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基礎代謝を上げる方法とは?
脂肪燃焼しやすくなる7つの生活習慣を紹介!

2023年12月21日

基礎代謝は上げられる?その方法とは?

「食べる量は昔と変わっていないのに太りやすくなった」「最近便秘がちでスッキリしない」「体が冷えやすい」「疲れが抜けない」
そんな症状に悩まされている人は、体の代謝が落ちている可能性があります。では、どうすれば代謝を上げることができるのでしょうか。

太りにくく痩せやすい、理想的な体を手に入れるには、代謝を上げることが必須。
まずは代謝について正しく理解しましょう。

人間の体は、「活動代謝」「食事誘発性熱産生」「基礎代謝」の3種類の代謝をおこなっています。

「活動代謝」とは体を動かすことによって消費されるエネルギーで、「食事誘発性熱生産」は食事したものの消化に使われるエネルギーのことです。
そして、3種類のうちもっとも大量にエネルギーを必要とするのが「基礎代謝」。

「基礎代謝」とは、呼吸したり心臓を動かしたり、生命を維持するために必要なエネルギーのこと。
このエネルギーは、寝ているときや座ってじっとしているときにも消費されています。
効率よくエネルギーを消費するには、基礎代謝を上げるとよいと言えるのです。

高い基礎代謝を維持している人は体温が高く血の巡りがよいため、老廃物が溜まりにくいので、若いころと変わらないスタイルをキープしやすく、体調不良に悩まされることも少ないと言われています。

そもそも基礎代謝は、男女ともに10代半ばから後半にピークに達し、その後は年齢とともに低下していきます。
これは、成長期には体の発育のために多くのエネルギーが必要とされるからです。
そのため、年齢を重ねても若いころと同じような食生活を続けていたら、カロリーを消費しきれず、体に脂肪が蓄積されてしまいます。

なかには若いころと同じくらいたくさん食べても、まったく太りにくい人もいるかもしれませんが、それは、年齢を重ねても、高い基礎代謝を保っているからです。

そういう人とそうでない人の大きな違いは、日々の運動量や生活習慣にあります。
つまり、健康的なライフスタイルや適度な運動を心掛けることによって、基礎代謝を高めることは可能なのです。

毎朝スッキリと目が覚めず、なんとか朝の支度をして出社したものの午前中はうまく頭が働かないなら、自律神経の機能が低下しているのかも。
自律神経のバランスを整えることも、代謝を上げるために大切です。
朝起きたらまず、カーテンを開けて朝日を浴びて、体と頭をしっかりと目覚めさせましょう。

そして、深く呼吸しながらストレッチすると、体に酸素がたっぷりと取り込まれて目覚めがよくなり、代謝も上がりやすくなります。
簡単なストレッチをおこなって血の巡りをよくすると、交感神経が優位になり、朝から活動モードに入りやすくなるのです。

まずは、ベッドの上で寝たままできるストレッチからはじめましょう。

ベッドの上で寝たままストレッチ

  1. 仰向けに寝たまま頭の上で両手を組んで、両手両足を上下に気持ちよく伸ばす
  2. 仰向けのまま膝を立て、おへそをのぞき込むようにして上体を浮かせ、腹筋を動かす
  3. 両手を左右に広げて、右足を左側に倒してしばらくキープ。反対側も同様におこなう
  4. 起き上がる前に四つん這いになってお尻をかかとの上に乗せる。両手を前にぐっと伸ばして背中をストレッチする

ベッドの上でのストレッチが習慣化されてきたら、体を起こしてさらにストレッチを深めましょう。

さらに目覚めをよくするストレッチ

  1. 右腕をまっすぐ前に伸ばし、左手で抱えるようにして体に近づけ、ストレッチする。反対側も同様におこなう
  2. 足を肩幅に開いて立ち、両手をお尻のあたりで組む。肩甲骨を寄せるように腕を後ろに引く。何度か繰り返す
  3. 足を肩幅に開いて立ち、両手を頭上に。左手で右手首をつかみ、体を左上に引っ張り上げる気持ちで右体側をストレッチ。反対側も同様におこなう
  4. 右足を立てて座り、太ももを胸につけて膝を抱え込みながらふくらはぎを伸ばす。反対側も同様におこなう

