目次
- 葛根湯の効能とは?風邪や頭痛などに効く漢方薬の特徴を知ろう
- 葛根湯はなぜかぜ症状に効くのか、葛根湯の成分や作用機序を解説
- 葛根湯の解熱効果とは?発熱や悪寒などの症状に効く理由と注意点
- 葛根湯は肩こりにも効くの?肩こりの原因や葛根湯の効果や副作用を紹介
- 葛根湯は眠くなるの?葛根湯の眠気の原因や対策、服用方法を知ろう
- 風邪は漢方用語!その意味は?
- 風邪の引き始めこそ葛根湯の出番!風邪はすぐさま追い払う!
寒くなってくると心配なのが「風邪」。「今まで風邪をひいたことがない!」という強靭な人はいないはず。誰もがかかる風邪だからこそ、“本当”の治し方を知っておきたいもの。それは「ひいたかな?」と思ったらすぐに治すこと。その強い味方が漢方の風邪薬「葛根湯」なのです。今回カンポフルライフではその理由を、風邪のメカニズムと合わせて紹介します。
葛根湯の効能とは?風邪や頭痛などに効く漢方薬の特徴を知ろう
葛根湯は、風邪の初期症状に対して効果的な薬です。風邪を引いたときで体がだるくて発熱や頭痛がある場合に使用します。葛根湯を服用すると体温が上がるため、「自然免疫の活性化」によりウイルスの増殖を抑えることが出来ると考えられています。具体的には、体温が上がると自然免疫にかかわる免疫細胞が活性化され、ウイルスを貪食する能力も高くなることがわかってきました。つまり葛根湯を服用して体温が上がれば、一時的にくしゃみや鼻水が出ても比較的早い段階で回復しやすくなるのです。
また、葛根湯は、肩こりや頭痛にも効果があります。肩こりや頭痛は、体の中に滞った気や血の流れが悪くなることで起こると考えられています。葛根湯は、気や血の流れを改善する作用があるため、肩や背中のこりをほぐし、頭痛を軽減します。特に、緊張型頭痛と呼ばれるタイプの頭痛には有効です。
葛根湯はなぜかぜ症状に効くのか、葛根湯の成分や作用機序を解説
抵抗力が低くなっていたり、体内に侵入したウイルスの量が多く増殖のスピードが早くなったりすると、自然免疫だけでは対処できなくなります。そうすると、のどの違和感や頭痛、全身の倦怠感、のどの痛みや鼻づまりなどのかぜ症状が出るようになります。これは、ウイルスに感染した場所で免疫細胞がウイルスと戦うために発熱や炎症を起こす物質を作っているからです。そこで葛根湯が「炎症を抑える」ことで、症状をやわらげ全身状態を改善します。さらに風邪の症状が進むと、体温の調節を司る脳の視床下部は免疫細胞の指令を受けます。それにより、ウイルスなどの病原体の増殖が抑えられるまで体温を上げられるように温度設定を引き上げ、発熱のスイッチを入れます。
このスイッチにより交感神経が刺激され、体を震わせて熱を作り出し、血管を収縮させて熱を逃がさないようにして体温が上がっていきます。その際、葛根湯には交感神経を刺激する成分が含まれているため、速やかな発熱を促します。このように、葛根湯は風邪の段階に応じてさまざまな作用をもたらし、体がウイルスを撃退できるように手伝ってくれます。
葛根湯の効果、その働きは桂皮(けいひ)麻黄(まおう)生姜(しょうきょう)葛根(かっこん)芍薬(しゃくやく)大棗(たいそう)甘草(かんぞう)7種類の生薬で構成された漢方薬で、血流を促進、発汗、解熱、栄養分循環の働きがあります。
葛根湯の解熱効果とは?発熱や悪寒などの症状に効く理由と注意点
体温を上昇させウイルスの増殖を抑えることで、発熱や悪寒、頭痛などのかぜ症状に効果があります。ウイルスを抑えた後は、体の臓器に負担がかからないようすみやかに体温を下げる必要があります。そこで葛根湯は、今度は発汗を促進して速やかな解熱を促し、体力の消耗を防いでくれます。
葛根湯を飲む際の注意点として、すでに発汗している状態での服用は、必要以上に体力を消耗してしまう可能性があるので控えましょう。通常、葛根湯は白湯か水で食前又は食間に服用します。顆粒剤や錠剤の剤型がありますが効果のちがいはありません。自分が飲みやすいと思う剤型を選ぶと良いでしょう。 葛根湯は、病院で処方してもらったり、薬局・ドラッグストアで購入することもできます。
葛根湯は肩こりにも効くの?肩こりの原因や葛根湯の効果や副作用を紹介
肩こりは、外からの冷えやストレスなどによって、肩や首の筋肉が緊張して血行が悪くなることで起こります。肩こりがひどくなると、頭痛やめまいなどの症状を引き起こすこともあります。
葛根湯は、風邪の初期症状に用いられる漢方薬で、身体を温めて発汗させる作用があります。発汗作用によって、体表の毒素を排出し、気血の流れを改善し筋肉の張りや痛みを和らげます。そのため、肩こりや頭痛にも効果があると言われています。
葛根湯は、風邪のひき始めに飲むと効果的ですが、風邪が長引く場合や発汗が多い場合は向きません。また、麻黄や甘草などの生薬は、副作用が起こる可能性もあります。副作用としては、発疹、発赤、不眠、発汗過多、頻脈、動悸、食欲不振、排尿障害などがあります。漢方薬は個々の体質によって効果が異なることがあります。 服用前には医師や薬剤師など専門家に相談するのがおすすめです。
葛根湯は眠くなるの?葛根湯の眠気の原因や対策、服用方法を知ろう
葛根湯には、発汗作用や鎮痛作用がありますが、眠気を引き起こす成分は含まれていません。
漢方(葛根湯)で風邪を治したい人は、自分の体質や証(しょう)に合わせて正しく使用しましょう。葛根湯は風邪の初期段階で服用すると効果的です。風邪の初期段階では、肩こりや頭痛などの症状が現れますが、これらはウイルスが体内に侵入した際に体が抵抗するために起こるものです。葛根湯はこのような症状を和らげます。
また、肩こりや頭痛は血行不良によっても引き起こされますが、葛根湯は血行を改善する効果もあります。実際に肩こりや頭痛を感じた時に葛根湯を服用すると、肩や頭のこりがほぐれて楽になる人もいます。
風邪は漢方用語!その意味は?
