一般的に「更年期」に使われる漢方薬
加味逍遙散(かみしょうようさん)
公開日:2018年08月01日最終更新日:2024年01月19日
目次
女性特有の症状や、心身の不調の改善に効果的な漢方薬「加味逍遙散」
漢方製剤「加味逍遙散(かみしょうようさん)」は、「血(けつ)」の不足から「気」が余り、たまった「気」が熱に変わってさまざまな症状を引き起こしている方に向いている処方です。
「気」が熱に変わると、暖房で暖められた空気と同じように、体の上に上がっていきます。「加味逍遙散」は、この上昇した「気」を下に降ろして全身にめぐらせるとともに、たまった熱を冷やし、さらに、不足している「血(けつ)」を補うことで、体のバランスを整える漢方処方です。とくに、「肝」に異常があり、交感神経が興奮したことによるイライラ、不眠症などの中高年女性の方の神経症状によく用いられます。また、自律神経を調整し、イライラやのぼせを鎮めて、血行も促進する医薬品です。
効能・効果
体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症
(注)「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。
配合生薬(成分・分量)
成人1日の服用量12錠(1錠380mg)中、次の成分を含んでいます。
加味逍遙散エキス(3/5量)…2460mg
(トウキ・シャクヤク・ビャクジュツ・ブクリョウ・サイコ各1.8g、ボタンピ・サンシシ各1.2g、カンゾウ0.9g、ショウキョウ0.3g、ハッカ0.6gより抽出。)
添加物として、セルロース、二酸化ケイ素、クロスCMC-Na、クロスポビドン、ステアリン酸Mgを含有する。
成分に関連する注意
本剤は天然物(生薬)のエキスを用いていますので、錠剤の色が多少異なることがあります。また本剤は、生薬精油成分(においのする成分)を含んだエキスを使用しておりますので、漢方薬特有のにおいがします。
用法・用量
次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
年齢 | 1回量 | 1日服用回数 |
---|---|---|
成人(15才以上) | 4錠 | 3回 |
15才未満7才以上 | 3錠 | |
7才未満5才以上 | 2錠 | |
5才未満 | 服用しないこと |
注意点・副作用
使用上の注意
- 相談すること
- 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
(1)医師の治療を受けている人
(2)妊婦又は妊娠していると思われる人
(3)胃腸の弱い人
(4)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人 - 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
皮膚 発疹・発赤、かゆみ 消化器 吐き気・嘔吐、食欲不振、胃部不快感
まれに下記の重篤な症状が起こることがある。
その場合は直ちに医師の診療を受けてください。肝機能障害 発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。 腸間膜静脈硬化症 長期服用により、腹痛、下痢、便秘、腹部膨満等が繰り返しあらわれる。 - 服用後、次の症状があらわれることがあるので、このような症状の持続又は増強が見られた場合には、服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
下痢 - 1カ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
- 長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
- 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
保管方法
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります。)
(4)使用期限の過ぎた商品は、服用しないでください。
(5)水分が錠剤につきますと、変色または色むらを生じることがありますので、誤って水滴を落としたり、ぬれた手で触れないでください。
製品情報
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