やりやすいものからはじめて、毎日少しずつでもいいので続ければ、徐々に午前中から気持ちよく過ごせるようになるでしょう。

寝ている間にかく汗の量は、約500mlだと言われています。
ベッドから起き上がったら、まずはコップ1杯の水を飲んで、失われた水分を取り戻しましょう。
水分を補給することによって血行がよくなり、基礎代謝の向上が期待できます。

水のかわりに白湯を飲むと、胃腸が温まって内臓の働きが活性化して、代謝が上がりやすくなります。
体が冷えやすい人は特に、夏場でも冷たい水ではなく白湯を摂るように心がけましょう。

朝は少しでもゆっくり寝ていたいから、朝ごはんを食べないという人もいるかもしれません。
しかし、食事を摂ると消化吸収のために副交感神経が活性化されるため、エネルギー代謝が活発になると言われているので、できるだけ、朝食は摂るようにしましょう。

食事を摂るタイミングもできるだけ規則正しくすると、さらに体のリズムが整いやすくなります。

また、最近では効率よくビタミンを摂取できるスムージーなどを食事代わりにしている人も多いようですが、よく噛むことも代謝アップの秘訣。また、噛むことでスッキリ目が覚め、活力がみなぎってくるはずです。
毎日は難しくとも、時間に余裕があるときには昔ながらの一汁三菜の食事などを楽しむといいでしょう。

冷たい飲み物や食べ物は、体温を下げたり、内臓の働きを鈍くしたりしてしまいます。
冷たいお茶より温かいお茶、冷たい蕎麦より温かい蕎麦など、可能なら温かいものを選ぶようにしましょう。

また、代謝を上げてくれる食材を選ぶことも大切です。
基礎代謝を上げる食べ物には、「体を温めて内臓の働きをよくするもの」「筋肉のもととなって脂肪燃焼をサポートしてくれるもの」「糖質や脂質の代謝を助けてくれるもの」などがあります。

体を温めて内臓の働きをよくするもの

体が冷えると、臓器の働きが鈍って基礎代謝が低下します。
暑い夏でも、体を冷やすものは摂り過ぎず、なるべく体を温めてくれる成分を含有した食材を多く摂取しましょう。
ちなみに、コーヒーやお酒の多くは体を冷やすと言われているので注意しましょう。

<体を温めてくれる成分:食材>

  • カプサイシン:唐辛子、チリペッパーなど
  • ショウガオール:ショウガ
  • 硫化アリル:ネギ、玉ねぎ、ニンニク、ニラ、らっきょうなど
  • ビタミンE:かぼちゃ、さつまいも、ウナギ、アーモンド、ゴマなど

筋肉のもととなって脂肪燃焼をサポートしてくれるもの

筋肉のもととなるタンパク質は、アミノ酸から作られています。
そのため、良質なアミノ酸を積極的に摂取することで、脂肪が燃焼されやすくなります。

<代謝を高めてくれるアミノ酸:食材>

  • リジン:魚介類、肉類、レバー、牛乳、チーズ、大豆、白花豆など
  • アルギニン:鶏肉、豚肉、カツオ、大豆、ゼラチン、落花生など
  • アラニン:鶏肉、しじみ、ホタテ、イカ、鰆、鮭、しらす、アジなど
  • プロリン:豚肉、カツオ、チーズ、ゼラチンなど

糖質や脂質の代謝を助けてくれるもの

糖質の代謝をサポートするビタミンB1、脂質の代謝をサポートするビタミンB2をはじめとするビタミンB群は、ダイエットにも欠かせない成分です。

<ビタミンB群を多く含有する食材>

豚肉、レバー、ウナギ、青魚、マグロ、カツオ、鮭、卵、牛乳、玄米、納豆、大豆製品、豆類など

その他、甲状腺ホルモンを作る材料になるミネラルである「ヨウ素」も、糖質や脂質、タンパク質の代謝促進をサポートしてくれます。

<ヨウ素を多く含有する食材>

昆布、ワカメ、牡蠣、ハマグリ、小エビ、イワシ、サバ、鮭、パイナップルなど
すべての食材を満遍なく取り入れるのは大変かもしれませんが、まずはティータイムの紅茶にショウガのハチミツ漬けをプラスしたり、夕食のメインに、アミノ酸やビタミンB群を多く含む食材を選ぶようにしたりと、できることから少しずつはじめていきましょう。

筋肉量が低下すると、それに伴って基礎代謝が落ちていきます。
日常的に体を動かす習慣がなければ、筋肉は20代を境に年々減っていき、そのぶん、脂肪が増えやすくなります。

