働くウェルネスのススメ「心も体も気持ちよく」を叶えたい!

この記事をクリップする

目次

ウェルネスという言葉、ご存知ですか?近年は健康志向も定着しあちこちで見聞きすることが多くなったと思います。一般的に「心身だけでなく、広い範囲で総合的に捉えた健康の概念」と訳されることが多いですが、シンプルに英語表記の意味するように「well-ness=より良い状態になること」と解釈することもできます。今回は日常の中でも向き合う時間が多い「働く」にフォーカスし、心と体がより良い状態で仕事ができる働くウェルネス・アイディアをいくつかご紹介します。

「ウェルネス・Wellness」という言葉、ご存知ですか?

ここ数年は更なる健康志向の高まりにより、あちこちで見聞きすることが多くなってきたのではないでしょうか英語では「well-ness=より良い状態になること」と解釈することもできますが、一般的には「心や身体だけでなく、広い範囲で総合的に捉えた健康」という意味として扱われています。もともとは、1961年にハルバート医師が提唱した概念で、70年代「全米ウエルネス協会」を中心に米国で草の根運動として発展していった歴史もあります。このハルバート医師が考えるウェルネスは日本で使われている意味とは少し違う「輝くように生き生きしている状態」を代表的な定義としています。多くの研究者がウェルネスの意味と追定義を重ねていますが、人種、民族、性別、性的指向、宗教、言語をはじめ、様々な見地からの解釈がある中で、最も重要な理解とは「ウェルネスの概念は確定したものではなく、これからも変化していくものである」という点です。よりレベルの高い健康状態を目指して知識を深めたり、健康を維持してゆく生活や行動を行ったりという「生きる姿勢」もウェルネスそのものと言えるでしょう。

また、ウェルネスと同義に扱われる「ウェルビーイング」という言葉もあります。同じく「健康」と訳されることが多いですが、幸福感、充実感など、より感情や心理的要素が多いのが特徴です。コロナの影響で、あらためて健康でいること、体調管理をすることの大切さを気付かされた方も多いと思いますが、このウェルネス、ウェルビーイングは老若男女、誰もが理想とする状態と言えるでしょう。

「ウェルネスに働く」うえで大事な要素とは?

心も体も気持ちよく働くことを叶えるうえで大事な要素は、大きく分けて3つあります。

1つ目は仕事をする環境
2つ目は体調管理
3つ目はマインドセット

これらの3つの要素に分けてアイディアをいくつかご紹介します。

働くウェルネス ①仕事をする環境

「仕事をする環境」は会社だと職場、リモートだと家やシェアオフィスなどになりますが、何かを大きく変えることは難しいものです。そんな中、もし自分自身で工夫できるとしたらお勧めしたいのが「座りっぱなしの時間を短くする」「適度に仕事の合間にリラックスする」ということ。

●座りっぱなしの時間を短くする

座りっぱなしが体に良くないと言われる所以には、さまざまな理由があります。下半身の筋肉が使われないことで、筋肉の代謝や血流の低下が起こり、血圧が上がってしまう。それが原因で肥満や糖尿病・心臓病へのリスクが高くなるということが近年の研究や調査でわかってきています。一時期、これを回避するためにスタンディング・デスク「立ち机」が流行ったこともありますが、立ちっぱなしも姿勢によっては余計に首や肩に負荷がかかってしまいます。なので、まずは座ることが必須なのであれば正しい姿勢を意識して座り、30~60分に1度は体を動かす、など定期的に座ることから体を解放することを意識しましょう。

●適度に仕事の合間にリラックスする

お勧めなのが自分なりの癒しアイテムを常備すること。なかなか集中することができない時、継続した作業が終了した時、何かにストレスを感じて落ち着かない時などに使える便利なアイテムをいくつか揃えておくことをお勧めします。

例えば
・即効性の高いアロマの香りを楽しめるグッズ
・目を休ませるために瞼を軽く抑える際に使う肌触りがよく柔らかいミニタオル
・ハンドクリームや、肩こりなどの疲れた箇所に塗るバーム
・デスクに置ける癒し系文具
・体の緊張を緩める効果が高い茶葉をブレンドしたハーブティーや、頭をすっきりクリアするエナジードリンクなど
疲れや不調を改善してくれるお助けウェルネスグッズを常備しておきましょう。

