麦門冬湯は、気道の潤い不足に対し気道液に含まれる漿液などの分泌を促進することで、水分や飴などでは潤しにくい気管支まで潤す漢方薬です。
麦門冬湯は、気道の潤い不足に対し気道液に含まれる漿液などの分泌を促進することで、水分や飴などでは潤しにくい気管支まで潤す漢方薬です。
体力中等度以下で、たんが切れにくく、ときに強くせきこみ、又は咽頭の乾燥感があるものの次の諸症:からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、咽頭炎、しわがれ声
かぜのあとのせきが長びくとき / 運転する方、受験生など薬を服用して眠くなっては困る方
麦門冬湯はのどや気管などの呼吸器に潤いを与えることで、空気の乾燥などといった外部環境からの刺激から呼吸器を守り、咳を鎮める漢方薬です。呼吸器に潤いを与えることは、のどの乾燥感を改善したり、痰の切れを良くします。
風邪でもないのに日常的にせきが出る。そんな症状で悩んでいませんか?せきは加齢などにより、体内の水分が失われた状態でも起こります。麦門冬湯は、気道や気管支の粘膜まで潤し、からぜきや、たんが切りにくく、のどにからんだりするときのせき、気管支炎やしわがれ声の症状に効果があります。飴や水分は一時的なもの。ご家族や周りの方に心配させないためにも、のどの奥の気管支までしっかり潤す、自然由来の漢方をぜひお試しください。
かぜの後にせきが残ったり、痰が切れにくい症状のときに服用しましょう。麦門冬湯には、のどの粘膜を潤す作用や消化・吸収を助けて全身の機能を高める作用、鎮咳・去痰作用を持つ生薬などが配合されています。からぜきや気管支炎にもおすすめです。
ウイルスなどの感染症による一般的なかぜであれば、2~3週間ほどで症状が緩和されます。せきが長期間に及ぶ場合は他に原因がある可能性がありますので、からぜき目的で使用される場合は1週間を目途に服用し、改善がみられない場合は医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。
服用から4時間以上あけてください。
用法・用量は商品によって異なります。各商品の用法・用量をよく読み、正しくお使いください。 また、服用の前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すべき人の特徴についても「使用上の注意」をご覧ください。なお、3ヵ月未満の乳児は服用してはいけません。
細粒・顆粒タイプの場合、漢方薬を口に入れる前に水や白湯を少量口に含んでおき、その上に薬を落として飲み込むと飲みやすくなります。お子さまが漢方薬を飲みにくい場合は薬剤師に相談し、服薬ゼリーなどを用いるのも有効です。細粒・顆粒が苦手な方には錠剤タイプもございます。
商品の用法・用量に従ってお飲みください。なお漢方薬は基本的に、食前(食事の30分~1時間前)または食間(食事と食事の間、2時間程度)の胃に食べ物が入っていないときに飲みます。
黄色い粘い痰を伴う咳、発熱を伴う場合は「五虎湯」、空咳や痰が切れにくい咳や発熱を伴わない場合は、「麦門冬湯」を用います。
「麦門冬湯」は、乾いた粘膜に潤いを与えて空咳(乾いた咳)や痰の切れにくい咳などの症状を改善します。空咳目的で使用される場合は1週間を目安に服用して、その他の症状を目的に使用される場合は1ヶ月を目途に服用して、それぞれ症状が改善しない場合は、お体の状態に合ってない可能性があるので、販売店でご相談いただくことをお勧めします。
「麦門冬湯」と「甘草湯」の咳の状態の使い分けポイントとして、むずむず感のひどい場合は甘草湯、喉の乾燥感のひどい場合は麦門冬湯がお勧めです(※体質によらない一般的傾向)。一番気になる症状に合わせて薬を選択してください。
生薬の麦門冬は、ユリ科(Liliaceae)ジャノヒゲまたは同属植物の塊根で、大麦や小麦とは異なります。
漢方薬には眠くなる成分は配合されていません。
妊娠中は特別な状態にあります。妊娠中の服用に関しましては、どのような薬でも産婦人科の担当医師にご相談ください。
生後間もない3ヵ月未満の赤ちゃんは身体が未発達であり、市販薬の服用は認められていません。
■ 相談すること
1.次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
2.服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
関係部位 | 症状 |
---|---|
消化器 | 食欲不振、胃部不快感 |
まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けてください。
症状の名称 | 症状 |
---|---|
間質性肺炎 | 階段を上ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空せき、発熱等がみられ、これらが急にあらわれたり、持続したりする。 |
偽アルドステロン症、ミオパチー | 手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。 |
