お悩みの症状について
頭痛
頭痛の多くは、生活習慣、ストレス、体質などが原因となって発生するといわれています。しかし、そのメカニズムは、いまだ明確に解明されていません。今日では、群発性頭痛、筋緊張性頭痛、片頭痛の3つに分けて治療します。一般的には鎮痛剤が使われますが、鎮痛剤は症状を一時的に緩和する対症療法であるため、体質改善や生活指導などのカウンセリングに期待する人も少なくありません。
漢方では頭や脳のことを「清陽[せいよう]の府」と呼んでいます。「清陽」とは、脳をはたらかせるために欠かせないエネルギーや栄養物質を指し、何かの原因によって、この清陽が頭に到達できなくなるために頭痛が起こると考えられています。
清陽に影響を与えるものの1つはストレスです。ストレスを受けると、自律神経をつかさどっている肝[かん]が影響を受けます。肝のはたらきが低下すると、自律神経が乱れて脳血管運動が異常を起こして頭痛が発生します。高血圧による頭痛もこの中に入ります。
2つめの原因は冷えです。冷えを感じると血管が収縮するように、清陽も影響を受けて頭痛が起こる可能性があります。
3つめは水分代謝の異常です。水分の過剰摂取などによって体内の水分が停滞すると、水分だけでなく清陽のエネルギーも停滞を起こし、その反応として頭痛が起こります。
こんな方にはこの処方がおすすめです
思い当たることありませんか?
- イライラしがちで血圧が高い
- 肩こりをおこしやすい
- 頭のふらつきがある
漢方では肝陽化風(かんようかふう)タイプと考えます
そんな方におすすめの処方は
釣藤散 慢性頭痛や血圧が高め、イライラ感といった症状を持った方の頭痛に適しています。
思い当たることありませんか?
- 寒さに弱く、手足が冷えやすい
- 胃腸が弱く疲れやすい
- 吐き気がある
漢方では胃虚寒(いきょかん)の胃気上逆(いきじょうぎゃく)タイプと考えます
そんな方におすすめの処方は
呉茱萸湯 疲れやすく、食欲がない、手足が冷えやすい方の頭痛に適しています。
思い当たることありませんか?
- からだが重だるい
- めまい、立ちくらみがある
- 息切れ、どうきがある
漢方では脾陽虚(ひようきょ)の水飲(すいいん)タイプと考えます
そんな方におすすめの処方は
苓桂朮甘湯 めまいやふらつき感がある方の頭痛に適しています。
思い当たることありませんか?
- めまいを起こしやすい
- 胸苦しい、嘔吐感がある
- 食欲不振、疲れやすい
漢方では脾気虚(ひききょ)の風痰上擾(ふうたんじょうじょう)タイプと考えます
そんな方におすすめの処方は
半夏白朮天麻湯 胃腸があまり丈夫でなく、めまいを起こしやすい方の頭痛に適しています。