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葛根湯で体を温めて
「かぜ抵抗力」を上げる! 最終更新日 2024年09月13日

このような症状ありませんか?
  • からだがゾクゾクして寒気がとれない
  • 肩の痛み肩こりがある

「かぜ抵抗力」ってなに?

私たちの身の回りには、常に風邪の原因となるウイルスが存在しています。
そのウイルスの飛沫を口や鼻から吸い込んだり、ウイルスが付着したものを手で触れたりして、
体に取り込んでしまう機会は少なくありません。

しかし、ウイルスが体に入った場合でも、必ず風邪の症状が出るわけではありません。
それは、体にはもともと、ウイルスなどの外敵から体を守る防御システムが備わっているからです。
この防御システムを免疫と言い、風邪に対する免疫を「かぜ抵抗力」と名付けました。
「かぜ抵抗力」には、主に3つの防御システムがあり、発症や重症化を食い止めています。

第1の防御システムは、物理的バリア-による外敵の侵入を防ぐシステムです。
例として、鼻水やくしゃみといった、鼻の粘膜に付着したウイルスを排除しようとする物理的な
防御システムが挙げられます。ただ、ウイルスの量が多く強力な場合などには、第1の防御システムを
すり抜けたウイルスが体内に侵入し増加します。

そうなると次は免疫細胞が担う第2、第3の防御システムが機能します。
第2の防御システムを「自然免疫」と言い、ウイルスが第1の防御システムをすり抜けて体内に侵入すると
発動されます。自然免疫では、免疫細胞である血液中のマクロファージや好中球がウイルスを食べたり、
NK細胞がウイルスを傷つけて排除したりしてウイルスの量を減らします。ただし自然免疫の免疫力が
低下していることなどが原因で、ウイルスの増殖の方が勝ってしまうことがあります。

さらに増殖したウイルスに立ち向かうのが第3の防御システムである「獲得免疫」です。
侵入してきたウイルスの情報を元に、キラーT細胞やB細胞といった免疫細胞が、そのウイルスが
ぴったりはまる抗体を作ります。その抗体にウイルスがはまると増殖することができなくなるのです。

風邪をこじらせずに、早く回復するためには、防御システムのなるべく早い段階でウイルスを排除するのが
理想的です。このように、各段階の防御システムが十分に機能するためにも「かぜ抵抗力」を上げることが
大切なのです。

なぜ葛根湯で「かぜ抵抗力」が
上がるの?

葛根湯は古くから、体を温めて風邪の初期症状や鼻風邪、鼻炎、頭痛などに効果をもたらす漢方薬として
使われてきました。
では、なぜ葛根湯で「かぜ抵抗力」があがるのでしょうか。以下の4つの段階で葛根湯は風邪に効果を
発揮することがわかってきました。

体の状態に応じた4つの作用

自然免疫の活性化

葛根湯を服用すると体温が上がり、からだがあたたまるため、「自然免疫の活性化」によりウイルスの増殖を抑えることが出来ると考えられています。具体的には、体温が上がると血行が良くなるため、免疫細胞がウイルスの感染した場所にすぐに駆けつけることができるようになり、マクロファージが貪食する能力も高くなることがわかってきました。つまり葛根湯を服用してかぜ抵抗力が上がれば、一時的にくしゃみや鼻水が出ても比較的早い段階で回復しやすくなるのです。

一時的なくしゃみ・鼻水がでる

過剰な炎症を抑える

元々のかぜ抵抗力が低くなっていたり、体内に侵入したウイルスの量が多く増殖のスピードが早かったりすると、自然免疫だけでは対処しきれなくなります。そうすると、のどの違和感や全身の倦怠感、のどの痛みや鼻づまり、発熱などの症状が出るようになります。これは、ウイルスに感染した場所で免疫細胞がウイルスと戦うために発熱や炎症を起こす物質を過剰に作っているからです。そこで葛根湯が「過剰な炎症を抑える」ことで、症状をやわらげ全身状態を改善します。

鼻・のど・気管支の腫れや痛みを伴う炎症が起きる

交感神経刺激

さらに風邪の症状が進むと、体温の調節を司る脳の視床下部は免疫細胞の指令を受けます。それにより、ウイルスなどの病原体の増殖が抑えられるまで体温を上げられるように温度設定を引き上げ、発熱のスイッチを入れます。
このスイッチにより交感神経が刺激され、体を震わせて熱を作り出したり、血管を収縮させて熱を逃がさないようにして体温が上がっていきます。その際、葛根湯には交感神経を刺激する成分が含まれているため、速やかな発熱を促します。

発熱のスイッチが入る首や肩のこわばり・頭痛がある

発汗促進・血流改善

体温を上昇させることでウイルスの増殖が抑えられた後は、体の臓器に負担がかからないようすみやかに体温を下げる必要があります。 そこで葛根湯は、今度は発汗促進・血流改善により速やかな解熱を促し、体力の消耗を防いでくれます。このように、葛根湯は風邪の段階に応じてさまざまな作用をもたらし、体がウイルスを撃退できるように手伝ってくれます。

ウイルスが退治できて体温が下がり始める

まとめ

葛根湯の体を温める力は、風邪のひき始めの寒気や発熱、関節痛に対して使われてきました。
長年にわたるさまざまな研究から、元々体に備わっている免疫力、つまり「かぜ抵抗力」をあげることで、
風邪ウイルスと戦う力を助けていることがわかってきています。

元々備わっているかぜ抵抗力を効果的に上げるため、風邪のひきはじめに葛根湯を服用しましょう。

このような症状ありませんか?
  • からだがゾクゾクして寒気がとれない
  • 肩の痛み肩こりがある
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