃがやぶり大根・豚汁・きんぴらごぼう・ひじき煮など、手がかかる料理のレトルト食品もあります。いろいろなバリエーションがあるので、時間がないときに利用してみましょう。

頭痛やめまいのある方に利用される漢方薬

食事や生活習慣を改善してもめまいが起きる方は、漢方薬を利用するのもひとつの方法です。

■苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

カラダの中に余分な水分がたまると、さまざまな不調が起こります。苓桂朮甘湯は立ちくらみ・めまい・耳鳴りなどが起こる方に利用されます。カラダに滞った水分を排出することにより、気の流れがよくなります。

■五苓散(ごれいさん)

雨の日や気圧の変化で起こる頭痛やお酒を飲むとむくみやすい方に利用されます。五苓散は全身の余分な水分を外に出す働きがあるため、頭だけでなく手足のむくみや下痢などの症状を改善します。

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多田有紀

漢方薬膳コンサルタント

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