一般的に、かぜの兆候として何かしらからだに違和感を感じることが多いかと思います。かぜの兆候に感じる症状として、たんぽぽメンバーのみなさんは、60%と半数以上の人が「のどの痛み」を感じるという結果になりました。
また、からだからの不調アラートに気づいたときには、かぜをひいてしまっている…という方も多く、
- 喉と鼻の奥が乾燥して痛みを感じるようになると、必ずと言っていいほど風邪をひきます。[ 30代 女性 ]
- のどが痛くなると急に高熱へと進行するので、必ず初期に対処する。[ 40代 女性 ]
- 胃の調子がものすごく悪くなります。2、3日それが続いた後に、一般の風邪の兆候が出始めます。[ 50代 男性 ]
という声もよせられました。
“かぜかな・・?”と思ったときから、”やっぱりかぜだった”と翌日に気づく方が多く、“やはり昨日ののどの痛みは…”と思い返すようです。
漢方と風邪
漢方では、からだの状態によってかぜの治療方針を決めます。
漢方の考え方では、かぜは大きく2つに分けられます。ひとつは、はじめに背中がゾクゾクッとし、寒気を感じるタイプ。もうひとつは、熱感があってのどが腫れて痛むタイプです。前者を「風寒のかぜ」、後者を「風熱のかぜ」と呼びます。
それぞれのかぜに対し、アプローチの方法が異なります。「風寒のかぜ」はからだを温め熱を発散させます。逆に「風熱のかぜ」は炎症性の症状なので、炎症を冷ましながら熱を発散させるのです。
タイプにより選ぶ漢方薬は異なりますので、まずは自身の症状をしっかりと認識することが大切です。
⇒かぜを漢字で風邪と書くわけ
大人になってからかぜをひくと、家事や仕事などやらなければいけないことが多くて、なかなか十分に休むことができないという声も多かったです。
- 子どもの頃はただ寝ているだけでよかった。大人になってひとり暮らしをしたら、風邪をひいていても、洗濯や買い物など身の回りのことを自分でやらないといけないし、大事な仕事があれば休むことも難しい。そのため、療養に集中できず、昔より治りにくく感じる。[ 30代 女性 ]
- 大人になると発熱してしんどい日は少なくて、熱はないのに倦怠感や鼻や喉が辛い期間が長い感じ。[ 30代 女性 ]
- 体力が無いせいか、熱が上がりにくく、治るのに時間がかかる。スッキリ回復というより、ダラダラ長引いて気づいたら治っているという感じ。[ 40代 女性 ]
- やはり大人になってからの方が、すべての症状が辛く感じる。特に痰が絡むことが多くなった。又、風邪だとわかる迄の期間が長くなった気がする。[ 40代 女性 ]
かぜの治療には、「かぜをひいたかな?」という初期のタイミングで対処することがポイントだとご存知ですか?かぜをひいた、ごく初期のうちに適切な対処をすれば、こじらせたり症状を長引かせたりすることなく、早く改善することができます。
かぜにおすすめの漢方薬
かぜをひいたら「葛根湯」とは、よく知られていますが、実はかぜの症状が現れて2~3日も経ってから飲むのでは、葛根湯の働きを十分に活かせません。「なにか調子が悪いな」「かぜっぽいかな」という、かぜのひき始めに服用することが、一番効果的なのです。
一般的にかぜの症状は、安静にして、水分・栄養補給をしていれば1週間程度で治癒すると言われていますが、十分休息できなかったり、無理を繰り返したりすることで、いやな症状が長引く時もあります。そのような時は、「柴胡桂枝湯」や「竹茹温胆湯」といった処方もあります。タイミングと現れている症状に合わせて、うまく薬を使い分けてください。