一般的に「ストレス(不眠)」に使われる漢方薬
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
公開日:2018年08月01日最終更新日:2024年10月31日
目次
精神的に不安定・なかなか眠れない方向けの漢方薬「柴胡加竜骨牡蛎湯」
「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」は、仕事や人付き合いなどでイライラし、思い悩んでしまう方、テスト前や試合前などに緊張して眠れない方などにおすすめの医薬品です。
漢方では、眠りには「気」が関連していると考えます。たとえば、赤ちゃんがたくさん寝られるのは、「気」が十分に足りていて、体の中をきちんとめぐっているからです。
ところが、大人になるとさまざまな情報にさらされ、疲労や精神的ストレス(不安)といったものが増えてきませんか? 疲労やストレスは「気のめぐり」を邪魔してしまうものです。「気」がめぐらないと体に熱がこもり、こもった熱は頭に昇って脳を疲れさせてしまいます。
「柴胡加竜骨牡蛎湯」は、「気」をめぐらせ、体にこもった熱を冷ますとともに、心を落ち着かせるのがポイントの処方で、脳の興奮からくる不眠を改善する作用のある漢方製剤です。
効能・効果
体力中等度以上で、精神不安があって、動悸、不眠、便秘などを伴う次の諸症:高血圧の随伴症状(動悸、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜泣き、便秘
配合生薬(成分・分量)
成人1日の服用量3包(1包1.2g)中
柴胡加竜骨牡蛎湯エキス粉末M…1950mg
(サイコ2.5g、ハンゲ2.0g、ブクリョウ・ケイヒ各1.5g、オウゴン・タイソウ・ニンジン・リュウコツ・ボレイ各1.25g、ダイオウ0.5g、ショウキョウ0.4gより抽出。)
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。
成分に関連する注意
本剤は天然物(生薬)のエキスを用いていますので、顆粒の色が多少異なることがあります。
用法・用量
次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
年齢 | 1回量 | 1日服用回数 |
---|---|---|
成人(15才以上) | 1包 | 3回 |
15才未満7才以上 | 2/3包 | |
7才未満4才以上 | 1/2包 | |
4才未満2才以上 | 1/3包 | |
2才未満 | 1/4包 |
用法・用量に関連する注意
(1)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1才未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合のみ服用させてください。
注意点・副作用
使用上の注意
- してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)- 次の人は服用しないでください
生後3カ月未満の乳児 - 本剤を服用している間は、次の医薬品を服用しないでください
他の瀉下薬(下剤) - 授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けてください
- 次の人は服用しないでください
- 相談すること
- 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
(1)医師の治療を受けている人
(2)妊婦又は妊娠していると思われる人
(3)体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)
(4)胃腸が弱く下痢しやすい人
(5)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人 - 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
皮膚 発疹・発赤、かゆみ 消化器 はげしい腹痛を伴う下痢、腹痛
まれに下記の重篤な症状が起こることがある。
その場合は直ちに医師の診療を受けてください。間質性肺炎 階段を上ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空せき、発熱等がみられ、これらが急にあらわれたり、持続したりする。 肝機能障害 発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。 - 服用後、次の症状があらわれることがあるので、このような症状の持続又は増強が見られた場合には、服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
軟便、下痢 - 1カ月位(小児夜泣き、便秘に服用する場合には1週間位)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
- 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
保管方法
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります。)
(4)使用期限のすぎた商品は、服用しないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する時は、袋の口を折り返して保管し、2日をすぎた場合には服用しないでください。
製品情報
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よくある質問
「柴胡加竜骨牡蛎湯」は、ちょっとしたことが気になってイライラしたりして、悩んでしまう、大事な試験や発表の前日などに緊張して眠れない、といった脳がなかなか緊張を解けないことでおこる不眠に適しているお薬です。一方、「桂枝加竜骨牡蛎湯」は、些細なことが気になって集中できない、パニックになりやすい、ストレスを感じやすい、といった精神不安など神経症的な不眠に適しているお薬です。