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デトックスとは何?
意味や効果、おすすめの食べ物、簡単なやり方をご紹介!
デトックスとはどういう意味?
デトックス「Detox」は、英語のdetoxificationの略語で、「de(否定)」+「toxicus(毒の)」に由来し、体内に溜まった有害毒物を排出させることを意味します。
私たちの体には毎日様々な化学物質や環境ホルモンなどの有害物質が入ったり、体内で老廃物が作られたりしています。
体内に入った多くの有害物質は、肝臓で解毒され、無毒化されます。
肝臓は人体で最大の解毒臓器です。肝臓で解毒されたものは、胆汁を使って便の中に排泄されたり、血液から尿に排泄されたりします。さらに、割合は少ないですが、汗や爪・髪の毛も排泄ルートの一種です。
ただし、その排出力は体質によりますし、加齢や生活習慣の乱れで排出機能は低下します。
その下がった機能を元の状態、またはそれ以上に上げるために、食べ物や飲み物などを使って行うのが「デトックス」という健康法です。
体の「毒素」とは?
体に溜まる毒素には、呼吸や食事などで体外から体内に運ばれてくるものと、体内で発生するものがあります。
体外の毒素は、化学物質や有害ミネラルで、大型の魚に含まれる有機水銀や古い水道管を通った水に含まれるニッケル、缶詰や鍋のアルミニウム、タバコの煙、排気ガスなど。残留農薬や除草剤、カビ毒などが食品に残留している可能性があります。
腸内では、腸内細菌が腐敗によって発生させるアンモニアや硫化水素などの有害ガスや発がん物質、また体内では、各臓器が行う代謝活動の過程で活性酸素や毒性のある代謝物も発生しています。
通常は、抗酸化機能や解毒機能が働けば、無毒化されますが、機能が衰えると体にダメージを与えます。
食べ物や生活習慣を改善することで体に溜まる毒素をできるだけ少なくすることはできますが、完全になくすことはできないので、日常的にデトックスを意識することが大切です。
毒素の溜まり具合を確認するには?
肝腎要(かんじんかなめ)と日本語で言いますが、それだけ、肝臓と腎臓は人間にとって重要な臓器。
これらが解毒の要となります。
肝機能と腎機能がしっかりと働いていることと、毒素の主な排泄ルートである便や尿がしっかり出ていることが重要です。
食事などを通じて体に入る化学物質などの毒素は、腸を通じて吸収され、まず解毒臓器である肝臓に運ばれます。ここで解毒処理が行われ、その排泄物は、胆汁として胆のうに運ばれ、再び腸に戻り、今度は便として排泄されます。これを腸肝循環と言って、重要な解毒のための経路です。
肝機能に最も負担をかけるのは、アルコールです。アルコールは毒性が高いため、最も優先的に解毒されますから、日常的にアルコールを飲んでいると肝臓の余裕がなくなり機能が低下します。
また、便秘体質も解毒を阻むため、便秘はしっかりと解消し毎日排泄を保ちたいものです。
もう1つの解毒の臓器は、腎臓です。
体内で代謝の過程で発生した老廃物は腎臓を通して、尿と一緒に排泄されます。
日常的に水分摂取をして利尿を促すことは基本的に重要です。
加齢に伴い動脈硬化が起きると、腎機能が低下してきます。腎不全にまで陥ると、尿毒症と言って排泄しきれなかった毒素が体内に溜まる状態になり、人工透析が必要になります。
また、日常的に薬剤を摂取している人は、代謝や排泄のために肝臓や腎臓に負担をかけている可能性もあり、注意が必要です。
便通改善によるデトックスの効果
便通を改善するデトックスには、さまざまな効果があります。
まず、便秘解消することで、吹き出物が減り美肌になるほか、ぽっこりした下腹も改善。
腸内環境を改善すると代謝がよくなるので、ダイエットや太りにくい体のベースを作ることができます。
また、食物繊維をしっかり摂取して排便を促すことで過剰な脂質や糖質も排出できるので、脂質異常症の予防や血糖値の改善にも。毒素が排出されることで、体のめぐりがよくなり、疲労感の回復、むくみ改善、冷え性や肩こりの緩和なども期待されます。
腸内環境がよくなることで、ストレス耐性も上がるので、イライラしにくくなることも。デトックスは、ダイエットはもちろん、体の免疫力の強化、メンタルの健康にも期待できます。
腸内デトックスにおすすめの食材
毒素の排出するサポートをするのが食物繊維を多く含む、野菜や海藻、豆製品、キノコ類などです。
