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年齢を重ねるにつれて、なんとなく疲れやすくなったり、寝てもスッキリしなかったり、以前より太りやすくなったり…と感じることはありませんか?
特に更年期にさしかかると、ホルモンバランスの変化により、さまざまな不調を感じやすくなります。
「年齢のせいだから仕方ない」と思ってしまいがちですが、実はちょっとした工夫で体調を整えることができます。それが、「自分の心身のバランス状態を知って、それに合った食材を選ぶこと」です。私たちの体は毎日食べているものでできており、食事はとても大切です。
今回は、それぞれのバランスタイプに合わせた「 おすすめの食材」と「避けたい食材」、「組み合わせると効果を高めることが期待できる食べ方」、「食べ合わせのNG例」をご紹介します。
同じ食材でも人によっては逆効果に⁉︎

更年期はホルモンの変化により、体の内側のバランス(冷え、ほてり、だるさ、乾燥など)が乱れがちです。これらの乱れをクラシエのメノテックライフでは独自の「実・虚・寒・熱・湿・燥」の6つのタイプでとらえます。そのタイプに合わせた食材を選ぶことで、不足を補ったり過剰をおさえたりして、自然に心と体が整っていきます。
例えば、体が冷えやすい「寒タイプ」の人が、夏野菜や南国フルーツなど体を冷やす食材を食べ続けると、さらに不調が強くなることがあります。逆に、体に熱がこもりやすい「熱タイプ」の人が、辛いものやアルコールをとると、のぼせや肌荒れが悪化してしまうことも。
つまり、健康に良いとされる食材でも、自分のバランス状態に合っていないと逆効果になる可能性があるのです。
【タイプ別】おすすめの食材と避けたい食材
メノテックライフでは、更年期に関する研究や生活者アンケートの結果を多角的に分析し、更年期に乱れやすい症状に注目して独自に定義した「虚-実、寒-熱、湿-燥」3軸・6要素のバランス状態を判定する「バランス状態チェック」を考案しました。
3軸のバランス状態を組み合わせた8タイプの中から、今の自分の状態を判定できます。
【判定】あなたの「バランスタイプ」は?
あなたのタイプが分かれば、「自分のバランス状態に合った食材」や「避けたい食材」などを知ることができます。あなたのバランス状態をチェックしてみませんか?
虚タイプ

食エネルギー不足
気力を維持したい
<特徴>
- 常に疲れやすく、気力がでないことが多い
- 食欲不振になることが多い
- 胃腸や爪が弱い
虚タイプは、体内における何らかが不足した状態で、体のエネルギーや栄養が不足し体内の機能が弱まっている状態です。疲れやすく、風邪をひきやすい、冷えやすい、やる気が出ないといった症状が出やすいです。体力や免疫力が落ちているため、温かく消化の良い食事を心がけましょう。また無理せず休養をとり、睡眠をしっかりとることでエネルギーを補いましょう。女性は年齢とともにこの「虚」の傾向が強くなりがちで、更年期の不調も虚タイプに多く見られます。
栄養摂取不足を補うように消化吸収のよい食べ物をとる。
虚タイプの人は、まず体にエネルギーと疲労回復や免疫機能アップなどに役立つ食材を「補う」ことが大切です。さらに、胃腸が弱っていることが多いため、消化に優しく、温かい食事が基本になります。
【おすすめ食材】
うるち米、もち米、あわ、大麦、やまいも、にんじん、じゃがいも、しいたけ、なつめ、高麗人参、豆腐、はちみつ、鶏肉、豚肉、牛肉、羊肉、ぶどう、ほうれん草、ライチ、落花生、松の実、黒きくらげ、コラーゲン、羊肉、豚レバー、牛レバー、ひらめ、いか
【おすすめの組み合わせ】
ナツメ×ショウガ
黒キクラゲと豆腐の炒め物 血液浄化・動脈硬化の予防
【避けたい食材】
冷たい飲み物、生野菜、冷やす性質の果物(スイカ、キウイ)
実タイプ

