かぜの「ひきはじめのひきはじめ」、あなたは実感していますか? 医師100人アンケートから知る「かぜ」
最終更新日 2015年12月09日ここでは、「かぜ」について医師100人に聞いたアンケート結果をもとに、
知っておきたいかぜのサインや対処法、かぜをひきやすいかもしれない体質などをご紹介しています。
目次
こんなときは早めの対処を!
知っておきたいかぜのサイン
医師100人へのアンケート結果を見ると、「かぜのひきはじめ」に現れやすい症状としては、「寒気」「熱っぽさ」が上位に来ています。この「寒気」が起こるのは、熱でウイルスに対抗するために、からだが発熱しようとしているから。
どういうことかというと、こちらでも説明しているように、かぜをひくと、ウイルスなどをやっつけるために体温を上げようとして、体温の設定温度(セットポイント)がふだんより高く設定されます。すると、ふだんと同じ体温にもかかわらず、その設定よりも温度が低いため「寒い」と感じ(悪寒)、からだが震えます。この震えは、熱を作り出すために筋肉を動かすことによって生じるもので、その結果「熱っぽい」と感じるようになります。つまり、悪寒がしたら「これから熱が上がりますよ」のサインだと考えられるのです。
もっとも初期に出やすいひきはじめの症状は?
(複数回答) <n=100>
何気ないこんな症状も、
実はかぜのサイン?
アンケート結果には、「肩や背中がこる」というものもあげられています。これも、かぜの初期にからだが体温を上げようとすることが関係しています。先と同様、体温を上げるために行う筋肉の緊張や収縮によって肩や背中がこわばり、こったようになるのです。
このほか、「鼻がツンとする」というようなものもかぜの兆しとしてあげられています。こうした何気ない症状も、からだの防御反応として理解しておくと、早く対処できます。症状の悪化を食い止めるためにも注意しておきたいものです。
かぜの兆しを感じる体調の変化とは?
(複数回答) <n=100>
こんな人は要注意!
かぜをひきやすいのは?
これも医師へのアンケートから得られた「かぜをひきやすい体質・体調」です。
「疲れが溜まっている」「熟睡できない」「食欲がない」など、体力が低下していると思われる項目が多いのがわかります。体力が低下すると、当然免疫力も低下し、さまざまな病気にかかりやすくなります。さらに、「ストレスを感じている」などの、からだのはたらきに悪影響を及ぼしかねない状態も注意が必要です。たとえば、ストレスによって眠れず、さらに体力が低下するという悪循環も考えられます。
また、体質的な問題では、「冷え症」であることも注意したい項目としてあげられています。これは、冷え症の人は体温が低い可能性があり、そのため体内にウイルスが活動しやすい状態になっていると医師が考えているのではないでしょうか。このような方には、からだを温めることを意識していくことで、かぜをひきやすい体質も改善できるかもしれません。
かぜをひきやすい体質・体調は?
(複数回答) <n=100>
今すぐできる!?
かぜのひきはじめの対処法は…
つぎに、医師おすすめの「かぜのひきはじめの対処法」を見ていきましょう。
「手洗い・うがいをする」「マスクをする」「暖かい服装をする」などが上位に来るのは当然といえますが、注目したいのは「(葛根湯などの)漢方薬を飲む」が、上位に食い込んでいることです。これは、ウイルスに抵抗するためにからだを温める漢方薬が、ひきはじめのかぜには有効だと医師が考えているからでしょう。
また「漢方薬」は、眠くなる成分が入っていないため、車を運転しなければならない人や、受験生でも使えるのもポイントです。