座談会 / 更年期は知らないことがいっぱい！？ – みんなで語って、対策やチェック法を知ろう –

今回は、みきさん・まりさんにご自身の体質や、更年期に入って気付いた身体の変化に関して、教えて頂きました。

まずは、お二人のこれまでの体質について教えていただけますか？

みきさん：私、若い時から生理痛もPMSも結構ひどかったんです。そんな体質だったので、病院にも定期的に行っていたら40歳のころ子宮筋腫が見つかったこともあって。
それにプレ更年期って言うんですかね？生理前のイライラ、吐き気がありました。吐き気があった次の日はだいたい生理が来る感じでした。

まりさん：私は元々、生理も軽くて生理痛も全然なかったです。イライラしたりお腹が空いたりとかはありましたけど。

みきさん：羨ましい！私、本当に生理ひどくて。5日間くらいは割と量も多くて、タンポンも絶対必要だったし、7日間ずっと薬がないとダメなくらい生理痛がありました。

更年期前と体質が変わってきたと感じることは、ありますか？

みきさん：45歳くらいの時から、ある日突然、耳鳴りが始まったんです。
周りが賑やかだと気にならないんですが、朝とかは起きた途端にキーンってなって。
あとはむくみとか、手のしびれとかですね。
昼食後に感じることが多くて、震えるわけじゃないんですが、手先が痺れている感じ。

まりさん：最近、生理の前日にイライラがすごくて。今までもイライラしたりお腹空いたり、そういうことはあったんですけど、今まで全然気にならなかったことがすごく気になるようになったんです。この間は、髪の毛が一本落ちているのに耐えられなくて、一日中イライラしてました。
あとは吐き気ですね。つわりみたいな。戻したりするまでじゃないけど、胃がムカムカするような。食欲はすごくあるんですが、夜食べると胃が消化できないのか眠れないんです。なので、最近ではほとんど朝昼の2食生活で夜は食べても、お味噌汁の具をちょっと…という感じです。

みきさん：私も朝はそんなに食べなくて、昼にちょっと多めに取って、夜は軽めにしています 。なので2.5食みたいな感じです。

まりさん：食事の量は減っているのに代謝が悪くなっているのか、何をやっても全然体重が落ちない。しっかり運動しないと落ちないです。
体温は高いので、風邪とかは引かないんですけどね。

なにか対策はしていますか？

みきさん：耳鳴りがあるので、ビタミンB12がいいというのを聞いて飲み始めています。あとは市販の更年期の薬を友人に勧められて、半年くらい前から飲んでます。友人は飲み始めてよくなったと言っていました。
鍼をやったり、筋肉からアプローチして体をほぐすとか。更年期のセルフケアに良いとされていることは、自分で調べて実践して様子を見ています。

まりさん：私も市販の更年期の薬を飲んでみました。一回に飲む量も結構多いので、私は継続が難しいかなと思っていたところです。生理前のイライラの時にちょこっと飲むぐらいにしています。
先日、人間ドックに行った友人に聞いたのですが、人間ドッグで自分のホルモン数値や生理があと何年あるか、も調べられるみたいなので、今度行ってみようかなと思ってます。

更年期に関する対策や症状は、自分で調べるより、周囲の同年代の方達と情報交換していることが多いですか？

みきさん：そうですね。市販の薬の話を飲んでいる話はよく聞きます。あとは、ホットフラッシュに悩んでいるという友人も何人かいますね。

まりさん：ホットフラッシュ、聞きますよね。この前、先輩とミュージカルを見に行ったんですが、春先なのにお1人だけノースリーブでびっくしりました。暑くてしょうがないみたいでした。私も元々暑がりなので、暑い暑いとよく思うのですが、反して手先は冷たく感じます。
あと、めまい・立ちくらみでぐるぐるしちゃって、耳鼻科で精密検査をするって人もいましたね。52,3歳の先輩から、良く聞くかもしれないです。

