桜皮配合十味敗毒湯のエストロゲン様作用およびエストロゲン分泌促進作用について
皮膚においてエストロゲンは重要な働きを担っていることが知られている。十味敗毒湯は尋常性痤瘡やアトピー性皮膚炎によく用いられる漢方処方である。そこで、本研究では桜皮配合十味敗毒湯のエストロゲン様作用およびエストロゲン分泌促進作用について検討した。検討の結果、十味敗毒湯にはエストロゲン様作用があり、その作用には甘草と桜皮が大きく寄与していることが示唆された。更に十味敗毒湯にはエストロゲン分泌促進作用が認められた。一方、桜皮一味抜き十味敗毒湯ではエストロゲン分泌量の増加は認められなかった。このことから、十味敗毒湯のエストロゲン分泌促進作用に桜皮が寄与していることが示唆された。以上のことより、桜皮配合十味敗毒湯は主にエストロゲン様作用およびエストロゲン分泌促進作用を介して尋常性痤瘡やアトピー性皮膚炎の臨床症状を改善しうると考えられた。(368字/150~400字)
学会・雑誌
医学と薬学 76(10) 1449-1456
本リリースに関するお問い合わせ
-
<お問い合わせ先> クラシエ株式会社
コーポレートコミュニケーション部(広報/PR 代表)080-7642-9073月曜日~金曜日 10:00~17:00 (祝日・弊社休業日を除く)