著者 : クラシエ編集部
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「MenotechLife(メノテックライフ)」は、クラシエ編集部が発信する更年期のためのサポート・メディアです。長年の研究やアンケート結果を基に、更年期の身近でリアルな情報を発信し、みなさまが自分らしく前向きに過ごすサポートができれば嬉しいです。

仕事や家事で忙しい日々が続いていたり、環境の変化などでストレスがかかりやすい時は、栄養バランスが乱れやすく食生活が不規則になりがちです。
そんな時に、食事の前後や日中に胃のあたりの不快感を感じたり、食事の量に変化が出てきた経験はありませんか?

  • 食べ過ぎたつもりはないのに胃がもたれる
  • 胃がムカムカして寝つきが悪い
  • 好きだった揚げ物をあまり食べられなくなった

今まで感じなかった違和感や不快感は更年期の予兆かもしれません。
この記事では、これまでの自分に変化が出始めた原因を探り、不調を改善するために必要なことや無理なく取り組める方法を考えてみたいと思います。

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自律神経の乱れが引き起こす胃もたれ・胸やけ

胃の働きは通常、自律神経によってコントロールされているため、自律神経のバランスが崩れると胃の不快感や胃の不調を引き起こします。胃もたれや胸やけの原因には、以下の複数の項目が挙げられます。

不規則な食生活

油を多く使用する揚げ物や脂肪が多めの料理など、脂質を多く含む食べ物は消化に時間がかかるため胃への負担が大きくなります。また食事の時間が不規則だったり、夜遅くに食事を取ったり、偏食や外食が多く栄養バランスが偏り気味になることで、胃への負担も大きくなります。

精神的なストレス

仕事や人間関係でのストレスも胃もたれの原因になります。ストレスが掛かると自律神経が乱れて胃の働きが悪くなり、消化不良を引き起こしやすくなると言われています。

加齢や運動不足

加齢や運動不足も胃の働きを低下させ、胃もたれの原因となります。
一般的に更年期にあたる45歳〜55歳、またプレ更年期である35歳〜44歳の方で胃もたれの症状がある場合、自律神経の乱れがその主な原因とされています。

では、自律神経の乱れと胃の不快感・不調にはどのような関係があるのでしょうか?

「自律神経」とは、自律という通り私たちの意思と関係なく働く神経のことで、呼吸・循環・消化などの生命を維持するための調整役として、体を最適な状態へ保つ働きがあります。

この神経は全身に存在しており、活動時に働く「交感神経」休息時やリラックスしている時に働く「副交感神経」に分類されます。両者はバランスを取り合いながら、呼吸や心拍の調整など体を微調整しています。胃も自律神経でコントロールされており、交感神経が刺激を受けると胃の血管が収縮するため胃を防御する胃粘膜の分泌が減少し、副交感神経が刺激を受けると胃を攻撃する胃酸の分泌が増加します。正常な状態では攻撃と防御が絶妙なバランスを保っており、胃粘膜には傷がつかずに食べ物だけが消化されるようにできています。自律神経が乱れると、このバランスが崩れてしまうので、胃の不快感・不調が引き起こされるのです。

また交感神経と副交感神経のバランスが乱れることだけでなく、加齢とともに自律神経の働きそのものが全体的に弱くなってしまうと、体に不調が出てきます。「自律神経の働きが弱くなる」=「出力できるパワーが不足する・弱くなる」と考えていただくと、イメージしやすいかもしれません。

自律神経が乱れる原因には、性差や加齢、心身のストレス、不規則な生活が挙げられます。
プレ更年期〜更年期の女性たちは、キャリア、結婚・子育て、介護など多忙でストレスがかかりやすい環境にさらされ、自律神経が影響を受けやすい状態になっています。特にこの時期の女性は女性ホルモンの分泌のゆらぎが要因となって自律神経が乱れやすいため、胃腸に不調をきたし、消化力も弱くなり胃もたれや胸やけを引き起こしているのです。

自律神経を整える食習慣

胃もたれをもたらす要因の一つは自律神経が乱れることにあるため、自律神経を整えることで改善することが期待できます。

自律神経を整えるためには、大きく分けて次の2点が重要になります。

① 生活習慣を整える
② 食習慣を整える

生活習慣を整える

自律神経を整えるには、交感神経と副交感神経がうまく切り替わるよう運動・睡眠などの質を高めることが大切です。

 ① 適度な運動
  筋トレやスポーツジムに通うなどのハードな運動ではなく、散歩・ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かしていきましょう

 ② 良質な睡眠
  副交感神経が働く睡眠時間は、6〜7時間以上確保できるよう心がけましょう。朝、太陽の光を浴びて、体内時計のリズムを整えることも、夜の良質な睡眠には重要です。

 ③ 入浴
  38〜40℃くらいのぬるめのお湯に浸かると、心身がリラックスした状態になると言われています。

食習慣を整える

プレ更年期〜更年期の大人女性は仕事・家事・育児・介護など多忙を極めるため、食習慣も乱れがちですが、「食習慣を整える=自律神経を整える」に繋がるため、身近な食材や出来合いの食材を活用するなど臨機応変に工夫しながら対応しましょう。

