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頻尿は食生活で
悪化・改善する?
おすすめの飲み物と食べ物

トイレの回数が多いことにより、日常生活に支障が出て悩んでいるという方は少なくありません。 尿トラブルには何らかの病気が隠れている場合もあり、医師や専門医に相談することが重要です。

しかしながら、日常生活の中で少しでも改善する方法はないのか気になるところではないでしょうか。ここでは、頻尿を引き起こす可能性のある食生活と、頻尿を改善するためにおすすめの食生活のポイントについて解説します。

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頻尿は食生活が原因?

排尿障害イメージ

トイレの回数は個人差がありますが、日中に8回以上トイレに行く場合を昼間頻尿、夜間の睡眠中に1回以上トイレに行く場合を夜間頻尿といいます。 では、なぜ頻尿になるのでしょうか。 頻尿の原因はさまざまですが、食生活が原因であることも少なくありません。

摂取した水分や食物のうち、体に不要な水分や老廃物を尿として排出しており、食生活と排尿は密接な関係にあるからです。

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頻尿を引き起こしやすい食生活

それでは、どのような食生活が頻尿を引き起こしやすいのでしょうか。

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水分を摂りすぎている

水分を摂りすぎると、尿の量が増えて頻尿になることがあります。

必要以上の水分は尿として排泄されてしまいます。特に、夕方以降の水分の摂りすぎは夜間頻尿の原因になります。 また、病気や服用している薬により口が乾きやすくなり、それが多飲の原因となっていることもあります。

水分補給自体は健康を維持したり熱中症や脱水を予防したりするうえで欠かせませんが、頻尿が疑われる場合は過剰に水分を摂取していないか確認してみましょう。

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塩分過多の食事が多い

実は、食事の塩分量も頻尿の原因になることがあります。

体内の塩分は通常、健康を維持するために一定の量が保たれています。しかし塩分を摂りすぎて体内の塩分濃度が高くなると、薄めようとして飲む水の量が増えます。
その結果多尿になり、摂りすぎた塩分も一緒に尿として排泄するために頻尿になる可能性があります。

昼間に余分な水分や塩分がすべて排泄されず体内にたまってしまうと夜間にも排泄する必要があり、夜間頻尿の原因となります。

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よく飲酒する、飲酒量が多い

アルコールの利尿作用によって頻尿になることもあります。アルコールによる利尿作用は、尿の量を調節するホルモンの働きが弱まることで生じます。


また、アルコールを分解する際に体内で水分が必要とされ、体が脱水傾向になります。そのためお酒をたくさん飲んだ後、水が飲みたくなるのは自然な欲求ということです。

このように、お酒による利尿作用と水分の摂取量が増えることが、飲酒でトイレの回数が増える理由です。また、お酒のつまみには味が濃い物や塩辛い物が多いため、塩分の摂りすぎも相まって頻尿の原因となることがあります。

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カフェインを含む飲み物をよく飲む

カフェインを含む飲み物を飲むと、カフェインの利尿作用によって頻尿になることがあります。カフェインによる利尿作用は、腎臓で作る尿の量が増えることで生じます。


カフェインを多く含むものには、コーヒー以外にも、緑茶やエナジードリンク、眠気予防のタブレットなどさまざまなものがあります。

それぞれのカフェイン含有量は少しずつでも、積み上げていくと1日のカフェイン摂取量が多くなるため注意が必要です。特に寝る前にカフェインを含む飲み物を飲むと、水分過多や利尿作用、覚醒作用などで夜間頻尿の原因になることがあります。

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尿量に関係する食べ物、飲み物

尿量に関係する食品として、カフェインを含む飲み物と、カリウムを含む食べ物を紹介します。

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カフェインを含む飲み物

前述の通り、カフェインを含む飲み物を摂ると利尿作用によって頻尿になることがあります。


日本では、カフェインの1日の摂取量の上限は決められていませんが、海外においては健康な成人で1日あたり400mgを超えないことを推奨している国もあります。

以下は、一般的なカフェイン含有飲料やお茶などに含まれるカフェイン濃度です。1日に摂る量の参考にしましょう。

食品名 カフェイン濃度 備考
エナジードリンク
眠気覚まし用飲料
(清涼飲料水)
32~300mg/100mL
(製品1本当たりでは36~150mg)
製品によって、カフェイン濃度及び内容量が異なる。
コーヒー
(浸出液)
60mg/100mL コーヒー粉末10g、熱湯150mL
インスタントコーヒー
(顆粒)
80mg/1杯 1杯に2g使用
玉露
(浸出液)
160mg/100mL 茶葉10g、60℃湯60mL、2.5分
せん茶
(浸出液)
20mg/100mL 茶葉10g、90℃湯430mL、1分
ほうじ茶
(浸出液)
20mg/100mL 茶葉15g、90℃湯650mL、0.5分
玄米茶
(浸出液)
10mg/100mL 茶葉15g、90℃湯650mL、0.5分
ウーロン茶
(浸出液)
20mg/100mL 茶葉15g、90℃湯650mL、0.5分
紅茶
(浸出液)
30mg/100mL 茶葉5g、熱湯360mL、1.5~4分
抹茶
(粉末)
48mg/70mL 抹茶粉末1.5g、湯70mL、溶解
引用:農林水産省「カフェインの過剰摂取について
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カリウムを多く含む食べ物や飲み物