それを防ぐためには、適度な運動を習慣化することが必須です。
ジムに通ったりランニングしたりする時間が取れないなら、日常生活の中で運動量を積み重ねてみましょう。

  • 最寄り駅の一つ手前の駅で降りて一駅分歩く
  • エスカレーターやエレベーターは避け、なるべく階段を使う
  • 電車やバスでは、席が空いていても立つ

こんな小さな習慣でも、積み重ねればかなりの運動量になるはず。
また、歩数計や音楽プレイヤーを活用して、楽しみながらウォーキングするのもいいでしょう。
体を動かすことに慣れてきたら、自宅での筋トレなども加えるとさらに高い効果が期待できます。

筋肉をつけることは、肩凝りや腰痛の予防やエイジングケアにもつながるので、自分に合った方法を見つけてみましょう。

残業で遅くなったときや暑い夏などは、ゆっくりと湯船に浸かるよりもサッとシャワーで済ませたいと思う人は多いでしょう。しかし、基礎代謝を高めたいなら、しっかりと湯船に浸かって体を芯から温めることが理想的です。体が温まって血液やリンパの流れがよくなると、老廃物も溜まりにくくなり、体がスッキリします。

また、入浴時に体を効率よく温めるために、以下の6つを実践するのがおすすめです。

1. 入浴前に白湯を飲む
入浴前にコップ1杯の白湯を飲んで体を内側から温めておくと、発汗作用が高まります。

2. ぬるめのお湯に浸かる
40度程度のぬるめのお湯は、副交感神経の働きを高め、心身をリラックスさせ、胃腸の消化機能も促進させます。
また、熱すぎると心臓に負担をかけたり、血圧を上げやすかったりするので気をつけましょう。

3. 湯船に浸かる前に掛け湯する
湯船に浸かる前には必ず掛け湯して、体を十分に慣らしましょう。

4. 湯量は肩先が出るくらいにする
肩が隠れるまでの湯量の湯船で長風呂すると、体が温まる前にのぼせてしまう可能性があります。
ただし、冬場など寒い場合は、首周りは冷やさないこと。
首周りの冷えを感じたら、首や肩に熱めのお湯をかけるなどしてしっかり温めましょう。

5. 足裏を揉みほぐす
体が温まってきたら、足の指からかかとにかけでの足裏を丁寧に揉みほぐしましょう。
足裏には、全身の各部位につながる「反射区」があるので、刺激すると体が内側から温まって、入浴後もポカポカが持続します。

6. 入浴中に水分を補給する
入浴時には大量に汗をかくため、血液中の水分が減り、血圧が上昇しやすくなっています。
長湯する場合は特に、入浴中に水または白湯を飲むことをお忘れなく。

また、入浴後には髪や体を濡れたままにせず、バスタオルやドライヤーでしっかりと水気を切り、体が温かいうちにパジャマに着替え、体が冷えすぎないうちに就寝しましょう。

体が温まった状態だと入眠もしやすく、朝までぐっすりと眠ることができますよ。

人間の体の大部分は、水でできています。体内の水は、血液として体の中を巡って細胞に栄養素や酸素を届けるなど、重要な働きを担っています。

水の量が適切で、しかもきれいな水が体内を巡ることが、健康を維持するためには必要であり、そうすれば血液の流れもスムーズになって細胞にもきちんと水分が行き届き、細胞が活発になる=代謝が上がる、ということになるのです。

その一方、私たちは毎日たくさんの水分を体内から外に出しています。
尿や便、汗として水分を排泄していますし、皮膚からも水分が蒸散しています。
「毎日、体から失う水」は、平均して2300ミリリットルと言われています。
つまり、毎日2300ミリリットルの水を補わなくては、体の水分を適切に保つことができないのです。
通常、食事から摂れる水分量は600ミリリットルと言われています。
そのほか「代謝水」と言って、食べ物を体内で分解する時に作られる水が1日200ミリリットル。

