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脂肪燃焼に効果的な痩せやすくなる食べ物って何?
脂肪燃焼につながる、痩せるための食べ物って何?
脂肪燃焼に必要な栄養素
ダイエットというと、食事で摂る総カロリーを減らすことばかり注目されがちですが、実は気にしてほしいのが食事の質を上げること。人が1日に食べられる量は限られています。そのなかで、どんな食材を摂るかが脂肪燃焼の大きなカギ。
食事の質を上げることを意識すると、必然的に総カロリーの中でも脂肪燃焼しやすい栄養素の割合が増えることになります。なかでも、脂肪燃焼で特に注目したいのが「タンパク質」と「ビタミン・ミネラル類」です。他の食材とのバランスを意識して健康的なダイエットを目指しましょう。
【タンパク質】
三大栄養素の中でも、脂肪を燃焼させる栄養素として重要なのが「タンパク質」。内臓や筋肉など、体の大部分はこのタンパク質で構成されており、エネルギーを燃やすための酵素やホルモンなどの原材料でもあります。痩せやすく、太りにくい体のベースとなる「基礎代謝」を維持するのに重要な栄養素です。
食事でタンパク質がしっかり摂れていないと、筋肉量が減るだけでなく、体の機能が低下してしまうので、基礎代謝が低下します。基礎代謝をアップさせ脂肪を燃焼させるためにも、タンパク質は毎食摂りたい重要な栄養素です。
厚生労働省の「国民健康栄養調査 2020年版」※1では、タンパク質の摂取量が減少していることが指摘されています。1日のタンパク質の摂取推奨量※2は、成人男性で65g、成人女性50g となっていますが、2002年から2016年までで男性女性ともに、タンパク質摂取量が0.2%ずつ減少しています。
運動習慣のある人や体を鍛えるなど、体の筋肉量を増やしたい人は、体重1kgあたり1.2〜2gのタンパク質が必要で、例えば体重50kgの女性の場合、最低でも60gのタンパク質が必要です。この量のタンパク質を摂るためには、下記の量を1日で食べる必要があります。
<1日約60gのタンパク質を摂る例>
牛モモ肉 100gで 19.5gのタンパク質を摂取
納豆1パックで 12.4gのタンパク質を摂取
豆腐1/2丁で 9.9gのタンパク質を摂取
牛乳200ccで 6.6gのタンパク質を摂取
ヨーグルト100gで 3.6gのタンパク質を摂取
卵1個で 8.6gのタンパク質を摂取
これで、トータル約60gのタンパク質を摂取することになります。
こうしてみると、結構な量だと感じます。これに加えて、野菜や果物を摂ってこそバランスの良い食生活になるのですから、毎食、タンパク質を意識的に摂らないと、筋肉を作る目標は達成できないのです。
タンパク質を多く含む食品はやはり肉類でしょう。動物性タンパク質と植物性タンパク質の主な違いは、その中のアミノ酸のバランスですが、必要なアミノ酸を満たそうと思うと、肉類などに含まれる動物性タンパク質の方がバランスよくアミノ酸を摂取することができます。また赤身の部分を選べば、脂質を摂り過ぎることなく、タンパク質を摂取することができます。
もちろん、魚や植物性たんぱく質も重要で、大豆などの豆製品にもタンパク質は豊富に含まれていますから、それらもどんどん摂り入れるようにしたいものです。卵や牛乳、ヨーグルトにもタンパク質は豊富なので、忙しい朝には、手間のかからない納豆や卵かけご飯、ヨーグルトなどを加えることで、1日のタンパク質摂取量を増やすこともおすすめです。
※1 「国民健康栄養調査 2020年版」より。
※2 「日本人の食事摂取基準 2020年版」より。
【ビタミン・ミネラル類】
からだを作る材料やエネルギーそのものにはならないながら、三大要素の炭水化物、脂質、タンパク質のエネルギー変換をサポートするという、需要な役割を担っているのが「ビタミン・ミネラル類」です。