カリウムは体に必要なミネラルのひとつで、体内の塩分の濃度を調節しバランスを保つ働きがあります。


塩分を摂りすぎてバランスが崩れた場合、カリウムは摂りすぎた塩分を水分と一緒に排出するように促すため、尿量が一時的に増える傾向にあります。

摂取目標の目安は、1日に男性は2,500㎎、女性は2,000㎎です。この目安をふまえて、栄養バランスを考えながら適量のカリウムを摂取することが大切です。
以下に、カリウムを含む食品とカリウムの含有量を紹介します。(食材の種類や調理方法によって変わるため目安としてください)

食品名 100g中の含有量 1食当たりの含有量の目安
バナナ 360㎎ 360㎎
(1本100g)
アボカド 720㎎ 360㎎
(1/2個約50g)
ほうれん草 690㎎ 138㎎
(1株20g)
にんじん 630㎎ 315㎎
(中1/2本50g)
里芋 640㎎ 320㎎
(中1個50g)
じゃがいも 420㎎ 630㎎
(中1個150g)
鯛(生) 490㎎ 588㎎
(1切れ120g)
豚ヒレ肉(生) 430㎎ 645㎎
(1食150g)
豆腐(充填) 200㎎ 300㎎
(1/2パック150g)
ひきわり納豆 700㎎ 350㎎
(1パック50g)
引用:文部科学省「食品成分データベース

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頻尿改善におすすめの食生活

次に、頻尿を改善するためにおすすめの食生活のポイントを紹介します。

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水分制限は無理のない範囲で

水分の摂りすぎが原因の場合は、無理のない範囲での水分制限をおすすめします。 頻尿がある方の中には極端に水分を摂らない方がいますが、脱水などで健康をそこなうのは本末転倒です。


特に夜間頻尿がある方は、1日の飲水量の目安を体重の2%にすると、夜間のトイレの回数だけでなく夜間と日中の尿量も減るといわれています。
例えば体重50kgの方は、1日の飲水量の目安は1リットルとなります。

水分の摂り方は、一度に飲んでしまうのではなく、こまめに飲むようにしましょう。また、夕食以降には水分を多く含む食物やカフェインを含む飲み物は摂らないように心がけることが大切です。

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白湯やノンカフェインのお茶を飲む

頻尿の改善には、あたたかい白湯やカフェインを含まないお茶がおすすめです。


冷たい飲み物は、体を冷やし膀胱を刺激するため、トイレに行きたくなることがあります。また、飲み物の種類は、カフェインの入っていないノンカフェインのお茶を選びましょう。

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減塩を心がける

頻尿の改善には、減塩食がおすすめです。 前述の通り、塩分の多い食事は頻尿を生じる可能性があるため、減塩を心がけることが大切です。自分が1日にどのくらいの塩分を摂取しているか、記録をつけて自覚することも重要です。


1日の食塩摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満が目標です。
例えば、麺類のスープは塩分が高く水分も一緒に摂ることになるため、飲み干すのは避けるとよいでしょう。

そのほか、ちくわやかまぼこなどの練り製品、ハムやソーセージなどの加工食品は意外と塩分が高い傾向にあるため、食べる量に気を付けましょう。味付けについてもしょうゆやケチャップではなく、わさびやマスタードなどの香辛料を利用することをおすすめします。

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夜寝る前の習慣に注意

夜寝る前に飲む薬がある場合には、夕食以降の水分を減らして調整することをおすすめします。


また、夜間頻尿の原因のひとつに睡眠障害があり、眠りが浅く目が覚めるたびにトイレに行くことがあります。
寝る前のスマートフォンやゲーム、パソコンの作業などは寝つきが悪く眠りも浅くなるため、頻尿の原因になっている可能性があります。

寝る前のアルコールやコーヒーなども含めて、夜寝る前の習慣を見直してみましょう。

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食事とともに漢方薬を活用する

頻尿を改善するためには、漢方薬を活用するのもおすすめです。頻尿の改善が期待できる漢方薬として、八味地黄丸があります。


八味地黄丸は、からだの水分や血液の循環を改善し、体をあたためて泌尿器や生殖器・腎臓の機能を高めることで、夜間頻尿や頻尿などさまざまな尿トラブルの症状を改善することが期待できます。

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まずは医師や専門家の診断を

排尿障害イメージ

頻尿や夜間頻尿でお悩みの場合には、食生活を見直すことも大切ですが、まずは原因を明らかにする必要があります。


男性の頻尿は男性特有の前立腺の病気が多く、女性の頻尿は骨盤臓器脱や子宮の病気などが原因のこともあり、適切な診断と治療が重要です。 かかりつけ医に相談したり、頻尿の専門医である泌尿器科や婦人科を受診したりするようにしましょう。

その際には、3日間程度の食事の内容や飲水量、排尿時間と尿量、排尿時の切迫感や残尿感などを記載した排尿日誌を持って行くと診断に役立ちます。

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まとめ

頻尿や夜間頻尿の原因はさまざまですが、食生活が原因の場合もあります。
頻尿を改善するためには、水分の摂取量、減塩、カフェインやアルコールの摂り方など、頻尿を引き起こす可能性のある食生活を見直すことが大切です。

頻尿や夜間頻尿でお悩みの方は、原因となる病気が隠れている場合も少なくありません。主治医や専門医に相談し、適切な治療をすることが第一です。
その上で食生活の見直しをすることで、健康の維持・増進と共に頻尿や夜間頻尿の改善に役立ててみてはいかがでしょうか。

小谷敦子

薬剤師免許取得後、病院薬剤師として就職。ライフステージの変化にともない、調剤薬局の薬剤師とメディカルライターとしての実績を積んできた。東洋医学専門診療科のある大学病院の門前薬局では、漢方薬の処方に対する数多くの服薬指導を経験。