みきさん：女性ホルモンの変化は自律神経に影響するっていいますよね。

まりさん：嗅覚の影響もありませんか？この匂い好きと思う時と、例えば生理の時に嗅ぐと嫌いと感じる匂いがあるみたいで。アロマの先生に言われたことがあります。柔軟剤とかも、いつもは気にならないのに、今日は嫌だなと思うとか。
結構こうやって同年代の人と、こんなことがあって、と話すと、「ああ更年期だよね」みたいな話が多いかもしれないですね。
だから子供の生理もそうですが、こういうことをもっと話せる環境の方がいいですよね。

更年期の症状が睡眠不足の時に出やすいみたいなのですが、睡眠についてはどうですか？

まりさん：私は子供のお弁当があるので、夜は20時半くらいから寝て、朝は5:30〜5:50くらいに起きて、平均8〜9時間寝ています。寝過ぎもいけないのかなと思ったりしますが、夜起きていられなくなって就寝します。夜食べすぎると眠れなくなるので、17時くらいから食事を取ってという感じです。若い頃は食べて眠れないということはなかったんですが。

みきさん：私は寝るのは24時前後になっちゃいます。6〜8時間は睡眠を取ってますね。以前、ちゃんと睡眠が取れなくてしんどく感じることがあったので、今は最低でも6時間は取れるように意識してます。

日本の婦人科などで広く使われている簡略更年期指数(SMI)チェックはご存知ですか？
更年期のさまざまな症状や程度がどのくらいか、ご自身の状態を点数化して確認できるものになります。

症状	感じない	やや 感じる	感じる	強く 感じる	点数
顔がほてる					0
汗をかきやすい					0
腰や手足が 冷えやすい					0
息切れ、 動悸がする					0
寝つきが悪い、 または 眠りが浅い					0
怒りやすく、 イライラする					0
くよくよしたり、 憂うつになる					0
頭痛、めまい、 吐き気が よくある					0
疲れやすい					0
肩こり、腰痛、 手足の痛みが ある					0
合計					0

まりさん：汗をかきやすいや手足が冷えやすいは強く感じます。眠りは浅くないですが、頭痛やめまいは感じますね。44ポイントでした。

みきさん：顔が火照るはないですが、汗をかいたり冷えやすいは感じます。
寝つきが悪いや、イライラする、肩こり、腰痛、手足の痺れなど感じますが、息切れ動悸は感じないです。もっと高いかと思いましたが、意外と50ポイントいかなかったです。

項目によってポイント数が変わるので、思っていたよりポイントが高かったり低かったりすると思います。
50ポイント以下の方は更年期の症状が強くなりすぎず維持できていることになるのですが、51ポイント以上になってくるとカウンセリングや薬物療法が推奨されています。
でも、50ポイント以下でも調子が悪く感じたり毎日つらいこともありますよね。治療まで行かない場合でも、食事や生活習慣などで整えられると良いですね。

食事に関して何か変わったと思うことや、気をつけていることなどありますか？

まりさん：外出した際などはしっかり食べてしまうんですが、満腹になると消化が追いつかないのか胃が圧迫される感じで夜眠れないので、たまに胃薬を飲むときがあります。若い頃はそんなことなかったんですけどね。なので、夜は食べないようにしています。
あと、コーヒーを一日に4,5杯飲んでしまうんですが、飲むと頭が痛くなるようになりました。飲みすぎなんだと思うのですが、常にコーヒーが飲みたくなってしまいます。

みきさん：ほうれん草は鉄分があるから取ってたんですけど、以前、尿管結石手術をした際にアクが強いものは一応避けた方がいいって言われたこともあって、ほうれん草やブロッコリーを今は少し避けています。食べちゃだめってことはないみたいなんですが、あんまり良くないので過剰摂取はしないようにしてくださいってことでした。
あとは玉ねぎとかしいたけとか、特にきのこ類は更年期に良いと聞いたので、意識して食べるようにしています。

