ふと気付くと、頰にシミが…。
顔や手のしみ(シミ)はとっても気になるものです。
まさにお肌の敵ともいえます。
しみ(シミ)とは、 メラニンという茶色い色素顆粒が皮膚の
表面にたまって、茶色〜褐色の色素斑を生じたものをいいます。
皮膚に紫外線を浴びると、表皮にあるメラノサイトが活性化し、メラニンがつくられ、肌を黒くします。
メラニンは表皮細胞の中に取り込まれ、ふだんは紫外線から皮膚を守る働きをしています。
そして作られたメラニンは、皮膚のターンオーバーにより肌表皮へと押し上げられて、最終的に古い角質と一緒に剥がれ落ちるため、いつまでも色素が皮膚に残ることがないのです。
ところが、紫外線によりメラニンがたくさん作られすぎたり、皮膚の新陳代謝が衰えたり、表皮細胞に異常をきたしたりすると、メラニンが皮膚の中に残ってしまい、それが、しみ(シミ)となるわけです。
しみ(シミ)は「血」が滞ったサインと考えられます。
通常、表皮のさらに内側の真皮では、毛細血管が肌に栄養を運ぶと同時に、老廃物を排出する働きをしています。「血」が滞って老廃物であるメラニンがうまく排出されないと、どんどんメラニンが蓄積されて、しみ(シミ)となってしまいます。また、血流が悪くなると栄養が肌に行き渡らず、できてしまったしみ(シミ)が治りにくくなってしまいます。
< 健康な状態の肌 >
紫外線を浴びるとメラニンが
生成されます。
紫外線ダメージが
続くと、
メラニンが過剰に
つくられることも。
ターンオーバーが乱れていたり、
血が滞って肌に栄養が届かないと、
メラニンが蓄積されてしみ(シミ)として
定着してしまいます。
女性の肌トラブルに関する悩みで、必ず上位にあげられるのがしみ(シミ)。
できる場所ごとに、原因と対策方法が異なります。正しい方法で対策することで、今あるしみ(シミ)を
改善させるだけでなく、次にできうるものの予防線にもなります。
野村有子先生 医学博士。皮膚科専門医。 慶應義塾大学医学部卒業後,同大学医学部皮膚科教室に入局。横浜市の神奈県警友会けいゆう病院皮膚科等を経て、1998年横浜市に野村皮膚科医院を開業。2003年チャリオタワーに医院を移転し,アレルギー対応モデルルームや皮膚科のカフェを併設。
一人一人の患者さんへの適切できめこまかな指導に定評がある。
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