生薬及び漢方エキス製剤の残留農薬分析における試料前処理法の検討
日本薬局方及び日本漢方生薬製剤協会自主基準として,一部の生薬,生薬製剤及び漢方製剤について,残留農薬に対する試験方法および基準が設定されている.しかし,この試験法は操作に熟練を要し,また,全工程の試験には長時間を要すため,迅速かつ簡便な試験法の導入が望まれる.そこで本研究では,葛根湯構成生薬及び葛根湯エキス製剤を対象に,主に食品分野で用いられる残留農薬迅速一斉分析法「STQ法」による分析を行い,本法の適用可否を検証した.
その結果,ほとんどの項目において,実用的な真度及び精度が認められ,定量に影響を与える妨害成分は確認されなかった.生薬,生薬製剤及び漢方製剤にSTQ法を適用することにより,多成分を含む複雑な試料でも,簡便かつ高精度に分析できる可能性が示唆された.
(330字/150~400字)
学会・雑誌
日本分析化学会第68年会
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