目次
- 太ももやお尻にできるセルライトって何者?
- セルライトができる原因と太ももやお尻につきやすい理由とは?
- 太ももやお尻にできるセルライトと筋膜の重要な関係とは?
- 太ももやお尻のセルライトに効果の筋膜リリースとは?
気がつくとできている太ももやお尻の凸凹。セルライトと呼ばれているこの凸凹は、痩せている、太っているにかかわらず、成人女性の8~9割にできると言われています。セルライトが気になっている方はとても多いですよね。痛いのを我慢して潰しているのに、効果がないという経験をされている方にも、ぜひ知っていただきたいのがおうちでできるセルフケア「筋膜リリース」です。セルライトと筋膜の関係、また、2つの筋膜リリース法をご紹介します。
太ももやお尻にできるセルライトって何者?
セルライトは、血液やリンパの流れが悪くなり排出できなかった老廃物や余分な水分が脂肪細胞にくっついて肥大化したもの。セルライトを放置しておくと、体内の巡りが悪くなり、冷えや代謝の低下につながり、腰痛や肩こりなどの不調も引き起こすとも言われています。
セルライトができる原因と太ももやお尻につきやすい理由とは?
女性は妊娠や出産に備え子宮を守るために、その周りに皮下脂肪をため込みやすいと言われています。また重力の影響でどうしても下半身に老廃物をため込みやすいというのが、太ももやお尻につきやすい理由です。
セルライトができる原因として考えられるのは、血液やリンパの流れの悪化。血液やリンパの流れが悪くなるような原因を以下に6つあげています。思い当たる項目がある方は、改善するように心がけましょう。
① 運動不足
運動不足で筋肉を使わないと、筋力が衰え、筋肉の役割である血液循環もスムーズにいかなくなります。
② 同じ姿勢を長時間続ける
特に足を組んで座ったり、猫背になったり、悪い姿勢を長時間続けることで筋膜のねじれやゆがみが生じます。筋膜がねじれると、筋肉の動きも制限してしまい、血行が悪くなります。
③ 肉中心の食生活
血中コレステロールが増加し、血行不良に陥りやすくなります。
④ 喫煙
ニコチンは血管を収縮させるので、血流が悪化します。
⑤ 睡眠不足
消化器系の機能をよい状態で維持できなくなるため、代謝低下につながります。代謝が低下すると、血管が収縮して血流が悪くなります。
⑥ ストレス
筋膜が緊張状態になり、癒着することで、血流やリンパが滞ります。
太ももやお尻にできるセルライトと筋膜の重要な関係とは?
筋膜とは、頭頂から足先までネット状に張り巡らされている膜のことで、筋肉はもちろん、骨や内臓、神経、血管などのあらゆる組織を覆っており、第二の骨格とも呼ばれています。
姿勢の悪さや、肉体的、精神的、環境的なストレスによって、筋膜はゆがみやねじれを生じます。筋膜が自由に動けなくなってしまうと筋肉の動きも悪くなり、血液やリンパの流れが滞って、老廃物や不要な水分が排出しにくい状態になります。そのため、脂肪細胞にくっついてしまった老廃物を排出するには、血液の巡りを良くすることが重要です。
そこで、ぜひ取り入れていただきたいのが、筋膜リリース。筋膜を解きほぐしてねじれを解消することで、筋肉が正しくスムーズに動くようになり、血液やリンパの流れを良くするとともに、代謝をアップさせることも期待できます。
ちなみに、「セルライトは潰してなくす」というのを耳にしたことがある方もいるかもしれませんが、これは間違い。潰すのは絶対にNGです。潰そうとして強い力を加えると、細胞が傷ついてしまい、それを修復しようと細胞はさらに老廃物を巻き込んで大きくなってしまうからです。
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太ももやお尻のセルライトに効果の筋膜リリースとは?
