著者 : 新田晃代
ライター
ナチュラルコスメから美容医療の分野まで幅広く精通。 紙媒体やウェブなど幅広いメディアで美容企画を担当するかたわら、コス... [続きを読む]
ナチュラルコスメから美容医療の分野まで幅広く精通。 紙媒体やウェブなど幅広いメディアで美容企画を担当するかたわら、コスメのブランディングやネーミングなどにも携わる。 幼少期より野草に慣れ親しみ、和ハーブライフアドバイザー、薬草料理マイスターの資格を取得。

2月14日はバレンタインデーですね。世界中で「恋人たちの日」として祝われるこの日、日本では愛の贈り物として、女性からチョコレートを贈る習慣が定着していますね。

ご存知の方もいると思いますが、バレンタインの起源はローマ帝国の時代にまで遡るといわれています。
当時の皇帝が強兵策のひとつとして、家族ができることで士気が下がると考え若い兵士の結婚を禁止しました。キリスト教司祭のヴァレンティヌスはこの令に背き、密かに兵士たちの結婚式を行いました。その事実が皇帝に知れてしまい、西暦269年2月14日に処刑されてしまうのです。
その後、ヴァレンティヌスを恋人たちの守護聖人として祀り、2月14日を「聖バレンタインデー」と呼ぶようになったのだとか。

今年は感謝の気持ちを込めて、家族やパートナーに贈るだけではなく、自分のためにもチョコを用意してほしいのです。

チョコの原料となるカカオとそのすごいパワー

チョコレートの原料であるカカオ豆。
カカオは赤道を中心として南北緯度20°の高温多湿の熱帯でしか育成できません。
「テオブロマ・カカオ・リンネ」という学名をもち、「神々の食べ物」として大切にされてきました。
近年、このカカオにたっぷりと含まれる「カカオポリフェノール」に関心が高まっています。

というのも、数多くの研究を通じて、カカオポリフェノールのもつ機能が徐々に明らかになってきたのです。
その機能の中には、更年期世代の女性にもうれしいものも。
いったいどんな効果が期待できるのか、リストアップしてきますね。

1. 動脈硬化予防

血管が硬くなってしまう動脈硬化は、初期症状がほとんどなく、静かに進行します。日本人の死因の上位にあげられる虚血性心疾患や脳卒中は、動脈硬化が原因となることが多いので気をつけたいところです。
動脈硬化を引き起こす原因のひとつが、LDL(悪玉)コレステロールの酸化です。

カカオポリフェノールには、このLDL(悪玉)コレステロールの酸化を防ぐ働きがあることがわかっています。チョコレートを食べたあとは、血液の流れがよくなるばかりか、血管がしなやかになるともいわれています。

2. 美肌効果

肌は酸化ストレスを受けやすいため、紫外線などの活性酸素によってシミやシワ、たるみなどを引き起こします。

強い抗酸化作用があるといるカカオポリフェノールは、紫外線による活性酸素から肌をプロテクト
また肌の保湿やキメを整えることが効果も期待できるのだとか。
さらにチョコレートにはカカオポリフェノールのほか、女性に不足しがちなタンパク質やアミノ酸、カルシウム、マグネシウム、亜鉛など、たくさんの栄養分が含まれています。

3. 脳の活性化

脳が健康であり続けるためには脳細胞(ニューロン)を新しく生み出していく必要があります。
このニューロンの発生の鍵を握るのが「BDNF(脳由来神経栄養因子)」。

脳の神経細胞を活性化するタンパク質の一種であるBDNFですが、残念なことに年齢とともに減少していきます。
ですが2014年に行われた大規模調査「蒲郡スタディ」で、カカオポリフェノールを摂取すると血液中のBDNFが増えることが分かり、認知機能がアップする可能性が示唆されました。

4. 腸内環境の改善

カカオポリフェノールの健康効果を調査する中で「便通が改善した」という声が多く寄せられたことがきっかけで新たな機能成分「カカオプロテイン」が注目されるように。
カカオには、不溶性食物繊維であるリグニンとタンパク質のカカオプロテインが含まれています。この2つが消化されずに腸にたどり着くことで便通を整えます。

意外かもしれませんが、チョコレートは発酵食品です。あのこっくりとしたブラウンカラーは発酵による色。苦味や渋みを抑え、カカオのもつ香りや風味を引き出すために、発酵は欠かせない工程なのです。
そんな発酵の過程でつくられるのが「カカオプロテイン」なのですが、腸内フローラを改善する働きがあることが明らかに。
カカオプロテインは、小腸では消化されにくく大腸まで届き、腸内フローラの餌となることで、便通が改善したのではないかと考えられています。

5. 血圧低下

日本人の平均閉経年齢は50.5歳。女性は閉経するまでは女性ホルモンであるエストロゲンによって、心血管疾患のリスクが抑えられていますが、閉経後は「高血圧」「高血糖」「高コレステロール」の3つのリスクが高まるといわれています。
つまり、閉経後はホットフラッシュや不安感、不眠などの更年期症状のほかに、健康リスクも高まるということです。
なんと、カカオポリフェノールを摂取することで、閉経後の女性の「高血圧」「高血糖」「高コレステロール」の3つのリスク予防が期待できるとのこと。

いかがでしょうか? 人生100年時代を若々しく元気に生き抜くための手助けをしてくれそうな、カカオのもつポテンシャルについてまとめてみました。
ちなみに、カカオポリフェノールの効果をしっかりと実感するためには、チョコレート選びも重要です。普通のミルクチョコレートではなくカカオ分を70%以上含む「高カカオチョコレート」を選んでくださいね。

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新田晃代
ナチュラルコスメから美容医療の分野まで幅広く精通。
紙媒体やウェブなど幅広いメディアで美容企画を担当するかたわら、コスメのブランディングやネーミングなどにも携わる。
幼少期より野草に慣れ親しみ、和ハーブライフアドバイザー、薬草料理マイスターの資格を取得。