体内にある毒素の排出をサポートするのが食物繊維。食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、それぞれ異なる働きをします。
わかめ、もずく、めかぶ、なめこ、ごぼう、オクラ、モロヘイヤ、アボカド、納豆、キウイなどに含まれる水溶性食物繊維は、余分なコレステロールや有害物質を吸着して排泄します。
また、きのこ類、豆類、ほうれん草、にら、かぼちゃ、とうもろこし、さつまいも、やまいも、こんにゃくなどに含まれる不溶性食物繊維は、便のかさを増し便通を改善します。
ごぼうやオートミールのように、水溶性と不溶性どちらも含まれているものもあります。それ以外にも様々なものに複合的に含まれているので、いろいろな食品を組み合わせて摂取しましょう
自分で簡単にできるデトックスのやり方
デトックスは、手軽にはじめることができます。簡単にできるデトックスのやり方を2つご紹介します。
方法1:水を1日1〜2リットル飲む
水分をたっぷり補給して尿の量を保つことで、デトックス効果を維持できます。
1日1〜2リットルを目安に水分を摂りましょう。寒い時は、白湯にするほか、外出時にもミネラルウォーターのボトルを持参するなどして、1日の中でこまめに補給するのがコツ。食事でもスープや味噌汁など、水分を摂るように意識をしましょう。
また、体の水分量が少なくなる、就寝前と起床時はたっぷりと水分補給してください。
ただし、特に水分量を増やしたからといって、体内に溜まった毒素が多く出るというわけではありません。水分の摂り過ぎはかえってむくみの原因にもなってしまうので、適量の水分を補給するようにしましょう。
また、水にフルーツや野菜を入れたデトックスウォーターが流行っていますが、特に通常の水分を摂取することと変わりはありません。
基本的な水分量を維持することが大切です。
方法2:腸内環境を整える
腸内環境を整えて排出力を高めるデトックス法。腸によい食材を1日3食、積極的に摂っていきましょう。
納豆や味噌、ぬか漬けなどの発酵食品や、乳酸菌などを含むヨーグルト類はおすすめです。また、食物繊維を多く含む野菜や豆類、いも類をはじめ、きのこ類や海藻類、果物などを積極的に摂りましょう。
食物繊維を増やしたら、水分摂取も忘れずに。早い人は3日程度で便通が改善されます。
また、解毒の機能を担う肝臓をサポートするため、タウリンを含む貝類、イカ、タコなどもおすすめ。
まとめ
どうしても食事や環境で体内に毒素が溜まってしまう現代人にとって、デトックスは必須の健康習慣です。
日頃から体に毒素を溜め込まないように規則正しい生活を送るほか、排出しやすいデトックスにいい食材を選ぶことで、溜めない&溜まりにくい体に。
忙しい毎日を乗り越えられる、元気で引き締まった体を維持するために、定期的にデトックスを行って快適に過ごしましょう。
また、もし自分のデトックス必要度を知りたいなら、webで「デトックス診断」を。
あなたの溜まり具合を簡単にチェックできます。
脂肪デトックスには漢方
便秘を改善して、余分な脂肪も燃焼させる脂肪デトックスなら、漢方がおすすめです。
代表的な処方として、「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」と「大柴胡湯(だいさいことう)」があります。この2処方は便秘を改善させながら、脂質代謝を上げて余分な脂肪を分解・燃焼する効果があります。それぞれ使われる体質が違うので、まずは自分の体質に合わせて処方を選ぶことが大切です。
「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」のタイプ:食べ過ぎや間食が多く、代謝が追い付かなくなることでお腹まわりに脂肪がつきやすくなるタイプ。このタイプは胃腸の働きが乱れて便秘にもなりがちです。
「大柴胡湯(だいさいことう)」のタイプ:年を重ねることやストレスなどでホルモンバランスが乱れ、脂質代謝が低下し、上半身を中心に、筋肉の少ない二の腕・脇腹に溜まりやすいタイプ。また、このタイプは食生活が乱れやすく、便秘にもなりがちです。
「防風通聖散」と「大柴胡湯」の2処方は、ドラッグストア等でクラシエ薬品のコッコアポとして販売されていることがあります。漢方薬で自分にあう脂肪の減らし方を探したいときは、ぜひチェックしてみてください。
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