インフルエンザの治療薬とは?
その種類や副作用などの注意点も解説
最終更新日 2019年09月03日
目次
医療機関でインフルエンザと診断されると、医師から薬を処方されることがあります。でも、それがどんな薬か、そもそもどれだけ種類があるのかなど、わからないことも多いと思います。ここでは、インフルエンザの治療薬について解説します。
インフルエンザとは?その治療方法や治療薬について
インフルエンザとは、「インフルエンザウイルス」に感染して起こる病気で、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状が比較的急速に現れるのが特徴です。治療の基本は、安静にしてしっかりと休養をとることですが、医薬品を使用する場合もあります。
インフルエンザの治療方法
インフルエンザ治療薬の用法・用量
現在処方されるインフルエンザの代表的な治療薬は?
現在、医療機関で処方されるインフルエンザの治療薬について、どんな商品があるのでしょうか。具体的にみていきましょう。
インフルエンザ治療薬の種類
現在、インフルエンザに使用される主な治療薬は、表のとおりです。いずれも、A型とB型のインフルエンザに効果があります。
効果には、ウイルスが細胞から離れて広がるのを防ぐはたらきをもつ薬と、ウイルスの増殖そのものを防ぐはたらきをもつ薬があります。
年齢によって用法・用量が違います。また、飲み薬だけでなく、吸入薬、点滴薬があります。
※2019年9月3日時点の治療薬となります。インフルエンザ症状に使用される医療用漢方薬
インフルエンザに対する効能・効果はありませんが、患者の症状や状態にあわせ医療機関によっては、漢方薬を処方する場合もあります。処方される漢方薬には、初期に「麻黄湯(まおうとう)」回復期に「竹茹温胆湯(ちくじょうんたんとう)」がありますが、なかでも「麻黄湯」がよく使われるようです。
市販の薬で対応できる?
市販されている「麻黄湯」は、熱がある、ふしぶしの痛みがあるなどの症状に対して効果が期待できます。
なお、高熱が出たり呼吸が苦しいなどの症状が現れたりした場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
一般用医薬品「麻黄湯」の効能・効果
体力充実して、かぜのひきはじめで、寒気がして発熱、頭痛があり、
せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:感冒、鼻かぜ、気管支炎、鼻づまり
子どもにインフルエンザ治療薬を使用する場合の注意点
子どもがインフルエンザにかかった場合は、医師の判断に従います。年齢、体重、アレルギーの有無などに加え、薬をうまく飲み込めない、吸入できないなどがある場合は、その旨もあわせて伝えましょう。
なお、インフルエンザにかかった人において、急に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動が報告されています。なかでも、転落などの事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児や未成年者の男性で多く報告されています。インフルエンザ治療薬の服用との因果関係は不明とされていますが、未成年者がインフルエンザにかかった場合は、薬を使用したかどうかにかかわらず、施錠を確実に行う、窓やベランダのない部屋・1階の部屋で寝かせる、1人にしないなど注意が必要です。
インフルエンザ治療薬の予防投与について
現在使用されているインフルエンザの治療薬のなかには、「インフルエンザの予防」の効能があるものもあります。予防的に使用できるのは、感染者といっしょに生活している高齢者・糖尿病患者や、感染者に接触後1.5日以内など、薬の種類によって条件があるので、使用できるかどうかは、医師に確認する必要があります。
まとめ
他のお薬同様、副作用には注意が必要ですが、インフルエンザ治療薬を使用することで、発熱している期間が短くなったり、体外へ排出するウイルスの量を減少させたりすることが期待できます。家族や大切な人を感染から守るためにも、まずは正しい知識と理解が重要ですね。