毎日使うボディウォッシュと「肌荒れ」との関係は?

vol. 005

2022/12/13

毎日使うボディウォッシュと「肌荒れ」との関係は?

少し歩くだけで汗ばむような季節はもちろん、汗をかく機会が少ない冬場でも、多くの方が入浴時、ボディウォッシュや石けんを使って全身を洗っていると思います。ただ、せっかく肌を清潔に保つために洗っているのに、ボディウォッシュ選びや使い方(洗い方)が良くないと、逆に肌にダメージを与えて、肌荒れの原因となる可能性があることをご存知ですか? そこで今回は、肌荒れが気になっている方に知っていただきたいボディウォッシュ選びと、肌にダメージを与えにくい洗い方のコツについてご紹介します。

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目次

ボディウォッシュが肌荒れの原因になることがある?

肌のカサつきや痒み、ニキビや湿疹、赤みなど、肌荒れの症状は人により様々です。ただ、肌荒れしやすい方の大半に共通しているのは、肌のうるおいを保つ「バリア機能」が低下しているということ。バリア機能の低下によって肌の水分が蒸発しやすくなり、さらに、外的な刺激にも過敏になってしまうことで、肌荒れの状態が進んでいくのです。

バリア機能低下の原因としては乾燥や紫外線など外的要因のほか、生活リズムの乱れなどが挙げられます。この他にも「目の粗いナイロンタオルなどでゴシゴシ洗うこと」で、肌が洗浄成分の影響を受け、うるおいバリア機能を低下させる要因となります。

私たちの肌に備わっているバリア機能は、角質層の皮脂膜や天然保湿因子、細胞間脂質の分泌量などが、適切なバランスを保つことで維持されています。ところが、肌に合わないボディウォッシュを使い続けたり、入浴のたびに強くこすり過ぎたりすると、うるおいバリア機能に関わる角層に影響し、肌荒れしやすくなってしまいます。毎日のように使っているボディウォッシュも、選び方や使い方が肌に合っていないと、肌荒れの原因になってしまうということなのです。

肌荒れを防ぐボディウォッシュの特徴とは?

肌荒れを防ぐボディウォッシュの特徴とは?

ボディウォッシュが肌荒れの原因になっていることに気づかず、長期にわたって使い続けていると、肌のうるおいバリア機能低下と肌荒れがさらに進む恐れがあります。肌荒れを防ぐボディウォッシュを選ぶため、以下のポイントに気をつけるようにしてください。

●保湿成分が配合されているボディウォッシュ

乾燥肌のケアに、保湿が重要であることは言うまでもありません。もちろん、入浴後に保湿クリームを塗るなどのケアも重要なのですが、ボディウォッシュで身体を洗う段階から保湿に配慮した方が、乾燥による肌荒れを防ぎやすくなります。
ボディウォッシュを選ぶ際には成分表示を確認し、保湿成分が多めに含まれている製品を選ぶようにしましょう。ボディウォッシュに配合されている代表的な保湿成分は、次のようなものです。

・グリセリン

植物や海藻類、動物などに含まれているアルコールの一種で、保湿性の高さから多くの化粧水に配合されています。また水となじみやすい性質のため、化粧水以外の化粧品にも基本成分として汎用されています。

・セラミド

角質層の細胞間脂質の1つで、肌のバリア機能においても重要な役割を果たす成分です。天然セラミド、植物性セラミドなど複数の種類がありますが、その中でも、人間の肌に存在するセラミドと同じ構造を持つ「ヒト型セラミド」は、角質層に浸透しやすいと考えられています。

・ヒアルロン酸

これも人体由来の成分であり、皮膚だけではなく関節組織や血管など、様々な部位に存在しています。1gで6リットルの水分を保持することができ、極めて高い保水能力を持つため、肌のうるおいバリア機能にも重要な成分です。

