漢方の考えによるおすすめの根菜類とは?エネルギーを補給して冬を乗り切る方法

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漢方の考えによるおすすめの根菜類とは?エネルギーを補給して冬を乗り切る方法

目次

漢方では冬はエネルギーの消費を抑えるために、行動は控え栄養成分を蓄える季節だと考えられています。動物たちが冬ごもりするように、私たちも栄養豊富な冬の食材を摂ることでエネルギーを補給することが大切です。冬の冷えからカラダを守るためには、栄養成分が豊富でカラダを温める根菜類がおすすめです。今回は冬に摂りたい根菜類について紹介をします。後半部分には根菜類がたくさんはいった炊き込みご飯のレシピも紹介します。

漢方の考えによる根菜類とは

根菜類とは土の中で成長する根や茎などの野菜のことをいいます。例えば、根菜類にはにんじん・大根・山芋などがあります。漢方では冬の野菜や根菜類はカラダを温めると考えられています。
ただし、すべての根菜類がカラダを温めるわけではありません。例えば、大根・れんこんはカラダの熱を冷ます食材です。とはいえ、冬だからといってカラダの熱を冷ます涼性の食材を控えるという考えはありません。カラダを温める温性の食材を食べすぎると、カラダに余分な熱がこもるため、肌が乾燥したり、イライラしたりすることがあります。
体が冷えているときは温性の食材を、口内炎や喉の炎症などがあるときは涼性の食材をというように、その日の体調や元々もっている体質に合わせて食材を選んでいくことが大切です。
食材選びに迷ったときは、「薬膳食材図鑑」をご参考にしてみてください。

根菜類などの野菜を利用するときは素材をいかした料理がおすすめです。なぜなら漢方では食材そのものの力を利用することが大切だと考えているからです。
同じ食材の中でも効果がことなる場合があります。例えば、生のしょうがは、カラダを温める作用があり、発汗を促します。漢方薬に使われるしょうがを蒸した後に乾燥させた「乾姜」(かんきょう)は胃腸を温めカラダの冷えをやわらげる作用があります。肺の気をめぐらすため咳が出るときにも利用されます。
根菜類には、カラダを温めるだけでなく便秘解消や、肥満にも効果が期待できるものもあります。

冬に摂りたい根菜類とは

漢方では旬の食材がカラダによいと考えています。秋から冬にかけて収穫できる根菜類は、カラダを温める野菜が多いため積極的に摂りましょう。カラダが冷えているときは、カラダの熱を冷ます「涼性」の食材は控えて、カラダを温める「温性」の食材または温めも冷えもしない「平性」の食材を食べるようにしましょう。
カラダを温める根菜類には、しょうが・にんにくなどがあります。ごぼう・大根・ゆり根などはカラダを冷やしますが、加熱すると冷やす作用をやわらげることができます。根菜類にはカラダを温めも冷やしもしないにんじんやさといものような「平性」といわれる食材も多く、どのような体質の方でも適している食材だと考えています。冬に積極的に摂りたい根菜類・野菜には次のようなものがあります。

  • しょうが…生のしょうがはカラダを温めて、発汗を促し、発汗を促します。
  • にんにく…カラダを温め、気血のめぐりをよくするため血行がよくなります。
  • れんこん…カラダにこもった熱を冷まし、乾燥をうるおし、血をめぐらせます。
  • ごぼう…喉の痛みに利用され、発汗を促し、カラダの血行をよくします。
  • 大根…気のめぐりをうながし、消化吸収をよくします。
  • ゆり根…肺や喉の乾燥をうるおし、イライラなどを和らげます。
  • にんじん…気血を補う作用があるため、目の乾燥をうるおし、消化吸収をよくします。
  • さといも…気を補う作用があるため、疲れやすい・食欲不振のときに利用します。

自分の体質や体調と合わせた根菜類を選びましょう。

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根菜を使った冬レシピの紹介

冬の寒い日に。カラダが温まる根菜がたくさんはいった炊き込みご飯
冬に旬を迎える食材がはいったカラダ温まるレシピです。

材料:
米:2合
鶏もも肉:200g
ゆり根:1個
れんこん:50g
にんじん:50g
しようが:適量
調味料:
しょうゆ:大2
料理酒:大1
みりん:大1
和風だし:小1

作り方

  • 1. 鶏もも肉・れんこん・にんじんを食べやすい大きさに切る。しょうがは小さくきざむ。ゆり根は一枚ずつはがす。
  • 2. 洗った米を炊飯器に入れたあと、調味料を加え2合の目盛りまで水を入れてまぜる。
  • 3. 切った具材を上にのせて炊飯器でご飯を炊く。

おすすめの食材については、「薬膳食材図鑑」をご覧ください。

寒い冬に起きやすい症状に合わせた漢方薬

カラダの冷えなどが原因で起こる症状には次のような漢方薬がおすすめです。普段の生活で改善しない場合は、漢方薬を使うといった方法もあります。

■処方

麻子仁丸(ましにんがん)

便が乾燥して硬く、排便しにくい状態の方に向いた漢方薬です。体力は中程度以下で便秘・便秘による頭重・のぼせ・ふきでものなどに利用されます。
麻子仁(ましにん)・芍薬(しゃくやく)・枳実(きじつ)・厚朴(こうぼく)・大黄(だいおう)・杏仁(きょうにん)が配合されています。

八味地黄丸(はちみじおうがん)

頻尿や軽い尿もれ、残尿感など加齢が原因で起こる症状の方に向いた漢方薬です。腰痛・高齢者のかすみ目・むくみ・高血圧の随伴症状などにも利用されます。
地黄(じおう)・山茱萸(さんしゅゆ)・山薬(さんやく)・沢瀉(たくしゃ)・茯苓(ぶくりょう)・牡丹皮(ぼたんぴ)・桂皮(けいひ)・附子(ぶし)などが配合されています。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

手足の冷えがあり、特に下肢の冷えが強い、下肢または下腹部の痛みが起こりやすい方に向いた漢方薬です。体力は中程度以下で冷え症・しもやけ・頭痛などに利用されます。
当帰(とうき)・桂皮(けいひ)・芍薬(しゃくやく)・木通(もくつう)・細辛(さいしん)・甘草(かんぞう)・呉茱萸(ごしゅゆ)・大棗(たいそう)・生姜(しょうきょう)などが配合されています。

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