例えば、タンパク質とビタミンB6を一緒に摂る事で、アミノ酸に分解し、筋肉へ合成させるのを助けたり、利用・吸収の効率が高まりやすくなります。
ビタミン・ミネラル類は代謝をアップさせて脂肪燃焼を促すダイエットに欠かせない栄養素です。マルチビタミン・ミネラルのサプリメントで補うことは建設的ですが、なるべく野菜や果物、海藻類、雑穀類、肉や魚、乳製品など様々な食品を組み合わせて食べて、バランスよく摂取するのがおすすめです。
脂肪燃焼にはお肉のタンパク質
脂肪を燃やすには、体にその力がなければなりません。1日に消費されるエネルギーの内訳をみると、基礎代謝が約60%、身体活動量が約30%、食事誘発性熱産生が約10%になります。
基礎代謝とは、生きていくための生命活動として消費されるエネルギーのこと。心臓は何もせずじっとしている時でも動き、呼吸が止まらないようになっていますが、こういった活動で消費されるエネルギーのことを言います。
次に、身体活動量とは、運動や家事・仕事などの日常生活の活動によるもの。
最後に、食事誘発性熱産生とは、食事を摂った時に消費されるエネルギーのこと。食事を摂ると体内で栄養素が分解され、一部が熱として消費されます。食後に体が温かくなるのはこのためです。
このなかで注目したいのが、1日に消費される総エネルギーの約60%を占める、基礎代謝です。脂肪燃焼のカギとなるのが、基礎代謝を上げること。
基礎代謝は、体の筋肉の量が多ければ多いほど、上がります。体には、足にある大きな筋肉である大腿筋のほかにも、内臓まわりや皮膚の表面などにも微細な筋肉が多数あります。脂肪燃焼をするためには、これらの筋肉に栄養を届けることが大切です。
肉に含まれるタンパク質は、筋肉はもちろん、内臓、肌、髪、爪などを組成しています。さらには、体中で機能する酵素やホルモン、神経伝達物質、免疫物質などはタンパク質でできています。タンパク質は、体の構造を保つだけでなく、機能を司るものです。そのため、タンパク質が十分に補給されないと、体は筋肉中のタンパク質を分解して生命活動に重要な部位にタンパク質を届ける様作用します。筋肉を減らさないためにもコンスタントにタンパク質を摂取し続ける必要があります。
筋肉量が減ると基礎代謝が低下して、脂肪が燃えにくい体になるので、食事では毎食、タンパク質を意識的に摂りましょう。
タンパク質を豊富に含む肉類は、良質な部位を選んで積極的にとりたいもの。特に、脂肪燃焼にオススメの肉ランキングをご紹介します。
<脂肪燃焼におすすめの肉ランキング>
1位 ラム肉
ラム肉には、「L-カルニチン」というアミノ酸が含まれています。この成分は脂肪代謝に重要で、脂肪酸と結合して、ミトコンドリアに運ぶ役割を持っています。つまり、脂肪酸をエネルギーに変える働きをサポートしてくれるということ。ただしラム肉はニオイがあるため好き嫌いは分かれます。
2位 牛肉
「ダイエットには赤身の肉がいい」と聞いたことありませんか? 牛肉のモモ肉やヒレ肉は、脂肪が少なく効率的にタンパク質を摂取できます。また、「L-カルニチン」の含有量が多いのも魅力。スーパーで手軽に手に入るものの、牛肉のモモ肉やヒレ肉は、値段が高めになります。
3位 豚肉
豚肉には、「ビタミンB1」が豊富。代謝のサイクルをスムーズにして、脂肪燃焼はもちろん、疲労回復にも効果があります。やはり、脂肪分の多い豚バラなどは避けて、ヒレ、モモなど赤身の部分を選ぶとよいでしょう。
4位 鶏肉
低価格で低脂肪、高タンパク質の部位といえば、鶏むね肉です。また、鶏むね肉には、抗疲労成分の「イミダペプチド」が含まれています。脳の疲労や老化を防ぎ、アンチエイジング、快眠効果も期待できます。
肉だけじゃない。魚も重要!