食エネルギーが過剰
緊張やストレスが多い環境
<特徴>
- イライラしやすい・緊張する場面が多い
- つい食べ過ぎてしまう・おやつや間食をしがち
- お腹が張ったり、便秘になりやすい
- あざができやすい・出血しやすい
実タイプは、体内において何らかが過剰である状態で、体にエネルギーや栄養がしっかりありながらも、それが「うまく巡っていない」「滞っている」状態です。つまり、足りないのではなく「余分なものがたまっている」ことで不調が出やすい体質といえます。このタイプの人は比較的体力がある反面、ストレスや緊張、食べすぎ・飲みすぎによって体内に“熱”や“老廃物”が滞りやすくなっています。
実タイプは、「血行促進」や「老廃物を外に出す」食材や調理法を意識すると、体の巡りが良くなり、不調が改善されます。
血行や代謝を促進し、過剰な状態を取り除く食べ物を取りましょう。
【おすすめ食材】
そば、だいこん、みかん、ライチの実・種、みかんの皮・種、ジャスミン、くわい、にんにく、にら、きくらげ、紅花、酒、酢
*血行促進の紅花、ストレスにはだいこんがおすすめです。
【おすすめの組み合わせ】
セロリとイカのあんかけ(食物繊維+タウリン)コレステロールを下げる
【避けたい食材】
油っこい料理、過剰な香辛料
熱タイプ

暑がり
冬でも冷たいものが好き
<特徴>
- ほてり・イライラを感じやすい
- 暑がり・汗をかきやすい
- のどがかわきやすい
体の中に余分な熱がこもっている状態。体の中で火が燃えているようなイメージで、のぼせや顔の赤み、イライラといった症状が現れるのが特徴です。
温める食材を控え、「冷まし、潤す」食べ物を取りましょう。冷やす食材は、暑い地域で育つものや夏に旬を迎えるという特徴があります。
【おすすめ食材】
緑豆、すいか、キウイ、冬瓜、れんこん、セリ、ナズナ、ドクダミ茶、ハスの葉茶
*熱中症には緑豆がおすすめです。
【おすすめの組み合わせ】
冬瓜とカニ味噌のスープ(食物繊維+タウリン)
【避けたい食材】
辛い物、揚げ物、アルコール
寒タイプ

寒がり
夏でも温かいものが好き
<特徴>
- 腰や手足が冷えやすい・寒がり
- のどがあまり乾かない
- 顔色は青白い方だと思う
- 一年を通して、温かい飲み物を飲むことが多い
- こりや痛みを感じやすく、温めると改善される
寒タイプは、体が冷えている状態を指します。単に気温に対して寒がりというだけでなく、体の内側に熱が不足し、血流や代謝が落ちている状態を表します。寒タイプの人は、手足の冷えやお腹の不調を感じやすく、女性にも多く見られます。
冷やす食材を控え、「温め」、活動力を増す作用のある食べ物を多く取りましょう。温める食材は、冬が旬のもの、寒い地域でとれるものといった、寒い環境下で育つのが特徴です。温める栄養素のたんぱく質、ビタミンB1、パントテン酸、ビタミンC、ビタミンE、鉄を含んだ食材がおススメです。
【おすすめ食材】
にら、からし菜、唐辛子、生姜、ニンニク、栗、くるみ、フェンネル、杜仲葉、シナモン、クローブ、エビ、鶏肉、羊肉
【おすすめの組み合わせ】
生姜とナツメのお茶 血行促進・冷え解消
かぼちゃとセロリのバター煮(βカロテン+ビタミンC)目によい
【避けたい食材】
スイカ、きゅうり、刺身などの冷たい生の食材
湿タイプ