働くウェルネス ②体調管理

続いて「体調管理」に着目して2つのアイディアをご紹介します。

●休憩は時間で区切る

大人が集中できる時間は50分、継続して集中できるのは15分前後と言われています。休みなくダラダラと長時間続ける仕事は、体も脳も疲労困憊させているだけでなく、効率も悪くなります。仕事の休憩は「これが終わったら…」ではなく、「1時間後」など時間で区切る方が実は能率アップ。過剰に継続して考えたり作業したりすることで神経や脳がクタクタに疲れてしまわないうちに休ませる、という意識で小休憩や気分転換の時間を取りましょう。生産性を高めるための時間術といわれる「ポモドーロテクニック(25分作業したら5分休憩する)」や、あえて締め切り時間を決めタイマーなどをセットし集中力を引き出す「タイムプレッシャー」などを取り入れてみるのも一つの手立てかもしれません。最近は「ゾーンに入る」「フロー状態になる」など何かに夢中になっている状態のことを現す言葉もありますが、就業時間中ずっと続くわけではありませんので、その日の体調や仕事の優先順位を考慮し、休憩時間を組み込んだタイムスケジュールを作るのも良いでしょう。

●脳の疲れは失敗のモト

「最近ミスが多いな」「頭がうまく回転しないな」「なぜか気分が沈みがちだな…」など、明確な理由のない不調は、脳の疲れが原因かもしれません。情報化時代、人間の脳は想像を絶するほど疲れていると言われています。パソコン仕事以外にもSNSやメールのやり取り、朝起きて夜目を閉じるまで時間があればスマホを覗く毎日。十分な休息もなく働き続ける脳は、自覚症状がなくてもかなり疲れています。十分な睡眠、仮眠、ヨガ、目を閉じてぼーっとする時間や瞑想タイムなどを意識して、時々上手に脳を休ませるようにして、高いパフォーマンスを取り戻す工夫をしてみましょう。

働くウェルネス ③マインドセット

最後に「マインドセット」についてご紹介します。

●仕事用の自分のエネルギーメーターを持つ

つい頑張りすぎてしまう人、きっと多いのではないでしょうか。自分にとってどこまでの頑張りが「大丈夫」なのか、またどこからが「無理」なのかちゃんと自覚できていますか?仕事においてだけでなく、普段から自分の体や心に必要な休憩や要充電のサインを上手にキャッチできるようにしておきましょう。まだまだ頑張れる!とエネルギー全開で情熱的に仕事に臨む姿勢をキープし過ぎてしまい、食べる、寝る、休息をとる、体を動かすなど基本的な人間としての活動が崩れ始めているのに、気力で押し切ろうとしてしまう…。まずは仕事で能力を十分に発揮するためには自分のコンディションを知り、整えることが大切だということをしっかり認識しておきましょう。忙しい時でも「頑張ること=無理をすること」ではないことをキチンと理解し、ウェルネスな状態でいられるかどうかを判断する「自分のエネルギーメーター」を持って仕事に取り組んでいきましょう。

いかがでしたでしょうか。働くうえでの「ウェルネス」はちょっとした気持ちの持ち方や、自分なりの工夫次第で実現できるものです。できることから試してみて、ぜひウェルネスな状態で気持ちよく仕事に向き合ってみてください。

あわせて読みたい>>職場のストレスへの対処法
岡村貴子

執筆者
岡村貴子/ウェルネス&キャリアコンサルタント

2004年オーガニックコンシェルジュ協会設立、オーガニックの普及に努める。食から植物療法、ヘルスリテラシー、キャリアなど多岐にわたる資格と知識を活かし現在はウェルネス分野のディレクションやグローバル次世代リーダーの育成などに携わる。著書『オーガニック入門』『おつかれ女子のウェルネス手帳』
公式HP:http://www.enjoy-organic.com
オーガニック研究所:https://takako68.wixsite.com/mysite
Instagram:https://www.instagram.com/okamura.takako/

カンポフルライフ会員になって日々の暮らしを楽しく豊かに!

漢方の知恵を始め、美と健康に役立つ情報を手に入れてみませんか?会員メリットをご確認ください。

SHARE