取り入れたい食材

① GABA(ギャバ)
GABAは英語のGamma-Amino Butyric Acidの頭文字をとった略称で、γ(ガンマ)-アミノ酪酸というアミノ酸の一種です。自律神経に働きかけ、リラックス効果があると言われています。トマトやじゃがいも、キムチ、発酵玄米などの野菜や穀物に含まれており、大豆やお茶にも多く含まれています。

② タンパク質・トリプトファン
タンパク質は筋肉を作る材料として必要な栄養素ですが、更年期になるとタンパク質から筋肉を合成する能力が低下するため、若い時よりも寧ろ多く摂取する必要があります。また加齢によって低下してくる基礎代謝をアップするうえでも、良質のタンパク質を摂取して筋肉量を増やす必要があります。
脂質の少ない赤身肉や魚、卵を選ぶと良いでしょう。

トリプトファンはタンパク質に含まれる必須アミノ酸の一種で、ストレスを緩和する「幸せホルモン」セロトニンを生成するのに必要ですが、体内で合成することができないため食事やサプリメントで摂取します。またトリプトファンは心身を安定させるセロトニンだけでなく、眠りを促すメラトニンの原料にもなるため、良質な睡眠にも欠かせません。
トリプトファンは、チーズやヨーグルトなどの乳製品、レバー、豆腐や納豆などの大豆製品、ナッツ類に多く含まれています。

③ ビタミン類
ビタミンB6はトリプトファンがセロトニンを生成する時に必要で、魚類(かつお、鮭、鯵、マグロ)、肉類(鶏ささみ、ヒレ肉)、にんにく、バナナ、玄米に多く含まれています。
ビタミンDは、セロトニンを調整するだけでなくカルシウムや骨の代謝にも欠かせません。きくらげや椎茸などのきのこ類、しらす干しを摂取すると良いでしょう。
ビタミンCはストレスによって消耗し、不足すると疲れやすくなります。また体内で合成できないため、今人気のブロッコリー、キウイフルーツなどの果物類に多く含まれています。

④ 食物繊維
腸内環境を整える食物繊維はさつまいもなどの根菜類、きのこ類、切り干し大根に多く含まれており、便に適度な水分を与えてくれます。
また飲み物も常温の水や白湯などを一気に飲むのではなく少量ずつ飲み、冷たい飲み物はできるだけ避けるようにしましょう。

コンビニ・外食なども上手に活用

何かと忙しい時に食事を1から作ることが負担になってしまう時は、コンビニ・外食などを上手く活用して心身へのストレスを溜めないようにし、自分自身を労ってあげることも大切です。
その際は、次のポイントに気をつけて選ぶと良いでしょう。

① 洋食から和食へのシフト
洋食は脂質が多いメニューが多くなりがちです。「主食・主菜・副菜」の栄養バランスが取りやすい幕の内弁当や野菜多めの定食を選びましょう。

② 脂身の多い肉よりも赤身肉や魚
カルビやバラ肉よりも、ハラミやササミのような脂質が少なめでタンパク質が豊富な肉類や魚を選ぶことで、胃腸への負担を軽減しましょう。

③ 消化に良い食べ物
麺類でもパスタやラーメンのような脂質が多いメニューではなく、うどんやそうめんを選ぶと消化が良くなります。

④ カット野菜などの食材を活用
コンビニやスーパーで購入できるカット済み・下処理済みの野菜を活用すると、サッと盛り付けるだけ、汁物に足すだけ、レンジで加熱するだけで食べられるものも多いので、是非活用してみてください。

⑤ 腹八分目にする
日々食べ過ぎる状態が続くと、常に胃腸が働き続けてしまい休ませることができなくなり、自律神経も疲弊してしまいます。腹八分目を心がけて、胃腸を休ませる時間を作ってあげましょう。

食習慣を見直し、自律神経を整えよう

プレ更年期〜更年期に起こりやすい胃の不快感や不調は、自律神経の乱れが主な原因であることを「今まで知らなかった」と思われた女性も多いのではないでしょうか。何かしらの不調の大半には原因があるので、その元を知れば自ずと改善するために必要な事柄も見えてきます。また「正しい知識」を知るだけでも、不調への不安を解消する一歩になるでしょう。

この年代は加齢だけでなく、ストレスにさらされ多忙な日々の中で疲弊するからこそ、リラックスできる環境や時間を作るためにも時には無理をせずに心身を休めたり、時短で栄養バランスを取れるように外部(惣菜・外食)を活用していくことも大切です。

自分の「バランスタイプ」を知ろう

メノテックライフでは、更年期に関する研究や生活者アンケートの結果を多角的に分析し、更年期に乱れやすい症状に注目して独自に定義した「虚-実、寒-熱、湿-燥」3軸・6要素のバランス状態を判定する「バランス状態チェック」を考案しました。3軸のバランス状態を組み合わせた8タイプの中から、今の自分の状態を判定できます。
今まさに更年期の真っ只中にいる方は、自分のバランスタイプを知ることで、更年期と上手くつきあっていく第一歩を踏み出してみませんか?