そのため、2300-(600+200)=1500ミリリットルの水を毎日摂ると良い、ということになるのです。

「痩せたい」「健康になりたい」「若々しい肉体を維持したい」など目指す体は人それぞれですが、いずれの理想にも、基礎代謝を正しく理解することが少なからず役立ちます。

そこで、基礎代謝に関しての気になる疑問を解決して、さらに知識を深めておきましょう。

Q. 食べる量を減らしてダイエットするのはあり?
A. 基礎代謝を上げるために運動したり毎日湯船に浸かったりするのは面倒だから、食べる量を減らしてダイエットしたいと考える人もいるかもしれません。
しかし、運動せずに食事の量を減らすと、筋肉が落ちると同時に基礎代謝も低くなるので、カロリーが消費されにくくなるだけでなく、リバウンドしやすい体になります。

Q. 基礎代謝がピークとなる10代後半の頃と食べる量を変えなかった場合、どのくらい太る?
A. 10代後半と同じ食生活を続けた場合、1年ごとに男性は0.4kg、女性は0.3kgの脂肪が体に蓄積される計算になります。
大人になると中性脂肪がつきやすくなるのはこのためなのです。

Q.いつも朝食はしっかり食べたほうがいい?
A. 「朝食は必ず食べるべきだと言われているから」などの理由でお腹がすいていないのに食事を摂ることは、体にとってよいこととはいえません。
たとえば、前日飲み会で暴飲暴食した結果、消化が滞っている状態なのに、無理やり朝食を食べることは体に負担をかけてしまいます。
「今、どれくらいお腹が空いているか」「今、何を食べたいか」など、自分の体に問いかけながら、食事の内容を考えましょう。

基礎代謝を上げることは、体の巡りがよくなり、毒素や老廃物が流れやすくなるため、心身ともにスッキリすることにつながります。

余分なものをスムーズに排出できる体になれば、便秘で体が重たくなることもなく、肌も透明度が増していきます。
体温も上がり、免疫力がアップするとも言われており、健康を考える上でとても重要なのです。

5年後、10年後も変わらず、健康で充実した毎日を送るために、先にご紹介した【基礎代謝を上げる方法】を、ぜひチャレンジしてみましょう。

また、最近では脂質代謝や水分代謝を上げる漢方薬なども市販されているので、体質に合ったものを選べば力強い味方になってくれるはずです。
自分の体が軽やかになっていくことを楽しみながら続ければ、自然と理想の自分に近づいていけるでしょう。

「食事や運動だけだとなかなか代謝が上がらない」「年々代謝が落ちていって、脂肪やむくみに悩む」…そんな方には、脂質代謝や水分代謝を上げる漢方薬もあるのでぜひチェックしてみてください。
ドラッグストアでよくみる代謝を上げる漢方薬は4処方もあります。まずは自分の症状や体質に合わせて選ぶことが大切です。

選ぶポイント

①上げたいのは脂質代謝、余分な脂肪が気になる方へ

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」のタイプ:食べ過ぎや間食が多く、代謝が追い付かなくなることでお腹まわりに脂肪がつきやすくなるタイプ。このタイプは胃腸の働きが乱れて便秘にもなりがちです。

大柴胡湯(だいさいことう)」のタイプ:年を重ねることやストレスなどでホルモンバランスが乱れ、脂質代謝が低下し、上半身を中心に、筋肉の少ない二の腕・脇腹に溜まりやすいタイプ。また、このタイプは食生活が乱れやすく、便秘にもなりがちです。

②上げたいのは水分代謝、むくみが気になる方へ

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」のタイプ:筋力が弱い人や疲れやすい人は、水分代謝が悪く、余分な水分が重力などで下に溜まりやすいです。そのため、このタイプは特に夕方以降下半身にむくみが起きやすくなります。これにより、脚などが太く見えてしまいます。また、むくみを放っておくと、下半身に余分な脂肪がつく原因の一つとなると言われています。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」のタイプ:寒いのが苦手で、あまり汗をかかない、顔・手足の冷えとむくみがあるのが特徴のタイプです。冷えがあると水分代謝が悪くなり、体内に水分をため込んでしまいます。さらには、血管外の余分な水分は血管を圧迫し、血行を悪くしてしまうため、より冷えやすくなり、むくみと冷えの悪循環に陥ってしまうのです。その時に、特に体の末端である顔や手足にむくみがでやすくなります。

この4処方は、ドラッグストア等でクラシエ薬品のコッコアポとして販売されていることがあります。漢方薬で自分にあう脂肪やむくみの減らし方を探したいときは、ぜひチェックしてみてください。

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からだにいいこと
記事監修
からだにいいこと編集部
創刊18周年を迎えた女性向けの健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。