人の体には2種類の脂肪細胞があります。脂肪を溜め込む「白色脂肪細胞」と、脂肪を分解し熱を産生する「褐色脂肪細胞」です。「褐色脂肪細胞」には、エネルギーを作り出す細胞器官であるミトコンドリアが多くあり、ここに含まれる「UCP1」というタンパク質が熱を作り出しています。
最近の研究では、「白色脂肪細胞」が長期の寒冷刺激などによりUCP1を発現する様になり「ベージュ脂肪細胞」に変化することがわかってきました。
「ベージュ脂肪細胞」を増やすためには、「UCP1」を増やすと効果的です。実験では、高脂肪食を与えたマウスより、EPAやDHAを含む魚のオイルを添加した高脂肪食を与えたマウスの方が、「UCP1」の発現が4倍に増えていたそう。またEPAやDHAは、いわし、サバ、さんまなど光モノに多く含まれ、LDLコレステロールや中性脂肪の低下にも効果が期待できます。
雑穀や玄米などが脂肪燃焼をサポート
ダイエットの天敵とも言われる「糖質」。避けている人も多くみられますが、体のエネルギーを作る重要な栄養素です。しかも、極端に制限してしまうと、逆に筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとするので、筋肉が落ちてしまいます。適度に質のよい糖質を摂れば、脂肪燃焼の強い味方になってくれます。
まず避けたいのが、精製された小麦で作ったパンや麺類など。体を冷やして代謝を下げやすい上に腸に溜まりやすいので、脂肪燃焼の妨げになりかねません。
積極的に摂りたいのが、雑穀や玄米などの穀物類です。こういった穀物は皮ごと食べるので、糖質の吸収を穏やかにする食物繊維が豊富で、食後の血糖値の上昇が穏やかです。また、食物繊維は、腸内の善玉菌によって短鎖脂肪酸に分解発酵されますが、この短鎖脂肪酸は、脂肪細胞の肥大化を防ぎ、代謝を上げる為、抗肥満作用があります。また、エネルギー代謝をスムーズにする「ビタミンB1」が豊富。腹持ちもよいので、間食が不要になったり、糖質不足によるスイーツのドカ食いなども防げます。糖質が気になる人は、玄米や雑穀米を摂るなら活動量の多い朝と昼を中心にして、夜は少なめにするといいでしょう。かと言って、大量に摂取すると、余った糖質は脂肪に変わりますので「適度に」が重要です。
水分補給も十分に行うことが脂肪燃焼に
脂肪燃焼には、体の水分補給も重要です。体の約60%は水分でできています。筋肉については、約60~70%が水分です。血液やリンパ液などの体液はもちろん、各臓器がエネルギーを産出するときも水分は必要になります。
汗をかいた時だけでなく、日頃からこまめに水を飲む習慣をつけましょう。まず、朝起きたらコップ1杯を。
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくといわれており、寝起きの体は軽い脱水状態です。寝起きに1杯、10時、ランチの前、おやつの時間、夕食前、寝る前と1日6回水を飲むと、1日で1リットル以上の水分を補給できます。
暑い日は、冷たい水を飲みたくなりますが、内臓を内側から冷やすことで内臓機能が低下し、基礎代謝を低下させる結果に。夏バテの原因にもなりますので、常温を心がけましょう。水が飲みにくい人は、レモンやハーブを入れたりすると飲みやすくなります。水分を補給すれば血液やリンパ液などのめぐりがよくなり、必然的に代謝がアップ。脂肪燃焼しやすい体になります。
また、ブラックコーヒーには、脂肪燃焼効果があることがわかっています。コーヒーの生豆から発見されたポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が、脂肪の吸収を抑える働きのほか、体のサビを抑える抗酸化作用、血糖値の上昇の抑制作用などもあるとされます。カフェインにも、脂肪燃焼作用があることがわかっています。
コーヒーの効果を最大限に活かすには、運動する1時間前がおすすめ。コーヒーの効果で血中に脂肪酸が増え、そこで運動をすると、脂肪酸が消費されて脂肪燃焼効果が加速されます。
お茶に含まれる茶カテキンにも、脂肪燃焼効果があることがわかっています。お茶を飲んだ時に感じる渋みは、茶カテキンによるもの。脂肪燃焼効果のほか、抗酸化、抗菌、整腸作用などがあります。
特に、煎茶に多く含まれており、お茶の茶カテキンを摂取しておくと、生活のさまざまな面で脂肪がエネルギーとして使われやすくなります。
水分補給の水と、お茶やコーヒーなどの飲み物は別物と考えましょう。それらはデトックスや抗酸化には効果的ですが、大量のカフェインには利尿作用があり、逆に体の水分を排出してしまいます。1日の水分摂取量にお茶やコーヒーは含めずに。
スポーツ飲料も水分補給目的の飲み物ですが、砂糖がたっぷり入っているものも多いので、脂肪燃焼の観点から見ると不向きです。
スパイスで体温UPも脂肪燃焼に効果あり?!