・コラーゲン

人体を構成する重要なたんぱく質の一種で、肌のハリや弾力を保つ成分の1つと言われています。角層のうるおいをしっかり保持し、みずみずしさやハリ感を与えてくれる機能に優れ、化粧品にも配合されることの多い成分です。

・スクワラン

人の体内にも存在している成分で、ボディウォッシュや洗顔料などには、サメ肝油や植物油から作られたオイル成分として配合されています。肌の保湿効果に加え、肌をやわらかい状態に保つ効果も期待できます。

●泡タイプのボディウォッシュ

スポンジやタオルで身体をこする際、たっぷりの泡があるほど肌への摩擦が少なくなり、皮脂を必要以上に洗い流すことを防ぎやすくなります。
プッシュするだけで濃密な泡が出てくるポンプ式なら、泡立ての手間が省けるのはもちろん、きめ細かい泡でやさしい洗い上がりに。子どもでも使いやすいので、子育て中のママも安心です。

●肌に合わないボディウォッシュ

さっぱりした洗いあがりが好みで、洗浄力が強いボディウォッシュを選んでいる方もいるでしょう。しかし、洗浄力が強過ぎると肌のバリア機能維持に必要な皮脂類まで余分に洗い流してしまうため、肌荒れの原因を引き起こす可能性があります。
一方、「両性イオン界面活性剤」はベビーソープに使われていることが多い洗浄剤のため、この表示は肌へ配慮されているアイテムを選ぶ際の目安になります。

●添加物の少ないボディウォッシュ

ボディウォッシュに含まれる添加物が肌に刺激を与え、バリア機能を低下させている可能性も否定できません。
肌荒れが気になる方は、肌に刺激を与えやすいアルコールや人工香料、防腐剤であるパラベンなどを含まないボディウォッシュを選ぶようにしましょう。「無添加」表示があるボディウォッシュも肌に配慮した処方・アイテムと言えるので、商品を選ぶ際はチェックしてみてください。

今、使っているボディウォッシュは肌に合っていますか?

肌の状態は人それぞれです。肌のコンディションが良好で、バリア機能も正常な状態なら、洗浄力や保湿成分の配合量などをそれほど気にしなくても、簡単に肌荒れの状態になることは少ないようです。
しかし、肌のバリア機能が低下している方にとって、ボディウォッシュによる肌への刺激は十分に注意すべき事柄。お使いのボディウォッシュが、自分の肌の状態に合っているかどうかを早めに見極め、場合によっては自身の肌にマッチした製品に切り替えることが肝心なのです。以下の内容に心当たりがある方は、肌に合った製品への切り替えをオススメします。

●お風呂上がり、肌のつっぱり感がある

ボディウォッシュで身体を洗う際、皮脂を洗い流し過ぎることによる代表的な感覚が「肌のつっぱり感」です。
肌のうるおいを落とし過ぎない「アミノ酸系洗浄成分」のボディウォッシュや、「石けん系洗浄成分」のボディウォッシュに切り替えてみてはいかがでしょう。

●入浴後、スネやわき腹などが痒くなる

洗浄力がマイルドなボディウォッシュを使っていても、入浴後は入浴前以上に肌が乾燥しやすい状態になっています。肌の水分が必要以上に蒸発しないよう、“ふた”の役割を果たしている皮脂膜が、入浴によって多少なりとも流れ落ちてしまうからです。
前述したように、セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などの保湿成分に注目して、乾燥を防ぎやすいボディウォッシュを選ぶようにしてください

まとめ

いかがでしたでしょうか。肌荒れが気になっている方は、毎日使っているボディウォッシュと、身体の洗い方を見直すことで、肌荒れの状態が和らぐかもしれません。
厳しい冬の寒さと乾燥に負けない肌づくりのために、お風呂で温まりながら自分に合ったボディウォッシュで肌を優しく洗うのも、心身ともに安らぐ方法の1つになるかもしれません。
ご自身の肌に向き合い、肌への優しさを心がけることで、あなたの素肌をもっと好きになりませんか?

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