杏仁(甜杏仁)

生薬名

杏仁(苦杏仁)

杏仁(甜杏仁)

生薬名

杏仁(苦杏仁)

五味
五性
帰経 肺・大腸

食材に期待される効果

杏仁(キョウニン)は杏の種の殻を取り除いたものです。杏仁には「甜杏仁(テンキョウニン)」と「苦杏仁(クキョウニン)」があり、食用として用いられる甜杏仁は甘い独特の香りを持ち、咳を止めたり、腸や肌をうるおすのに役立ちます。

食べ方のヒント

調理法:杏仁豆腐
甜杏仁をすりつぶして粉にした「杏仁粉」は、杏仁豆腐を作る時に使われます。
また、杏仁豆腐に添えられているクコの実は目の疲れやかすみ目などに効果があります。

おすすめの時期

この食材が生薬として使われる場合

苦杏仁(五味:苦、五性:微温)は苦味が強く、毒性のあるシアン化合物が含まれるため、日本では食用にはできませんが、薬用(生薬)として利用されます。漢方薬では、麻黄湯・麻子仁丸などに含まれ、咳や喘息、便秘などの改善に利用されます。

用語解説

食べ物の味を、酸・甘・辛・苦・鹹の5つに分けています。五味は五臓(肝・心・脾・肺・腎)と深く関係しており、味(味覚)とともに作用も表しています。

食材には、体を温めるもの、体を冷やすものなどがあります。漢方では、これを熱性・温性・平性・涼性・寒性の5つに分けています。体が冷えているときは熱性・温性を、体に熱がこもっているときは、涼性・寒性を、どちらでもないものを平性というように、それぞれの体質に合わせた食材を選ぶことができます。

帰経は五味と臓腑の関係を現したものです。例えば、甘は脾と胃が関係あります。脾が弱っているときは、甘味の食材が適しています。帰経は五行色体表から読み取っていくことができます。帰経が理解できれば、自分の体質に合わせた食事などを知ることができます。