目次
- 感染症は“カラダVS外敵”の戦い!強い方が勝つ!
- 感染症は予防が大切!防衛力の強化が勝敗の要
- 漢方薬で感染症予防もできる!?
- 漢方薬は感染症に効果あり!? もし感染症にかかってしまったら?
- 感染症と戦う戦闘力をアップさせるおすすめ漢方薬
コロナに限らずかぜやインフルエンザなど、常にさまざまな感染症が私たちのカラダを狙っています。できれば感染したくない!予防したいけどどうすればよいの?感染症にかかったときはどうすれば?今回はそんなご質問に漢方の視点からお答えします。感染症対策をしっかりして、感染症なんて怖くない!と自信を持って言える、そんな日常を手に入れませんか。
感染症は“カラダVS外敵”の戦い!強い方が勝つ!
感染症はいわば、“外から攻めてくる敵”のようなものです。原因となるウイルスや菌は空気中に浮遊していたり、ものに付着していたり、私たちのカラダに侵入しようと虎視眈々と好機を狙っています。
感染症にかかるかどうかは、襲い掛かる敵を“いかに撃退できるか”にかかっている場合が多くあります。太刀打ちできないウイルスや自分の戦う力により撃退できるウイルスもいます。戦いの原理はとても単純で、カラダの免疫力VS敵。強い方が勝ち、弱い方が負ける。勝敗はとても分かりやすく明解です。漢方ではこれを正気と邪気の戦いと呼んでいます。
あなたの免疫力は大丈夫ですか?今のうちからカラダを整え、しっかりと戦に備えておく必要があるかもしれません。
感染症は予防が大切!防衛力の強化が勝敗の要
感染症との戦いに勝つためにまず大切なのは、“カラダの防衛力”を強化しておくことです。
防衛力を強化して、敵を寄せつけないカラダにしておくことが、感染症予防の一番の近道です。
まず初めに行いたいのが、免疫力の強化です。疲れがたまっていたり、ストレスを抱えていたり、少しずつ無理をしていませんか?自分が思っている以上にカラダが疲弊し、免疫力が低下していることもよくあります。免疫力が弱い状態では、敵に攻め込む隙を与えてしまいます。疲れを感じたらしっかり休んで体調を整える。ストレスを感じたら早めに解消する。睡眠をたっぷりとり、規則正しい生活をして、バランスの良い食生活を送る。単純なことですが、とても大切なことです。
また、漢方医学では胃腸の弱りは免疫力の低下に繋がると考えています。もともと胃腸が弱い人はもちろんのこと、食欲がない、消化が悪い、胃がもたれる、下痢するなどのトラブルを感じたら、胃腸が疲れているサインです。しっかり胃腸を休めることも大切です。
ウイルスや菌などの敵は、鼻やのどなどの粘膜に付着してカラダに侵入することが多く、これら粘膜を整えておくことも防衛力の強化につながり、感染症予防にとってとても重要です。漢方医学では粘膜は潤いを好み、乾燥を嫌うと考えられています。粘膜の乾燥を感じたら、加湿をする、うがいする、水を飲むなどして、早めにケアしましょう。
漢方薬で感染症予防もできる!?
さらにしっかりと防衛力をつけたい!というときには、『気』を意識するとよいでしょう。
漢方ではカラダの防衛力は気のひとつである『衛気』が大きく関わっていると考えられています。そのため気が少なくなると、衛気が不足し、防衛力が弱くなり感染症にかかりやすくなると考えられています。逆に、気をしっかり補うことで、衛気が増え、防衛力も強化され、より感染症に強いカラダを手に入れることができると考えられているのです。
疲れやすい、元気がない、ヤル気がでない、食欲がない、消化が悪いなどの症状は気が消耗し、少なくなっているサインです。放っておかずしっかり気を補うことで、症状を改善させるとともにカラダの防衛力を強化しましょう。
気の不足による症状におすすめなのが、補気剤と呼ばれる漢方薬です。補中益気湯、六君子湯、人参養栄湯など漢方薬にはたくさんの補気剤があります。きっとあなたにピッタリの補気剤が見つかるはずです。どの漢方薬を選べばよいのか分からないときには、気軽に漢方医に相談してみましょう。
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漢方薬は感染症に効果あり!? もし感染症にかかってしまったら?
どんなに頑張っていても感染症にかかることもあります。そんなときにおすすめなのが、敵と戦うための“強力な武器”を手に入れることです。武器を手にすることで、戦闘力が上がり、敵を倒しやすくなります。
カラダには“自然治癒力”があります。寒気を感じたら体温を上げカラダを温める、のどが乾燥したら粘液で潤す、熱感を感じたら発汗してカラダを冷やす。当たり前のことかもしれませんが、これもカラダを治そうとする自然治癒力の大切な働きです。
強力な武器とは、この自然治癒力をサポートする漢方薬のことです。自然治癒力をサポートすることで、自然治癒力が高まります。
寒気を感じたらカラダを温める葛根湯や麻黄湯でさらに体温アップをサポートする。のどの乾燥を感じたら、粘膜を潤す麦門冬湯で潤いをプラスする、喉の痛みや炎症、熱感を感じたらカラダを冷やす銀翹散でクールダウンする、など漢方薬には自然治癒力をサポートする処方がたくさんあります。感染症にかかってしまったら、漢方薬を味方につけ、回復をしっかりサポートしましょう。
感染症と戦う戦闘力をアップさせるおすすめ漢方薬
自然治癒力をサポートするためには、あなたの“今”の症状に合った漢方薬を選ぶことが大切です。
実は感染症の症状は時間の経過とともにどんどん変化します。寒気はするか?節々の痛みはあるか?鼻水や咳の状態は?など、あなたの“今”の症状をしっかり観察して、あなたにピッタリの漢方薬を見つけましょう。今回はかぜなどの感染症の症状によく使われる代表的な漢方薬をご紹介します。
葛根湯
<こんなときに>
・かぜのひきはじめに
・かぜ、頭痛、肩こり、筋肉痛などの改善に
<代表的な症状>
・ぞくぞくする寒気
・くしゃみ
・透明で水様性の鼻水
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麻黄湯
<こんなときに>
・かぜのひきはじめに
・かぜ、気管支炎の改善に
<代表的な症状>
・発熱
・強い寒気
・頭痛
・節々の痛み
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小青竜湯
<こんなときに>
・かぜ(鼻かぜ)の改善に
・花粉症、アレルギー性鼻炎の改善に
・気管支炎・気管支喘息の改善に
<代表的な症状>
・透明で水様性の鼻水や痰
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麦門冬湯
<こんなときに>
・からぜき
・せきこみやこみ上げるせきに
・気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声
<代表的な症状>
・のどの乾燥感
・痰が切れにくい
・ときに強く咳き込む
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