漢方療法推進会 こころとからだに自然の力

お悩みの症状について

腰痛

腰痛

腰痛は、二本の足で立って歩く人間の宿命ともいわれます。四足歩行の動物と違い、二足歩行では、上半身の体重が垂直方向に腰へとかかるため、腰痛になりやすいのです。

腰痛は老化に伴って起こりやすい疾患の一つで、高齢者によく見られますが、最近では若い人にも広がっています。現代人に腰痛が増えている背景には、運動不足による筋力の低下や、姿勢の悪さなど生活習慣の変化があるとされます。姿勢と腰の負担を調べたところ、正しい座り方のときと、前かがみの姿勢では、背筋に3倍の負担がかかっているという結果が出ています。

腰痛は大きく分けると、骨や関節、筋肉に問題があって起こる腰痛と、内臓疾患からくる腰痛とに分けられます。最近、急増しているのは、前者の腰痛で、ぎっくり腰や椎間板ヘルニア、脊椎すべり症、脊椎分離症、骨粗鬆症などが代表的な疾患としてあげられます。

漢方では、腰痛は経絡(けいらく)に気・血などのエネルギー・栄養物質が流れなくなるために起こると考えられています。経絡とは、からだ中を流れる栄養物質の通路です。さまざまな栄養物質は、経絡を通って筋肉や関節、骨などに行き渡り、生命活動を支えています。経絡の流れを乱し、腰痛を引き起こす原因として、腎虚や冷え・湿気などが考えられています。

こんな方にはこの処方がおすすめです

  • 思い当たることありませんか?

    • 下半身の脱力感があり、腰から下に力が入らない
    • シクシクとした痛みが慢性的に続く
    • 足腰が冷える。頻尿や排尿困難がある
    漢方では腎陽虚(じんようきょ)タイプと考えます

    そんな方におすすめの処方は

    牛車腎気丸ごしゃじんきがん

    「腰痛」だけでなく、「下肢痛」「しびれ」などでお困りの方にもおすすめです。

  • 思い当たることありませんか?

    • 腰が重だるい。雨の日など、湿気が多いと症状が悪くなる
    • 患部に鈍痛がある
    • 皮膚につやがない、筋肉がひきつる
    漢方では血虚・風湿(けっきょ・ふうしつ)タイプと考えます

    そんな方におすすめの処方は

    疎経活血湯そけいかっけつとう

    「腰痛」だけでなく、「関節痛」「神経痛」などでお困りの方にもおすすめです。

  • 思い当たることありませんか?

    • きりきりと刺すように痛い
    • 下腹部が張ったり、圧痛がある
    • 重いもの持った拍子に起こる腰痛
    漢方では瘀血(おけつ)タイプと考えます

    そんな方におすすめの処方は

    桃核承気湯とうかくじょうきとう

    「腰痛」だけでなく、「便秘」「月経不順」などでお困りの方にもおすすめです。

  • 思い当たることありませんか?

    • 腰や膝が冷えて痛む
    • 足腰がだるく、力が入らない
    • 関節を屈伸しにくい
    漢方では肝腎不足・風寒湿痺(かんじんふそく・ふうかんしつひ)タイプと考えます

    そんな方におすすめの処方は

    独活寄生丸どっかつきせいがん

    「腰痛」だけでなく、「関節痛」「下肢のしびれ・痛み」などでお困りの方にもおすすめです。