水の巡りがよくない
水分バランスが過剰
<特徴>
- 雨や台風の時に頭痛を感じやすい
- 手足や顔などがむくみやすい
- 背中や腰の痛み・関節痛がある
- 疲れやすい
湿タイプは、体内に余分な水分がたまって、巡りが悪くなっている状態です。代謝が落ちたり、胃腸の働きが低下しているときに起こりやすくなります。湿気が多い季節や、油っこいもの、甘いものの取りすぎによっても水分がたまりやすく、女性に多く見られます。
甘い物、油っこいものを控え、湿を取り除く作用のある食べ物を取りましょう。
【おすすめ食材】
はと麦、とうもろこし、へちま、ささげ、そら豆、えんどう豆、いんげん豆
※むくみにはトウモロコシやへちまが特におすすめ。
【避けたい食材】
甘いもの、脂っこいもの、冷たい飲み物
燥タイプ

水分不足
乾燥状態
喉が渇きやすい
<特徴>
- 喉が渇きやすい
- かすみ目、疲れ目を感じやすい
- 乾燥肌・カサカサしやすい
燥タイプは、体に潤いが不足している状態を表し、水分や血液、体液といった“潤す力”が足りていない体質です。これにより、肌や粘膜、内臓が乾燥しやすくなり、さまざまな不調が現れます。とくに秋冬の乾燥した季節に悪化しやすく、年齢とともに感じやすくなるため、更年期の女性にも多い傾向があります。
燥タイプは、体を内側から「潤いを与える」食材を取り入れることが大切です。白っぽい色の食材や、粘り・とろみのある食材が潤いを与えるとされています。
【おすすめ食材】
小麦、なし、ぶどう、白菜、やまいも、百合根、白きくらげ、黒きくらげ、黒ごま、松の実、クコの実,牡蠣、かに、いか、くらげ、牛乳、豚の皮、鴨肉
※乾燥が気になる方は特に、潤いを与える白きくらげ、豚の皮がおすすめ。
【避けたい食材】
辛いもの、乾いたスナック類
知らずにやっていない?食べ合わせのNG例

実は、相性の良い食べ物の組み合わせがあるように、相性の悪い組み合わせもあります。
古来より、一緒に摂ると身体にはあまりよくないとされる「相性の悪い食べ合わせ」の伝承があります。組み合わせによっては
- 栄養素のはたらきが打ち消される
- 消化吸収を妨げる
- 内臓に負担がかかる
- 体質を悪化させる(寒、湿、熱、燥などの偏りが生まれる)
といった理由から、避けるべき組み合わせとされています。
代表的な「相性の悪い食べ合わせ」
ニンニク・ネギ・玉ねぎ × マンゴー
にんにく類: 体を温め、刺激が強い
マンゴー:体を冷やす
→ 強烈な温・冷と辛味・甘味の対立により、胃腸に刺激を与える恐れがあります。
オレンジ × カニ
オレンジ: 体を冷やし、消化を促す
カニ:体を冷やし、腸を緩める
→ 共に冷やす作用が強いため、消化不良・下痢を引き起こすことがある。
特に胃腸虚弱な人には不向きです。
ミカン × 大根・牛乳
ミカンに含まれる成分と、大根や牛乳の成分が甲状腺の機能を抑制する可能性(特に大根のゴイトロゲン)がありますが、通量では大きな影響はありません。
→ 甲状腺疾患を持つ人にリスクがあるため、注意が必要です。
トマト・大根 × にんじん
にんじんに含まれる酵素が、トマトや大根に含まれるビタミンCを分解されやすい酸化型ビタミンCに変化します。しかし、この酵素は熱や酸に弱いので、食べ合わせる際はにんじんを加熱したり、酢漬けしたりすれば大丈夫です。
今の私に合った“食べ方”が、未来の自分を整える

更年期の体は、毎日変化しています。だからこそ、「私に今必要なものはなにか?」を知ることがとても大切です。バランスタイプを知り、自分に合った食材を選び、避けるべき組み合わせを控える。これを習慣にすることで、気づけば心も体も、以前よりずっと軽やかに感じるようになるはず。
不調を感じてから薬に頼るのではなく、日頃から自然の力を借りて自分の体を整える。これこそが、女性にとって長く続けられる優しいセルフケアです。
今日の一食が、明日のあなたをつくります。ぜひ、食卓から整える“更年期のセルフケア”、始めてみてくださいね。










