漢方薬を選ぶ

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎の改善に効果的な漢方薬とは|原因と体質から適切な漢方薬を選ぶ

目次

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎の原因

アレルギー性鼻炎とは、鼻腔粘膜が特定の物質に対してアレルギー反応を起こす疾患です。くしゃみ・鼻水・鼻づまりの3大症状のほかに、目のかゆみや涙目、充血、さらに全身症状(食欲不振、疲れ)などが起こることもあります。ある一定の期間だけに起こる季節性の鼻炎と、一年を通じて起こる通年性の鼻炎があり、季節性の鼻炎にはスギやヒノキなどの花粉によるものが多く、通年性の鼻炎は家の中のチリやホコリ(ハウスダスト)、ダニ、カビなど、あらゆる異物が原因となります。

増加した理由

アレルギー性鼻炎は、1960年代前半に報告され、わずか50年で爆発的に増加しました。現在では、アレルゲンの増加や多様化によって患者数は増える一方です。その背景には、戦後の植林事業で大量にスギが植えられ、アレルゲンとなるスギ花粉が増加したことや、大気汚染などの環境の悪化、気密性の高い居住空間が増えたことによるダニの増加、食生活の変化などがあげられます。

漢方薬でのアプローチ

内因と外因

アレルギー性鼻炎はアレルゲンが体内に侵入して発症します(外因)。漢方では外的な原因だけではなく、体の内部にも問題があると考えています(内因)。アレルギーは抗原に過剰に反応してしまうもののため、防衛力の弱い方が発症しやすく、さらにアレルギー性鼻炎は水分代謝の乱れも関係していると考えます。

冷たいものの摂り過ぎ、過労などで脾胃(胃腸機能の総称)のはたらきがおとろえると、体を守る防衛力が低下します。すると、消化吸収が低下し、代謝されない水分(水飲)が体内に残ります。そして、アレルゲンが侵入すると、体内の過剰な水分に反応してくしゃみや鼻水などの症状が出ます。

アレルギー性鼻炎の症状におすすめの漢方薬

次に、アレルギー性鼻炎の症状におすすめの漢方薬を見ていきましょう。


鼻みず・鼻炎でお悩みの方に

小青竜湯 第2類医薬品

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症



一般的に「アレルギー性鼻炎」に使われる漢方薬
「小青竜湯」の解説を見る


よくある質問

Q 鼻炎に用いる漢方薬は眠くならないのですか?
A 「小青竜湯」をはじめ、漢方薬の鼻炎薬には眠くなる成分が含まれていません。
Q 鼻炎に用いる漢方薬を長期に服用してもよいですか?
A 服用されて症状の改善がみられれば、続けてご使用いただけます。しかし、1カ月位服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
Q 漢方の鼻炎薬とほかの鼻炎薬(抗ヒスタミン剤など)などを併用しても大丈夫ですか?
A 漢方の鼻炎薬とほかの鼻炎薬は、いずれも鼻炎の症状を改善する作用があるため、併用により作用が増強される場合がありますので併用はお控えください。