筋膜リリースは、おうちで誰でもひとりで手軽に行うことができるセルフケアです。今回は、テニスボールを使って行う簡単な筋膜リリース法と筋膜リリースYOGAをご紹介します。
テニスボールを使って行う筋膜リリース法
テニスボールを2つ準備し、ストッキングに入れて口を結びます。(テニスボール1つでもできますが、2つ使うと痛みも軽減され、広範囲で行うことができます。)
どの部位についても無理のない範囲で、呼吸を止めずリラックスした状態で約30秒間行いましょう。
<お尻の筋膜リリース>
仰向けになり、両膝を立て仙骨*の右真横のあたりにストッキングに入れたボールを置きます。ゆっくりと負荷をかけていったら、少しずつボールを上下に動かしてみましょう。次に右膝を外側へ倒し、ボールを少しずつ外側に動かします。
そのままカラダを右側に倒しお尻の横にボールがくるようにします。左膝は立てたまま、右膝は伸ばした状態で(バランスがとりづらい場合、右膝は軽く曲げた状態でも構いませんが、慣れてきたら伸ばして行うようにしましょう)ゆっくりと負荷をかけていき、ボールを上下に動かしてみましょう。左側も同様に行います。
*:仙骨とは脊椎の下部に位置する大きな三角形の骨のことです。
<太ももの筋膜リリース>
太ももの外側
右側を下にして横になり、ボールを太ももの付け根に置きます。ゆっくりと負荷をかけていったら、ボールを膝に向かって少しずつ位置をずらしながら上下に転がしていきましょう。反対側も同様に行います。
太ももの内側
うつ伏せになり腕を床について少しカラダを起こします。右膝を外側に90度曲げ、左脚は真っ直ぐ伸ばしつま先を立て、右内腿にボールを置きます。ゆっくりと負荷をかけていき、股関節に向かって少しずつボールを動かしていきましょう。反対側も同様に行います。
太ももの前側
上の状態から伸ばしている脚の前側にボールをおきます。ゆっくりと負荷をかけていき、太ももの付け根から膝上まで少しずつボールを動かしていきましょう。反対側も同様に行います。
太ももの裏側
長座位になり、右太ももの付け根にボールをおきます。両手は床につきお尻を浮かせて、ゆっくりと負荷をかけて、膝裏に向かって少しずつボールを動かしていきましょう。反対側も同様に行います。
筋膜リリースYOGA
次に、筋膜リリースYOGAを2つご紹介します。
筋膜リリースYOGAの動きは、90秒のキープがおすすめですが、初めは30秒、60秒と短くしても構いません。慣れてきたら90秒行えるようにしましょう。
テニスボールでのリリース後にあわせて行うとより効果的です。
<壁を使った足の筋膜リリース>
壁にお尻を近づけた状態で、踵を壁につけ、両脚を開きます。無理のない範囲で脚を開き、リラックスした状態でそのまま90秒キープします。両手を頭の先に延ばすことで肩から脇までの筋膜も伸ばすことができます。
<針の糸通し(股関節)のポーズでお尻の筋膜リリース>
仰向けになり両膝を曲げ右の外くるぶしを左ももの上に置きます。左腿の裏で両手を組み、左腿を胸の方へ引き寄せます。右のお尻が心地良くのびているところで90秒キープします。
反対側も同様に行います。
筋膜リリースは、運動の前後や、入浴後に行うことでより効果を感じられますが、テレビを観ながらでもできる簡単な動きばかりなので、ぜひ日頃のセルフケアに取り入れてみてください。
セルライトを撃退するためには、カラダを動かすだけでなく、旬の食材を取り入れたバランスのいい食事や良質な睡眠、ストレスケアを心がけることも大切です。
血の巡りが良くなれば、気の巡りにもつながり、ココロとカラダもきっとラクに過ごせるはず。いつも頑張って動いてくれている自分のカラダを大切に。そしてなりたい自分をイメージして日々を健康的に楽しく過ごしていきましょう。
この記事を書いたライター
中島 梨加
ヨガインストラクター。ホリスティックビューティアドバイザー。NARDアロマアドバイザー。自身の経験から日常の心地良さが自然治癒力を高められると気づき、「楽しく無理なく心地良く」をモットーにヨガインストラクターとして活動中。
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