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健康茶を飲んだことがありますか?漢方茶や薬膳茶ということもあります。漢方茶といっても、漢方薬が入っている訳ではありません。今回紹介する健康茶とは、健康のためにのむお茶のことをいいます。(一般的な健康茶の中には生薬が入っているものもあります)今回は、体調に合わせたおすすめの健康茶を紹介します。
健康茶とは
健康茶に含まれている食材とは、漢方で考えるカラダの調子をととのえるもののことをいいます。これらの食材は、カラダの栄養にもなりカラダの調子をととのえる働きもあります。医食同源という言葉の通り、食事は病気を予防するために、健康的な生活を維持するために必要だと考えています。一般的な栄養学だけではなく、漢方で考える食材の意味を知ることでカラダの調子に合わせた健康茶を毎日の生活の中で取り入れることができます。
健康茶を作るときの注意点
健康茶の一般的な作り方を紹介します。ただし、お茶に入れるものによっては、お水の量や食材の量が異なったり、煎じる時間が変わったりする場合があります。量や時間は、自分で飲んでみたり、香りを感じてみたりしながら、自分にあったお茶を作っていきましょう。お茶に入れる食材は、香りの良いもの、自分の好みにあったものを選ぶと続けやすくなります。おいしくないと感じた場合は、自分に合っていない可能性があります。おいしいと感じるものを選ぶようにしましょう。
健康茶を作るには、次のものを用意します。土瓶・お水・食材です。
土瓶がない場合は、鉄製かアルミ製以外のものを使用してください。ガラスやホーローでも利用できます。最近では、漢方薬を煎じるために作られたガラスポットの煎じ器も販売されています。鉄やアルミの鍋で煎じると鉄などの成分が溶けだして変質してしまうことがあるので控えたほうがいいでしょう。
食材は、スーパーや中華食材を売っているお店で販売しています。お茶に入れる食材によっては、飲むだけでなく食べるお茶をつくることもできます。健康茶では、ハーブを使うこともよくあります。
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健康茶の入れ方
基本的には、食材は5種類くらいまで選びましょう。全部で10gくらいを目安にします。
1. お茶にいれる材料をひとつずつ準備します。
2. 急須に入れた食材に沸騰したお湯を注ぎ入れます。
3. 3分ほどでお茶の色が出て、飲めるようになります。
急須にお湯を注ぐ場合は、3回くらいまでお湯を足して飲めます。お茶に入れるものによっては、2回目に入れたほうが飲みやすい場合があります。
漢方のプロが飲んでいる【体調別】健康茶3選
① 雨でカラダのだるさを感じた日の健康茶
雨の日にカラダがだるくなりやすい人は、カラダの中に余分な水分がたまりやすい体質です。水分をとるときはカラダを温めて、カラダの中の余分な水分を外に出す食材をいれた健康茶を選びます。
材料:紅茶をベースに、ハトムギ・黒豆・シナモンなど
紅茶:紅茶は茶葉を発酵させたものです。発酵させたお茶はカラダを温める効果があります。
ハトムギ:カラダの中の余分な水を外に排出する作用があります。
黒豆:黒い食材は、腎の働きを高める作用があります。
シナモン:カラダを温める作用があります。胃腸を温め、脾の働きをよくします。
② ストレスがたまっていると感じたときの健康茶
会議で人の前に立つなどの緊張する場面が続くと、頭に血がのぼるためストレスがたまったり、イライラしたりすることがあります。ストレスが溜まっているときは、香りがよく気のめぐりをよくするお茶を選びます。
材料:ルイボスティをベースに、みかんの皮・生姜・玫瑰花(マイカイカ)
ルイボスティ:酸味があり気を巡らせる作用があります。
みかんの皮:乾燥したみかんの皮を利用します。できれば、無農薬で栽培されたみかんの皮がいいでしょう。みかんの皮を天日で干して乾かしたあと、細かく刻みます。
生姜:カラダを温める作用があります。生の生姜でもいいですが、乾燥した生姜を入れることもできます。
玫瑰花(マイカイカ):バラ科の一種でハーブティによく使われます。気のめぐりをよくし、甘みがありカラダを温める作用があります。
③ 仕事で目や頭を使いすぎたときの健康茶
目を酷使すると、カラダの中に必要な血(栄養)が不足するため、目が疲れやすくなったり、視力が低下したりすることがあります。睡眠不足や食生活が乱れたときは、カラダの血(栄養)を補充するような食材をとりいれます。
材料:黒豆茶をベースに、クコの実、ドライフルーツ・黒糖など
※今回紹介した食材は、そのまま食べることもできます。
黒豆茶:すっきりと香ばしい味わいです。
クコの実:目の疲れ・視力の低下などにおすすめです。
ドライフルーツ:ブルーベリーやカシスなどのドライフルーツは目が疲れた時などにおすすめです。
黒糖:目の使いすぎにより不足した血を補う作用があります。
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健康茶の飲み方とタイミングは?
健康茶は、できれば温かいうちに飲むようにしてください。時間が経つとお茶の味が濃くなったり、冷えて苦くなったりします。後で飲む場合は、お茶の中に入れた食材を取り出してから保存し、できるだけ早いうちに飲みましょう。
健康茶はお薬ではないため、1日の決められた回数はありません。今日はちょっと寒いからカラダを温めたい、雨が降ってカラダがだるいといったように、その日の気分でお茶に入れる食材を選びます。いろいろなお茶を自分で選べるようになったら、家だけでなく水筒などに入れて持ち歩くこともできます。
ただし、寝る前に飲むとお茶の内容によっては眠れなくなる場合があります。できれば、朝仕事を始める前に、ランチのあとになど、疲れたときや、気分を変えたいときに飲むことをおすすめします。
監修
多田 有紀