風邪のメカニズムを簡単に知っておきましょう。
あなたが風邪をひきやすいのは、「暑いとき」と「寒いとき」のどちらですか?きっと「寒いとき」と答える方が多いはず。
実は「風邪」とは漢方用語。寒いときにひく風邪の正式名称は「風寒の邪(ふうかんのじゃ)」と言います。邪とは外側から攻撃してくる敵のこと。つまり「風寒の邪」とは“寒い敵が攻めて来る”ということです。
その証拠に、風寒の邪のひきはじめには、「寒気」や「透明な鼻水」など、カラダの表面が冷やされたことで起こる症状が見られます。
風邪の引き始めこそ葛根湯の出番!風邪はすぐさま追い払う!
寒い敵が攻めて来ても、カラダの中に引き込まなければ問題はありません。
風邪はいわば、招かれざる訪問者。風邪のひきはじめは、まだ敵がインターホンを鳴らしている状態です。うっかり家に入れてしまえば相手の思うつぼ。一度入るとなかなか出て行ってはくれません。インターホンが鳴った時点で、すぐさま察知して追い払えば、風邪を引き込むことなく、すぐに治ります。
風邪対策で一番大切なのは、この“ひきはじめ”。風邪をひいたかな…と思ったら、すぐさま敵を追い払いましょう!
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鉄則① カラダをしっかり温める!
では、敵を追い払うにはどうすればよいのでしょう。
「風邪をひいたな…」と思ったとき、無意識に厚着をしたり、布団に包まったり、温かいものを食べたりしていませんか? これこそ敵を追い払うための無意識の抵抗。
寒い敵は“熱”に弱いため、カラダを温めることで入って来にくくなるのです。いわば “熱のバリア”。「風邪をひいたかな…」と思ったら、まずしっかりカラダを温め、熱のバリアを強化しましょう。
鉄則② 発熱は冷まさない!
意外と盲点なのが、“発熱”の対応です。
今まで「なんとなく…」で、解熱剤などで冷まそうとしていませんでしたか?
敵の強さによって、追い払うために必要な“熱”の量が違います。弱い敵なら厚着や温かいものの飲食程度で追い払えますが、強い敵には太刀打ちできません。そこで敵が強いと察知すると、カラダは熱のバリアを強化するために、さらなる熱を補充しようと自ら“自家発熱”を始めます。それが風邪の初期に出る“発熱”の正体です。
つまり風邪の初期の発熱は、敵を追い払うためのカラダの必死の抵抗(免疫反応)。これを冷ますということは、免疫を打ち消し、敵をわざわざ招き入れるようなものです。「ひきはじめの発熱は冷まさない!」これも風邪を追いはらうための鉄則です。
鉄則③ 葛根湯は、風邪の引き始めに効果がある漢方薬!
あなたのカラダは、きちんと発熱できますか?しっかり発熱できていれば良いですが…、なかなか発熱できない、という方が多いのも事実。疲れやストレスに見舞われている現代人のカラダは、体力が低下し、熱を出すエネルギーが不足していることが多く、うまく発熱できない傾向にあります。それでは風邪を追い払いたくてもできません! すぐさま自家発熱に代わる“プラスαの熱源”を投入する必要があります。
ここでおすすめなのが、『葛根湯』なのです。
葛根湯はカラダの表面を早く温めて、熱のバリアを早く強めます。風邪のひきはじめに葛根湯を飲むことで、風邪が入ってくるのを阻止できるだけでなく、早く追い払うことができるのです。
「風邪をひいたかな…と思ったら、すぐさま葛根湯!」これぞ、風邪の治し方です!
いかがでしたか?
風邪をひかない一番のポイントは「早くカラダを温め熱のバリアを強化すること」。そうすることで、早く風邪を追い払い、症状が悪化する前に治すことができます。
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