四季がある日本は、季節によって気温や湿度が大きく変化します。
人それぞれ、体質によって得意な気候・苦手な気候がありますし、センシティブな更年期世代は、気温差の大きい季節の変わり目にバランス状態が乱れて不調を感じやすくなることも。
さらに新年度にともない、お引越しといった環境の変化や、転職・部署異動による人との関わりの変化がある方もいらっしゃり、変化が重なりやすい時期のため、心身ともに不調も出やすいものです。
一年をとおして健康で快適に過ごすための基盤となるのが食事です。
国際薬膳師の資格をもち、薬剤師としても活躍する大岩真子さんが今の季節にぴったりの身体を整える食養生レシピを考案。
おいしさはもちろんのこと、10分以内で完成する手軽さと見栄えのよさも魅力です。
3月は季節変化に気配りし、バランスを整えて心身ともに健やかに
春は、気温の変化や外的刺激の影響で不調が現れやすいため、不調から体を守るためには、体温を上げることが大切です。
また春は新しい始まりの季節であり、エネルギーや動きが活発に。草木など、地下で眠っていたエネルギーが太陽の温かな光とともに飛び出し、急速な変化と成長をします。
そして、エネルギー代謝が活発になる春は「デトックス(毒出し)」の季節。
ただし、冬に溜め込んだ毒素を排出しようとする働きが活発になりすぎると負担がかかってしまうこともあります。食養生では解毒作用と、エネルギーや血液の巡りを良くすることによりバランス状態を整えることが、この季節を快適に過ごすポイントです。
季節と調和し、不調から身体を守る「蒸し鶏のネギ生姜ソースかけ菜の花添え」
今回のおすすめレシピは、良質なたんぱく質が豊富で滋養作用があり、身体を温める性質の鶏肉に、体を温める生姜と血流を良くするネギのソースをかけ、デトックス効果のある菜の花を添えた、食べ応えのあるメニューです。
生姜とネギは風邪の予防に。
またネギの特有の匂いはアリシンによるもので、殺菌作用があります。このアリシンはネギの白い部分に多く含まれ、加熱するとアホエンに変わり、血流を良くする働きを持つようになります。
菜の花は緑黄色野菜に分類されβカロテン、葉酸や鉄が豊富でカリウムも多いので、体内に滞っている老廃物を解毒してエネルギーや血液の巡りを良くするといわれています。
味つけに酢の酸味をプラスすることで巡りを良くする効果もあります。
材料(2人分)
・菜の花 1/2束
・鶏むね肉 1枚(300g)
・長ネギ 1本
A
・砂糖 小さじ1
・酒 大さじ1
・塩 ひとつまみ
・すりおろし生姜 小さじ1
B
・酒 大さじ2
・醤油 大さじ1
・オイスターソース 大さじ1
・砂糖 小さじ1
・お酢 小さじ1
・ごま油…小さじ1
作り方
① 鶏むね肉をフォークで数カ所穴を開け、耐熱ボウルに入れる。
② Aの調味料を混ぜ合わせ、①に入れてなじませる。
③ 菜の花を半分に切り、耐熱皿に並べて電子レンジ(500W)で3分間加熱後、水にさらす。
④ ネギを斜め薄切りにして耐熱ボウルに入れ、混ぜ合わせたBの調味料を加えて混ぜる。
⑤ ②の調味料をかけた鶏肉に、ふんわりとラップをかけ、電子レンジ(500W)で5分間加熱。
ラップをはずさず、そのまま予熱で火を通す。
粗熱が取れたらお好みの厚さに切り菜の花とお皿に盛る。
⑥ ④を電子レンジ(500W)で3分加熱しタレを作り、⑤にかけたら完成。
大岩真子(おおいわまこ) @maco9249
薬剤師・国際薬膳師。
代々続く薬剤師家系に生まれ、自身もその道へ。
家族へのお弁当作りをきっかけに薬膳に興味を抱くようになり、薬膳コーディネーターを経て、国際薬膳師の資格を取得。
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