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足先、手先、冷たくてツライ!冷え症の方には特に悩みの多くなる季節到来です。
靴下を何重にも履いたり、カイロを貼ったり握りしめたり・・・あったかグッズに頼らず、自分自身の持っている力でカラダの中からカラダもココロも温められたらいいと思いませんか。できますよ!身近な食材「しょうが」にはカラダにうれしい効果がたくさんあります。毎日の生活にしょうがを上手に摂り入れて冷え症を改善しましょう。
しょうがの生産地や種類のご紹介
しょうがの生産地として有名なのが、高知県、熊本県、千葉県で、この3県だけで日本のしょうが生産量の約6割を占めています。全国で生産されていますが、しょうがは熱帯アジアが原産といわれているため、温かい地方での栽培が適しているようです。世界でのしょうが生産量ではインドがダントツで1位、次いでナイジェリア、中国と続きます。
出典:農林水産省・作物統計 平成29年データ
日本で生産されているしょうがの種類
普段スーパーなどでよく見かけるゴロっとしたしょうがを「根しょうが」といいます。根しょうがは、収穫されてすぐ出荷された皮が白っぽいものを「新しょうが」といいます。貯蔵されて出荷された皮が茶色くなったものを「古(こ)しょうが」「ひねしょうが」といいます。
その他に、新しょうがが2~3cmの大きさになったときに茎と葉がついたまま出荷したものを「葉しょうが」といいます。店頭でよく目にする「谷中しょうが」はこの「葉しょうが」に分類されます。江戸時代に現在の台東区谷中付近で栽培され、特産品だったことから葉しょうがを谷中しょうがというようになったそうです。
今回は一般的な「根しょうが」の「古(こ)しょうが」を「しょうが」としてしょうがパワーをご紹介していきましょう!
食べるとカラダの中からじんわりあったか♪しょうがパワー
しょうがを食べると、カラダがポカポカしてくる感じを実感しますよね。これは、生のしょうがに含まれている「ジンゲロール」という辛味成分の働きによるものです。ジンゲロールは血管を拡張して血行をよくすることでポカポカ感を実感できる仕組みです。
でも、血行がよくなって一時的にはカラダが温まったように感じますが、また気温が低くなり、拡張した血管が冷やされてしまうと、冷えた血液がカラダを冷やしてしまう可能性があるのです。これでは冷え症改善の意味がありませんね。
でも、大丈夫!生のしょうがに含まれているジンゲロールは加熱したり、乾燥させることで「ショウガオール」という成分に変化します。この「ショウガオール」にはカラダの中から熱を作り出してカラダを芯から温める働きがあると言われています。
参考文献:日本経大論集 第41巻 第2号1-10P 生姜摂取と健康づくり
おすすめしょうがレシピ
しょうがスライスを活用したおいしいポカポカレシピ
■ 基本のしょうが湯レシピ
はちみつやオリゴ糖で作るシンプルな基本レシピです。
*材料*1人分
しょうがスライス・・・2切れ
はちみつやオリゴ糖・・・小さじ1
湯・・・150ml
*作り方*
①しょうがスライスは細かく刻む。
②コップに①、はちみつやオリゴ糖を加えて湯を注ぎ、よく混ぜる。
※片栗粉などでとろみをつけてくず湯のようにすればより温まります。
※甘味はお好みで。はちみつやオリゴ糖の他にゆず茶のようなお好みのジャム状のものを加えてもOK。
■ かんたんしょうがスライス
しょうが・・・100g
*作り方*
しょうがはよく洗って、皮ごと薄切りにしてキッチンペーパーを敷いた耐熱容器に並べます。ラップをせずに電子レンジ(500W)で5分加熱。ザルなどに広げて天日に当てて水分を飛ばします。
■ 甘酒とブレンドするパワーしょうが湯
*材料*1人分
しょうがスライス・・・2切れ
市販の甘酒・・・190ml
*作り方*
①しょうがスライスは細かく刻む。
②鍋などで温めた甘酒に①を加えて混ぜてから器に注ぎ入れる。
■ スムージー風しょうが湯
カラダを温める作用のあるフルーツと一緒に!
*材料*1人分
しょうがスライス・・・2切れ
みかん・・・1個
りんご・・・1/4個
レモン汁・・・少々
ミントの葉・・・適宜
*作り方*
①しょうがスライスは細かく刻む。
②皮をむいたみかん、りんご、①のしょうがをミキサーに入れて撹拌させる。
③器に盛る。お好みでミントの葉を添える。
氷を入れたいところですが・・・常温でいただきましょう!温めてフルーツポタージュのようにいただくのもオススメです!お好みでココナッツミルクを加えてもOK!
しょうが豆知識
■ 豆知識1:知っていますか? 良いしょうがの見分け方
皮に傷がなく、全体にふっくらしていてかたいものを選んでください。切り口の変色が進んでいたり、白いカビなどが生えていないか全体をチェックすることが大切です。
■ 豆知識2:無駄にしないしょうがの保存方法
保存時、しょうがの乾燥を防ぐためにキッチンペーパーなどに包んでポリ袋に入れて涼しい冷暗所または冷蔵庫の野菜室で保存してください。
長期保存しておきたい場合には、瓶やタッパーに水を張り、使いかけのしょうがを入れて蓋をしておきます。時々新しい水に入れ替えておけば1ヶ月程度の保存が可能です。
冷凍保存する場合は、かたまりのまま保存してしまうと実際に使用するときに大変!薄切りにしたり、すりおろしてから小分けにしてラップに包み冷凍保存をオススメします。
■ 豆知識3:最後までおいしくいただく、しょうがの活用法
スライスしょうがをしょうゆ漬けにしておくと便利ですよ!
しょうゆが染み込んだスライスしょうがを刻んで豚肉と一緒に炒めれば豚肉のしょうが焼きに!もちろん、みりんやお好みの調味料はプラスしてくださいね。
スライスしょうがを刻んでほかほかご飯に混ぜるだけでもおいしい!しょうがの風味がついたしょうゆも活用大!チャーハンや炒め物の調味料として。漬けしょうゆと酢、みりんを混ぜ合わせれば鍋料理のつけダレにも活用できます。
しょうがをうまくカラダに摂りいれて、手足やカラダを冷やさず、ぽかぽかに過ごしましょう!
この記事を書いた栄養士
志賀 靖子
栄養士・料理研究家|食生活アドバイザー|国際食育薬膳師
食品販促用レシピ開発、野菜やフルーツのレシピ提案・撮影。料理アプリ用レシピの開発、料理本や実用書の編集やレシピ整備を行う。
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