vol. 001
2022/09/30
乾燥肌の対策方法とは?スキンケアのポイントや乾燥肌対策で大切なこと
日中の日差しがだいぶ和らぎ、日増しに秋めいてきましたが、この時期、顔や腕、足などのカサつきに悩まされている方はいませんか? 空気が乾燥し、気温も低下する冬場ばかりではなく、季節の変わり目には肌のうるおいバランスが乱れやすくなります。そこで今回は、肌が乾燥しやすくなる原因と、乾燥肌をケアするためのスキンケア方法を解説します。
- # 乾燥肌
- # スキンケア
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目次
肌が乾燥する、その原因とは
冬場を中心に、気温や湿度などが急に変化する季節の変わり目には、肌の乾燥に悩む方も増えるようです。ただ、そうした季節要因ばかりではなく、肌が乾燥しやすくなる原因は複数あります。肌が乾燥しやすくなる主な原因をピックアップしました。
●バリア機能の低下
肌には、うるおいを保ちながら外的な刺激から肌を守る「バリア機能」が備わっています。
肌への刺激が強い化粧品を常用するなど、様々な要因でうるおいバリア機能が低下すると、肌が乾燥しやすくなります。
●ターンオーバーの乱れ
肌のうるおいを保つ上で重要なのが「ターンオーバー(肌の新陳代謝)」です。肌の一番深い部分(基底層)では、常に新しい皮膚の細胞が生成されていて、肌の表面部分(角質層)が新しく入れ替わっています。
気温の低下などで血行が悪くなると、肌に酸素や栄養が行き渡りにくくなり、ターンオーバーのサイクルも乱れがちになります。
●紫外線によるダメージ
紫外線のうち波長の長い「UV-A」は、肌の奥深くまで届いて細胞にダメージを与えるため、肌のうるおいバリア機能が低下したりターンオーバーが乱れたりして乾燥しやすくなります。
UV-Aは日差しが強い夏場ばかりではなく、秋~冬の曇り空の日でも降り注ぎ、ガラス窓や薄手のカーテンなどを通り抜けて室内に侵入するので、インドア派の方も要注意です。
●生活習慣の乱れ
バランスの悪い食事や過剰なストレスなど、生活習慣の乱れもターンオーバーのサイクルを乱す要因です。
生活習慣の乱れによってターンオーバーのサイクルまで乱れてくると、当然ながら肌は乾燥しやすくなります。
●誤ったスキンケア
洗顔やメイク落としの際に肌をこすりすぎると、肌の表面がダメージを受けてうるおいバリア機能が低下します。
また、洗顔料を洗い流す際に熱めのお湯を使うのもNG。肌を守るのに必要な皮脂や、うるおいを保つための天然保湿因子まで溶け出すため、肌が乾燥しやすくなるのです。
こんな習慣はありませんか?
「習慣」から見る乾燥肌のNG行為
生活習慣の乱れが乾燥肌の原因の1つであることを紹介しましたが、それ以外にも、肌が乾燥しやすくなる「習慣」を、日常生活の中で何気なく繰り返しているケースが意外に多いようです。肌の乾燥を防ぐために、改善すべき習慣について紹介します。
●睡眠不足
ターンオーバーのサイクルと、身体の新陳代謝を司る成長ホルモンとは密接に関わっています。成長ホルモンは、深い眠りに入っている時に分泌されるため、睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌も滞って、ターンオーバーのサイクルが乱れがちになります。
睡眠時間が十分だったとしても、質の悪い睡眠だとターンオーバーの乱れに繋がりますから、肌の乾燥が気になっている方は、睡眠の時間・質ともに大事にしましょう。
●ストレス
過度のストレスが加わると、血管の収縮や体温・血圧の上昇、筋肉や皮膚の緊張状態などが生じます。この状態が長引く、あるいは短期間のうちに何度も繰り返されると、肌に十分な血液が供給されなくなったりホルモン分泌が異常になったりして、ターンオーバーの乱れと肌の乾燥につながります。
●偏った食事
骨や筋肉などはもちろん、肌も毎日の食事から摂取する栄養素によって作られています。「六大栄養素」である炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維をバランス良く食べることが、肌のコンディションを整える上でも重要です。肌のためにもバランスのよい食事を心がけましょう。
肌の乾燥を感じた時のスキンケアのポイント
肌の乾燥を自覚したら、早めのスキンケアが大切です。肌が乾燥した状態を放置すると、カサカサと落屑が生じたり、ひび割れが起きたりすることも。肌の乾燥を感じた時の、ス キンケアのポイントは以下の通りです。
<ボディスキンケア関連>
(1)ゴシゴシとこすらず泡でやさしく
入浴やシャワーでボディを洗う際、スポンジやタオルでゴシゴシとこする方もいるようですが、「肌はやさしく洗う」のが鉄則。うるおいバリア機能を維持する上で重要な肌表面の角質層が、こすり過ぎることによって傷つけられてしまうからです。
ボディソープや石けんは、まずしっかりと泡立て、包み込むようなイメージでやさしく丁寧に洗いましょう。
(2)お湯の温度を高くし過ぎない
