ストーリーから見つける

共に考え、共につくる。サロン現場と歩んできたものづくり。

直接会って話を聞く。自分の目で確かめる。現場第一というスタンスは、商品開発の仕事に24年携わってきたクリエステ・クリエステボーテ開発担当Kさんの決してぶれない軸です。

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ヒントは現場にしかない。だからこそ直接足を運ぶ

直接会って話を聞く。自分の目で確かめる。現場第一というスタンスは、商品開発の仕事に24年携わってきたクリエステ・クリエステボーテ開発担当Kさんの決してぶれない軸です。「とにかくサロンに足を運ぶことを大切にしています。試作品を持って行って、どういう意図で作ったのかをお伝えした上で、実際に使っていただいて感想や意見をお聞きします。メールや電話だけでは伝わらないことや、実際に使っているところを見せていただいて気づくこともあるので、できる限り直接お会いするようにしていますね」どれくらいの頻度でサロンを訪れているのか尋ねると、「今週も5店舗訪問します」とKさん。「サロンに行かない月はないですね。ヒントは現場にしかないですから」と笑います。

クリエステボーテのシェーブジェル。塗った時にはほぼ透明に見えるが、剃るとその部分が少し白くなって産毛も見分けられる

現場で得た気づきから生まれた商品の一つが、クリエステボーテの乳白色のシェーブジェル。女性向けのシェービング商品なので、産毛や肌の状態がしっかり見えるようにと透明のジェルを採用していましたが、技術者の声がきっかけで乳白色に変更しました。

「たとえば泡状のシェービング剤だったら、剃った跡にラインが残りますよね。でも透明のジェルだと、剃った部分と剃っていない部分が見分けづらい。特に襟足は、剃ったラインがしっかりと見えるほうが処理しやすいという技術者の声がありました。そこで、産毛や肌の状態がきちんと見えながらも、剃った跡を見えやすくするには?という発想から、乳白色のジェルが生まれたんです」

乳白色のジェルを作るという方針が固まってからは、乳白の度合いが少しずつ異なる数パターンの試作品を作り、どれが最も使いやすいか、技術者によるテストを何度も繰り返しました。「実際にシェービングを行う技術者にしかわからないことですから。お客様の肌に良い商品を作るのはもちろん、技術者にとって使いやすい商品であることがとても重要です」

20年以上のお付き合いになるサロンも多いのだとか。「二度の産休を経験しているので、あの頃にお腹にいた子がもう大学生なの?と驚かれることもあります」

自分が本当に納得しているから、自信を持って勧められる

何度も試作を重ね、そのたびにサロンに足を運ぶKさんを見てきたサロンの方たちからは、「こんなに一生懸命、何回も話を聞きに来てくれるメーカーさんは他にはないよ」という言葉をかけていただいていると言います。

 

「一生懸命やっているのが伝わっているみたいで(笑)。忙しい中でも『時間を空けておくね』と快く協力してくださいますね。サロンの方たちも、現場の意見が反映されることでより良い商品ができると実感しているんだと思います」

サロン現場とのやりとりから、長年築いてきた信頼関係や、一緒にものづくりをしているという姿勢が伝わってきます。

現場の声を第一に考えてものづくりに取り組んできたKさんですが、ただ単にサロンの方々の意見をそのまま反映しているわけではありません。

「多くの方の意見の中から、ここが重要なポイントだというのを自分なりに導き出して商品を作る。最後に決めるのは自分です。全員の意見を取り入れることはできないので、サロンの方が言った通りにならない場合もあるわけですよね。でも、考えた過程をきちんと説明すると、必ず皆さん理解してくださいます。自分が納得して本当に良いと思って作った商品だからこそ、サロンの方にもちゃんと伝わると感じています」

ブランドを立ち上げて以来、自身もクリエステボーテの商品しか使っていないというKさん。「自分が気に入って使える商品じゃないと、お客様にも自信を持っておすすめできないので」と笑顔で話してくれました。

現場の声にとことん向き合い、その上で自分なりに考え抜く。そうして作り上げた商品を自ら愛用し続ける姿は、何にも勝る説得力だと感じました。