四季がある日本は、季節によって気温や湿度が大きく変化します。体質によって得意な気候・苦手な気候がありますし、センシティブな更年期世代は、気温差の大きい季節の変わり目などに不調を感じやすくなることも。
一年をとおして健康で快適に過ごすための基盤となるのが食事です。国際薬膳師の資格をもち、薬剤師としても活躍する大岩真子さんが月ごとに身体を整える食養生レシピを考案。おいしさはもちろんのこと、10分以内で完成する手軽さと見栄えのよさも魅力です。
今月は、女性にうれしい栄養分が豊富な長芋の茶碗蒸しをご紹介します。仕上げにグリーンピースの餡をかけることで、見栄えの良さも格段にアップ。
長芋は更年期世代の頼もしい味方です!
「とろろ」でおなじみの長芋。滋養強壮に効果があること、ぬるぬるしていて掴みにくいことから「山うなぎ」とも呼ばれています。昔から栄養価の高い食品として知られ、漢方ではナガイモやヤマノイモが生薬「山薬」として用いられています。スーパーや八百屋に一年中で回っており、手に入りやすい点も魅力です。
そんな長芋には、女性にうれしい栄養素がたっぷり!主な栄養素は以下のとおり。
- 炭水化物
- タンパク質
- ビタミンB群
- ビタミンC
- カリウム
- マグネシウム
- 食物繊維
- アミノ酸類 など
また、長芋には女性ホルモンに類似した構造を持つ「ジオスゲニン」配糖体が含まれており、女性ホルモンの分泌が低下する更年期世代の女性は積極的に取り入れたい食材のひとつです。
レンジでつくる、かんたん餡かけ長芋の茶碗蒸し
更年期世代の頼もしい味方である長芋を使ったかんたん茶碗蒸しをご紹介します。今回はレンジを使って仕上げるので、手間もかからずテクニックも不要です。仕上げにグリーンピースの餡をかけることで、見栄えも栄養もアップします。
材料(2人分)
・卵Mサイズ 2個
・出汁醤油 小さじ2
・水 150ml
・長芋 130g
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・出汁 200ml
・グリンピース 35g
・塩 ひとつまみ
・醤油 小さじ1
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・片栗粉 大さじ1
・水 小さじ2
作り方
① ボウルに卵を割り、出汁醤油と水を加え、卵の白身を切るように泡立てないように菜箸でよく混ぜる。具材の山芋は水分が多いので、卵液が固まりやすいように通常の茶碗蒸しよりも卵の量を増やすのがコツ。
② 耐熱の器2つに短冊切りにした長芋を入れ、茶こしでこしながら①の卵液を流し入れ、ふんわりとラップをかける。電子レンジに並べて200Wで8分、その後500Wで1分加熱。そのまま1分間置いて蒸らす。
③レンジで加熱している間に、Aの出汁を鍋に入れ煮立たせてから、グリンピースを加えて柔らかくなるまで煮る。塩と醤油で味付けをしたあと、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。
④電子レンジで加熱すると、どうしても表面に「す」ができやすいので、上にグリンピースの餡をかけて、表面をカバーして完成。グリーンピースに含まれるカロテンやカルシウム、鉄、亜鉛なども摂れ、栄養面でもメリットが。
大岩真子(おおいわまこ) @maco9249
薬剤師・国際薬膳師。
代々続く薬剤師家系に生まれ、自身もその道へ。
家族へのお弁当作りをきっかけに薬膳に興味を抱くようになり、薬膳コーディネーターを経て、国際薬膳師の資格を取得。
バランス状態チェックで、ご自身に合う食材も探してみましょう!