肝機能障害 | 発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白 目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。 |
3.1ヵ月位(からぜきに服用する場合には1週間位)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、
医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
4.長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
一言で咳(せき)といっても、咳の持続期間や痰(たん)の有無などさまざまな種類があります。咳の種類によって原因をある程度推測することもできます。どのようにわけられるか見ていきましょう。
咳は持続期間によって3つに分類されます。
持続期間が3週間未満の咳を「急性咳嗽(きゅうせいがいそう)」、「3週間以上8週間未満の咳を遷延性咳嗽(せんえんせいがいそう)」、「8週間以上続く咳を慢性咳嗽(まんせいがいそう)」といいます。
急性咳嗽の原因はウイルス感染症であることが多く、いわゆる「風邪による咳」と考えてよいでしょう。しかし咳が3週間以上も続く場合、その原因は感染症以外の割合が増えてきます。さらに慢性咳嗽になると原因が感染症であることはまれになり、咳にともなう他の症状によってさまざまな病気が推測されます。
持続期間による分類と推測される主な原因
分類 | 咳の持続期間 | 推測される主な原因 |
---|---|---|
急性咳嗽(きゅうせいがいそう) | 3週間未満 | ウイルスや細菌による感染症 |
遷延性咳嗽(せんえんせいがいそう) | 3週間以上8週間未満 | 咳が長引くに従い、感染症以外の原因が増えてくる |
慢性咳嗽(まんせいがいそう) | 8週間以上 | 感染後咳嗽、咳喘息、アトピー咳嗽、副鼻腔気管支症候群、胃食道逆流症など |
咳は痰をともなうかそうでないかで、「湿性咳嗽(しっせいがいそう)」と「乾性咳嗽(かんせいがいそう)」の2つに分類されます。
咳のたびに痰がでる湿性咳嗽では、痰を出すためにゴホゴホと湿った咳になります。
鼻や気道の炎症で分泌物が増える副鼻腔炎や慢性気管支炎、気管支喘息などが疑われます。
一方、乾性咳嗽はコンコンと乾いた咳となります。
原因としてはかぜなど感染症の後に咳が長引く感染後咳嗽(かんせんごがいそう)、
咳喘息やアトピー咳嗽などがあり、一部の降圧剤で起こる場合もあります。
痰の有無による分類と推測される原因
分類 | 推測される主な原因 |
---|---|
湿性咳嗽(しっせいがいそう) | 副鼻腔炎、慢性気管支炎、気管支喘息など |
乾性咳嗽(かんせいがいそう) | 咳喘息、アトピー咳嗽、感染後咳嗽、マイコプラズマの感染初期、 はしか、水疱瘡など |
咳が長引いている場合には医療機関を受診し、早めに診断を受けて治療をはじめることが大切です。
咳は前述のとおり、持続期間や痰の有無などによって、ある程度の原因を推測することができますが、咳の分類に関わらずすべての呼吸器の病気が咳の原因となり得ます。
特に、肺炎や肺がん、間質性肺炎、肺結核、肺塞栓症など重篤な病気が隠れていることもあり、早期発見と早期治療が必要です。
診断では、呼吸困難やぜいぜいするなど咳にともなう他の症状、咳が出る時間帯やタイミング、発熱や体重減少など全身状態に関する問診と、血液検査や胸部X線撮影、必要に応じてCT撮影などもおこないます。咳の原因となる病気がわかったら、薬物療法など適切な治療を受けるようにしましょう。
長引く咳のうち、コンコンと乾いた咳、いわゆる「からぜき」が長く続く原因のひとつに、感染後咳嗽(かんせんごがいそう)があります。
ウイルスなどの病原体は排除されていて、自然に良くなるものの、不眠や体力の消耗で生活の質が低下したり、強い咳によって胸の痛みや肋骨骨折が起こったりするなど、日常生活に支障が出ることがあるため、少しでも咳を鎮めたいものです。
ここでは、長引く「からぜき」の対処法を紹介します。
のどの粘膜を潤すことでからせきを予防したり、鎮めたりできます。それは、からせきは、気道から肺までの空気の通り道の粘膜の表面が、何らかによって刺激されることで起こると考えられ、乾燥もそのひとつで粘膜の刺激となるからです。
のどの粘膜を潤す方法は以下のとおりです。試してみましょう。
からぜき対策として、のどの粘膜を潤すだけでなく、粘膜を乾燥させるものを避けることも大切です。
粘膜を乾燥させていないか、以下の点をチェックしてみましょう。
当てはまるものがあればなるべく避けるようにしましょう。
また、薬を服用中の方はのどが渇きやすい薬がないか、医師・薬剤師に相談しましょう。
麦門冬湯は、痰の少ないからせきや、粘り気の強い痰をともなう咳に対して、粘膜や気道を潤して咳をしずめる働きがあります。また、のどの乾燥感をともなう気管支炎、気管支ぜんそく、咽頭炎、しわがれ声にも適した処方です。
他の薬を服用中の方、高齢者、妊娠中の方、小児は麦門冬湯を服用する前に、医師・薬剤師に相談しましょう。1週間を目安に服用し、症状が改善されない場合には服用を中止し、医療機関を受診しましょう。