バスタブにお湯を張って入浴する場合も、シャワーだけで洗い流す場合も、お湯の温度を上げすぎないように注意しましょう。お湯の温度が高すぎると、肌にとって必要な皮脂や、天然保湿因子なども溶け出すからです。
肌にダメージを与えないお湯の温度は、ややぬるめの38~40℃。気温がグッと下がると、ついつい熱めのお風呂に入りたくなるかもしれませんが、肌の乾燥を抑える入浴温度を心がけましょう。
(3)お風呂上がりにはボディクリームを
肌の表面は、皮脂の薄い膜が“ふた”となって、肌内部の水分が必要以上に蒸発しないようになっています。しかし、ぬるめのお湯でやさしく洗ったとしても、ある程度の皮脂が流れ落ちるため、肌の水分は入浴前以上に蒸発しやすい状態に。
お風呂から上がり、タオルでやさしく水分を取ったら、すぐにボディクリームや乳液を塗るようにしましょう。ボディクリームや乳液に含まれる油分が、流れ落ちた皮脂の代わりにふたの役割を果たし、水分の蒸発を抑えてくれます。
<フェイススキンケア関連>
(1)洗顔の前に手を洗う
食中毒や感染症の予防対策として、手指の洗浄・消毒が推奨されていることからも判るように、手には様々な汚れや雑菌が付着しています。
手が汚れた状態で洗顔すると、泡立ちが悪くなったりクレンジングの効果が低下する原因となる場合もあるのです。洗願前には、ハンドソープなどを使って、手をキレイにしましょう。
(2)洗顔の温度を高くしすぎない
「ボディスキンケア」の項目でも紹介しましたが、お湯の温度が高すぎると、肌を守るための皮脂や天然保湿因子などが必要以上に溶け出してしまいます。
全身の中でも、顔は特に乾燥が気になる部分。洗顔時のお湯は、入浴時よりもさらにぬるめの36~38℃を目安にしましょう。
(3)洗顔は泡で洗う
皮膚が薄い分、ボディ以上に顔のゴシゴシ洗いは禁物です。洗顔時、指先や手のひらでゴシゴシこするように洗うと、肌のバリア機能も損なわれてしまいます。洗顔料をしっかり泡立て、手ではなく「泡で洗う」感じの洗顔を心がけてください。
(4)洗顔後は化粧水などで保湿を
入浴後と同様、洗顔後の肌も、水分が非常に蒸発しやすい状態になっています。洗顔が終わったらすぐに、化粧水や美容液などで油分と水分を補給することが大切です。
肌の乾燥が特に強いと感じている方は、一般に保湿効果のあるセラミドやヒアルロン酸、コラーゲンなどが配合されている、肌に合った商品を選ぶようにしましょう。
乾燥肌の対策について
ここまでご紹介したように、乾燥肌の原因は、外的・内的な要因による肌のバリア機能低下とターンオーバーの乱れ、誤ったスキンケアなどです。したがって、それらの原因を1つずつ対策することが、効果的な乾燥肌対策となるわけです。ここまでのおさらいを兼ねて、乾燥肌対策について紹介します。
(1)うるおいバリア機能を高める・肌のターンオーバーを整える
外的な刺激から肌を守り、肌内部のうるおいを保つバリア機能も、肌のうるおいを保つターンオーバーのサイクルも、食事をはじめとする生活習慣を見直すことで、適正な状態に維持しやすくなります。
偏った食事を改善し、六大栄養素をバランス良く取り入れる食生活を心がけてください。また、腸内環境を整えることも乾燥肌対策として重要です。乳酸菌などの善玉菌が豊富な発酵食品と、善玉菌のエサとなる食物繊維、オリゴ糖などを含む食材とを同時に摂ることで、腸内フローラ(腸内細菌叢(そう))が整い、肌のコンディションを悪化させる便秘や下痢などを防ぎやすくなります。
睡眠の質を良くするために、寝る前のスマホ操作やアルコール・カフェインの摂取を控えること、十分な睡眠時間を確保することなども、ターンオーバーの乱れを防ぐ上で大切。さらに適度な運動を心がけることで、肌のコンディションも良くなりますよ。
(2)スキンケアの方法を見直す
誤ったスキンケアが肌にダメージを与えているケースが少なくありません。化粧品やスキンケア用品を選ぶ際は成分表示をきちんと見て、自分に合うアイテムか確認するようにしてください。
また、洗顔やメイク落とし、入浴時にボディを洗う時も、ゴシゴシ洗いをせずに泡で優しく洗い、洗顔後や入浴後は保湿ケアをしっかり行うよう心がけてください。
(3)紫外線対策を行う
紫外線は、肌に大きなダメージを与えます。バリア機能低下やターンオーバーの乱れにより、乾燥肌の原因となるばかりではなく、長年にわたって紫外線を浴びることで、シミやシワ、たるみの原因となります。
肌が乾燥しやすいと感じている方はもちろん、そうでない方も、肌の露出を控えた服を着用したり、紫外線が強い時間帯の外出を控えたり、日焼け止めをこまめに使用したりといった、紫外線対策を心がけるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ひとことに「乾燥肌」と言っても、その原因は多岐にわたることがお判りいただけたと思います。
乾燥肌を防ぐ、悪化を食い止める上で大切なのは、日々の生活習慣の中で、自分自身の肌をいたわるために何ができるか、何をケアすべきかを、改めて見直してみることだと言えるでしょう。
年齢や生活環境によって変化し続ける肌の状態。ご自身の肌と向き合い、素肌をもっと好きになりませんか?