まりさん：鉄分を意識するの、わかります。私もいいと思って鉄剤を娘と飲んでいた時期があったんですが、人間ドックで先生に鉄が消化されていないから、処方されているのでなければ飲まないほうがいいって言われました。
鉄剤にまでなると、貧血とかがある人がとるもので、こんなに元気な人がとっちゃダメって言われて、良さそうな栄養を取ればいいわけじゃないんだなって思いました。

お二人ともお食事に対して色々と気をつけてらっしゃいますが、みきさんがおっしゃっていた玉ねぎとしいたけは、バランス状態の「寒」と「虚」の方に向いている食材なので、みきさんのバランス状態にも合っている食材かもしれないですね。

他にも、ご自身の周辺で更年期に関して聞いたことは何かあったりしますか？

まりさん：体質も気をつけるポイントも、割とご自身のお母様と似てるって聞くことが多いかもしれないです。うちの祖母が三姉妹で今96〜98歳くらいで、3人とも70歳ギリギリくらいまで生理があったそうなんですが、私もまだ10年くらいはあるって病院で言われたこともあるので。

みきさん：70歳ギリギリくらいまでですか！それは大変ですね。

まりさん：毎月とかじゃなく、たまにって感じだったみたいなんですけどね。コンサートとか行って興奮しちゃって生理がきたとか言ってました。トキメキで女性ホルモンが出るって言いますしね。
なので、私は閉経までまだまだ長い目で見てます。

みきさん：私はもうほとんどないですが、最後にきてから半年（＊医学的には、「1年以上月経がない」場合に閉経と診断されます）来なかったら閉経って言いますよね。
今は閉経前の生理ってこんな感じなのかな？くらいに思ってます。
更年期、閉経してからまだ5年続くと聞くとやっぱり長く感じますね。

更年期は閉経前後の約10年間って言いますから長いですよね。
だから今更年期が国や企業が取り組むべき課題にもなっているかと思います。
海外では初潮がくる前から婦人科の先生を、一生寄り添う先生みたいな感じにするそうですよ。

まりさん：イギリスに住んでいたことがあるのですが、そう聞きました。一生かけていつ生理が来た、妊娠・出産した、それこそ中絶した、更年期になった…っていう、自分の身体と一生寄り添ってくれる先生をそれぞれ選んで決めるみたいです。

みきさん：一生かけて相談できるっていうのが日本にはないから、遅れてるって言いますよね。
徐々に変わっていって欲しいなとは思います。

最近は男性も更年期になると言われていますが、周りの方でそういう話は聞きますか？

まりさん：うちの夫は歳の差もあるからか、先に更年期だっただろうなって気がします。
でも男性の方が「 自分は大丈夫」みたいなところがあるかなと思うのと、不調は感じてても言いたがらないのかなっていうのは感じました。

みきさん：テレビで見たんですが、疲れを軽減させる為に男性ホルモンを取り始めたって方いましたね。その方は男性ホルモンを増やすことでバランスが落ち着いてよくなるって言ってましたが、筋肉がついちゃって太るみたいなことも言ってました。
女性ホルモンと男性ホルモンの働きが違うから、色々と異なるんでしょうね。

女性も男性も年齢を重ねることでホルモンが減少するので、今までのバランスが崩れて調子が悪く感じたりやる気が出なかったり、感じることは人それぞれあるようです。

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おふたりの話からだけでも更年期世代の症状は個人差が大きく、その種類もさまざまだということを改めて知ることができました。「ホットフラッシュが出ていないから自分は更年期ではない」と思い込んでいたり、不調の原因を疲れや加齢と思い込んでいたり、わからないことが多いからこそ不安になることも多い更年期の悩み。
自分の状態を知ることで、その時できる対策を知り、正しいセルフケアを行うことが重要です。

お話をお聞かせいただき、ありがとうございました！