汗をかくスパイスとして、すぐイメージできるのが「唐辛子」です。食事に少しプラスするだけで、唐辛子に含まれる辛味成分の「カプサイシン」の作用で、体が温まります。
これは、カプサイシンが交感神経を興奮させて、アドレナリンを分泌させることで、体に熱を作るためで、それが脂肪を燃やしやすくしてくれます。
また、どんな料理にも合わせやすい「生姜」も、脂肪燃焼の強い味方。生姜に含まれる「ジンゲロール」という成分は、加熱することで「ショウガオール」に変化。この成分が体温を上げ、脂肪燃焼しやすい体をサポートしてくれます。
体温が1度アップすると、基礎代謝が13%アップすることがわかっています。例えば、1日の基礎代謝が1200kcalの人の体温が1度上がると、基礎代謝は1356kcalに。梅おにぎり1個分の消費カロリーが増えることになります。
女性に多い冷え性の人は、体温を上げることを意識するだけで基礎代謝が上がり、脂肪が燃える体になります。体が冷える冬だけでなく、冷房を使う夏場も、積極的に生姜をとって、体温アップに励みましょう。
朝、体温を上げておくと、その日1日の代謝が上がります。白湯にスライスした生姜を1枚入れた「しょうが白湯」や「ジンジャーティー」、はちみつにお湯と生姜とレモンを加えたものなどがおすすめ。食事も、温かい料理に生姜を加えて摂りましょう。生の生姜をすり下ろすのが面倒なら、チューブやパウダーを活用すると便利。麺類や炒め物にも使えます。 ただし、唐辛子や生姜は刺激成分が入っているので、摂り過ぎに注意しましょう。
まとめ
以前と比べて食べる量は同じなのに、太りやすくなった‥そんなときは食事の量や運動だけでなく、脂肪燃焼につながる食べ物も視野に入れてみましょう。
また、肥満改善には漢方を取り入れるのもおすすめです。
太りやすい体質にアプローチして、体全体のバランスを整えながら余分な脂肪を減らす漢方、よく用いられるのは「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」と「大柴胡湯(だいさいことう)」の2処方です。
こちらの2処方は便秘を改善して、脂質代謝を上げて余分な脂肪を分解・燃焼する効果があります。それぞれが使う体質が違うので、まずは自分の体質に合わせて処方を選ぶことが大切です。
「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」のタイプ:食べ過ぎや間食が多く、代謝が追い付かなくなることでお腹まわりに脂肪がつきやすくなるタイプ。このタイプは胃腸の働きが乱れて便秘にもなりがちです。
「大柴胡湯(だいさいことう)」のタイプ:年を重ねることやストレスなどでホルモンバランスが乱れ、脂質代謝が低下し、上半身を中心に、筋肉の少ない二の腕・脇腹に溜まりやすいタイプ。また、このタイプは食生活が乱れやすく、便秘にもなりがちです。
「防風通聖散」と「大柴胡湯」の2処方は、ドラッグストア等でクラシエ薬品のコッコアポとして販売されていることがあります。漢方薬で自分にあう脂肪の減らし方を探したいときは、ぜひチェックしてみてください。
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