お悩みの症状について
排尿痛
排尿の際、痛みを伴う場合、主に大腸菌などの細菌感染によって膀胱などの泌尿器に炎症が起きていることがあります。いわゆる膀胱炎に対して、原因となる細菌に対応した抗菌剤を使うことで治療効果は期待できます。しかし繰り返し膀胱に炎症を起こすなど慢性化することもあるのも事実です。これは一度炎症を起こすと膀胱粘膜の抵抗力が落ちて、雑菌によってもすぐに感染し、慢性化することがあるからです。また細菌はなくても、残尿感などの不快な症状が残ってしまうこともあります。 漢方では、細菌の有無に関わらずそれぞれの症状や身体的な原因を考えながら、対処していきます。
排尿痛は気血が滞るために発生する炎症症状と考えられます。気血とは、からだの中から循環しながら私達の生命活動を支えるエネルギーや栄養物質のことです。気血が滞る代表的な原因が冷えです。冷える環境に居続けたり、からだそのものが冷えていると、体内は収縮します。このため気血の流れる通路も収縮して気血は停滞してしまいます。気はからだを温めるエネルギーであり、血は液体成分ですから気血が停滞すると徐々に熱化して炎症を起こしてしまうのです。
また、冷えのほか疲れ、ストレス、細菌感染、過度の排尿の我慢なども気血を滞らせる原因と考えられます。実際には、これらが重なって引き起こされることもしばしばあります。