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イライラ

イライラに効果的な漢方薬とは|ストレスに有効な理由とおすすめの漢方薬7選

日々の生活でストレスが溜まるとイライラしがちですし、ときには不眠につながる場合もあります。漢方薬はストレスによるイライラに効果があるのでしょうか? この記事では、ストレスの原因やストレスに効果のある漢方薬を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

ストレスが溜まる原因

ストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。外部からの刺激には、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなど心理的な要因、そして人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因があります。つまり、日常の中で起こるさまざまな変化(刺激)が、人によってストレスの原因になるのです。進学や就職、結婚、出産といった喜ばしい出来事も変化(刺激)ですから、ストレスの原因になることもあります。

ストレスに漢方薬が有効?

漢方薬は、不調を一時的に改善させるだけではなく、日々の身体の状態を整えていきます。また、漢方薬は体質や症状に合わせて選べるので、自分に合う処方を選択することで“病院に行くほどではないけど気になる”不調を改善することができます。さらに、ストレスなどで身体の機能が弱っている人にも、全身のバランスを整えながら全身症状の改善を目指すことができます。

ストレスや不眠の改善に効果的な漢方薬7選

次に、ストレスや、それに伴う不眠などの症状に効果のある漢方薬をご紹介します。


のどのつかえ感、不安神経症に

半夏厚朴湯 第2類医薬品

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)


体力中等度をめやすとして、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う次の諸症:不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、のどのつかえ感



一般的に「イライラ」に使われる漢方薬
「半夏厚朴湯」の解説を見る


周りにあたってしまう・怒りっぽくなってきた方

抑肝散加陳皮半夏 第2類医薬品

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)


体力中等度をめやすとして、やや消化器が弱く、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの次の諸症:神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症(神経過敏)、更年期障害、血の道症、歯ぎしり
(注)「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性ホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。



一般的に「イライラ」に使われる漢方薬
「抑肝散加陳皮半夏」の解説を見る


ストレスなどでイライラする不眠症の方

柴胡加竜骨牡蛎湯 第2類医薬品

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)


体力中等度以上で、精神不安があって、動悸、不眠、便秘などを伴う次の諸症:高血圧の随伴症状(動悸、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜泣き、便秘



一般的に「イライラ」に使われる漢方薬
「柴胡加竜骨牡蛎湯」の解説を見る


ホルモンバランスが乱れ肩がこり、疲れやすくイライラなどある方

加味逍遙散 第2類医薬品

加味逍遙散(かみしょうようさん)


体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症
(注)「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。



一般的に「イライラ」に使われる漢方薬
「加味逍遙散」の解説を見る


ささいな事が気になる方の神経質、神経症に

桂枝加竜骨牡蛎湯 第2類医薬品

桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)


体力中等度以下で、疲れやすく、神経過敏で、興奮しやすいものの次の諸症:神経質、不眠症、小児夜泣き、夜尿症、眼精疲労、神経症



一般的に「イライラ」に使われる漢方薬
「桂枝加竜骨牡蛎湯」の解説を見る


慢性頭痛、高血圧傾向の方

釣藤散 第2類医薬品

釣藤散(ちょうとうさん)


体力中等度で、慢性に経過する頭痛、めまい、肩こりなどがあるものの次の諸症:慢性頭痛、神経症、高血圧の傾向のあるもの



一般的に「イライラ」に使われる漢方薬
「釣藤散」の解説を見る


めまい、立ちくらみに

苓桂朮甘湯 第2類医薬品

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)


体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの次の諸症:立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏



一般的に「イライラ」に使われる漢方薬
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ストレスに有効な漢方薬によくある質問

効果的な服用方法は?

頓服的に服用するのではなく、これらの漢方薬は朝、昼、夜ときちんと服用していただくものです。きちんと服用することで、体の不調を改善し、健康のサイクルを取り戻していきます。

漢方薬に即効性はある?

多くの漢方薬は服用してすぐに良くなるというものではなく、体の不調を改善していこうというものです。朝、昼、夜ときちんと服用することが大切です。また、これらの漢方薬が体質や症状に合っていれば、なんらかの改善が見られますが、効果が見られない場合は、体質や症状に薬が合っていない可能性があります。その場合は、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。

まとめ

心の健康を保つのには、身体と同じように早めの対処が大切です。気持ちが落ち込む、イライラする、眠れない、食欲がない、疲れやすいといったときには、早めのセルフケアが必要になります。イライラやストレスなどで不調を感じた場合は、十分に休息をとり、気分転換をするほか、漢方薬でのケアもおすすめです。